13:お次はなんだ?至極のB級モンスター映画!『ザ・グリード』

文字数 3,302文字

今回はB級映画の中でも傑作と名高い
『ザ・グリード』についてだね!
突然なんだけど、B級映画ってどういう作品を指すのかなー?
……さぁ?
えっ、知らないの?
なんとなくはわかるんだけど、
だいたい雰囲気で言ってるだけだからね。
『ザ・グリード』が本当にB級映画なのかも知らないし。
そもそも定義がわからん。
えぇぇ……
あ、ただ先に言っておくと別にB級って
貶めてるわけじゃないからね。
伝わりやすいから使ってるだけです!
A級だろうとB級だろうと面白さに差は無いです!
んー……ちょっと電波飛ばして調べてみたけど
予算の多さで変わる感じっぽいかな?
でも低予算で有名な『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』とか
『パラノーマル・アクティビティ』あたりが
B級かと言われると……どうなんだろう?
逆に『ザ・グリード』の制作費は4500万ドルくらいらしいし。
あとは有名かどうかも関係するのかもね。
ま、結局のところ面白ければどっちでもいいんじゃない?
お金を積めば面白くなるってわけでもないんだし。
それもそうだねー。何年もかけて制作された期待のゲームが
微妙な出来だったりとかよくあるからねー。
ということで『ザ・グリード』のあらすじからいってみましょう!
おー!
――あらすじ――
ではまずは何時も通り予告動画(You Tube)をどうぞ。
今回は日本語版が見つからなかったので
ちょっと悩んだけど英語版です!
ふんふん、見たところ船が怪物に襲われる系の映画っぽいかな?
大正解!
おー、やったー! 結構正統派なモンスター映画みたいだねー。
ふっふっふ、それは果たしてどうかな!
おぉー、期待させるねー!
それじゃあらすじ紹介いくぜぃ!
まず映画冒頭は2つの視点から描かれるんだ。
主人公のジョン・フィネガン率いる密輸グループ視点と、
怪物に襲われる豪華客船視点だよ。
へぇー、主人公は悪人なんだね。
うん……というかこの映画に出てくる人は9割犯罪者しかいないよ。
ほほう、それは少し珍しいかも?
さて、まずは豪華客船からね。この日は船の処女航海だったんだ。
自分の船を持つことが夢だったオーナーと乗客3000人が乗ってて、
その中には美人の指名手配犯・トリリアンなんかも居た。
彼らは超豪華なパーティを楽しんでいたんだ。
ところが何者かによって突然船の制御が一切効かなくなり、
救援も呼べなくなってしまう。
そしてその直後に海から怪物が現れて船に襲いかかるのだった。
ここまでが豪華客船視点。
なんでこういう映画って助けを求めることができなくなる
状況が多いんだろうねー。
そうしないと始まらないからだろうね。
助けが来ない状況で恐怖に見舞われるから
物語が成り立つとしたら、まずは土台作りから始めないとね。
ここは作り手の腕の見せ所だね。
なるほど。だから若い男女が車に乗って山奥に行く
ホラー映画が多いんだね。
もうテンプレみたいになってるね。
その状況で始まる映画を見ると
「あー、帰ってきたなぁ……」みたいな安心感があるよ。
さて続きだね。
一方の主人公のジョン・フィネガン率いる密輸業者チーム。
その日は傭兵集団からの依頼で、
彼らと一緒に大量の武器を積んだ船を走らせていたんだ。
出たね悪人主人公!
だけどその途中、船は海上を漂っていたモーターボート
激突して故障してしまう。修理する為の部品も無くこのままでは
目的地にたどり着くことができない。
どうしたものかと悩んでいると遠くに巨大な船影が見えました。
あーあ、もしかしなくてもだねー。
お察しの通りそれは豪華客船だね。
ちなみにモーターボートは豪華客船に
怪物がぶつかった時に吹っ飛んだ奴だよ。
なるほどー。
ここで同乗していた傭兵集団は豪華客船のシージャックを
目論んでフィネガンの船を乗っ取ってしまうんだ。
だけど船には誰も居ない。死体すらもなかった。
そして彼らは豪華客船の乗客やフィネガンの船を修理する
部品を探す為に探索を始めるんだけど、
そこで突然謎の怪物に襲われる……ってな感じのストーリーだね。
結構勢力が入り組んでるねー。主人公の密輸業者、傭兵集団。
あと紹介してたってことは指名手配の女性も出てくるんでしょ?
鋭いね、その通りだよ。他にもまだ居るんだけど、
そこはもう観てからのお楽しみにとっておきましょう。
りょうかいー。そしたら次はこの映画の魅力についてだね。
期待してるよー!
おうともさ!
――ザ・グリードの魅力――
『面白いB級映画』っぽさを突き詰めていったら
最終的に『ザ・グリード』にたどり着くと思うんだ。
そこまで高評価なんだ!?
うん。どこかバカバカしい設定なのに凄くまとまりがあって、
派手な演出と容赦のないスプラッタ描写に加えて
要所に見られるコミカルさ。
あとストーリー展開の起伏も上手いんだ。
べた褒めだねー。でもやっぱりB級映画なんだね。
最初にも言ったように雰囲気の話だけどね。
それでもやっぱりこの映画はザ・B級映画で良いと思う。
そしてさらに、私は「日本語吹き替え」という
補正を加えたいと思う。
あれ、なんか映子ちゃんが字幕とか吹き替えに
触れるのは珍しい気がするなー。
そうだね。そこは映画を観る人の自由で良いと思ってるからね。
でも、日本語吹き替えの、それもテレビ朝日版(Wikipedia調べ)
バージョンこそが私にとってのザ・グリードなんだよ!
吹き替えの魅力的な点はなんなのかなー?
キャラクターごとの雰囲気にあった配役がされてるのは
そうなんだけど、特にパントゥーチって登場人物が最高なの! 
主人公フィネガンと同じ密輸業者チームの1人ね。
パントゥーチは技師なんだけど、お調子物な性格で
常に軽口を叩いてるムードメーカーなんだ。
彼の吹き替えが凄く特徴的で、見終える頃には大好きになってるよ!
なるほどー。でもテレビ朝日版ってことはテレビじゃないと駄目なのかな。
そうなんだよねー。実はDVDはプレミアがついてるし、
ちょっと観る機会が少ない映画かもね。
それでもこの前みたいに時々テレビで放映してくれるんだけどね。
えっ、この前やったのー!? それなら観たかったのにー!
はっはっは! 録画してあるから観においでよ!
ちなみに午後のロードショーだった。
やったー!
でも、テレビでやることを知ってるんだったら
もっと早く紹介すれば宣伝になったかもしれないよね。
それねー。わかってたんだけど気づいたら放送日を迎えてたんだ。
全ては私の不甲斐ない予定管理が原因でございやす。
あと単純に「ザ・グリードが観られる! わっほー!」って喜んでたらあっという間に時間が経ってたっていうのはある。
…………
あ、お願いだから無言はやめて!
無言は怖いからぁぁぁ!!
そこはしっかりと反省しなさい!
ごめんなさい!!
――まとめタイム――
いやー、でも本当に『ザ・グリード』はオススメできる作品だよ!
友達が録画したDVDとか持ってるかもしれないから、
よければ周りに聞いてみてほしいな。
そういえばスプラッタ要素があるっていうことで恋美ちゃんが
居なかったけど、あんまりそういう話にならなかったね。
あー、そもそもの話としてスプラッタ映画だからって
臓物の話ばかりしてるかと言うとそうでもないんだよね。
だから恋美ちゃんも基本的に居て問題ないとは思うんだ。
でもほら、私と芸夢先輩の2人だけしか居ない=グッチャグチャ
みたいに覚えてもらえば、お客さんにも
「あ……今回はグロいやつだ……」
ってわかりやすいかなと思うんだ。
なるほど。そういうところも考えてたんだねー。
今思いついたんだけどね。
こらっ!
とは言え、不意に
「この人の四肢がもがれて、芋虫みたいに這い回るんだよねー」
みたいな話題になったら恋美ちゃん泣いちゃうよ。
あー、確かにそういう可能性を考えたら良いのかな。
まず間違いなく『ムカデ人間』の紹介はできないね。
するつもりもないけど。
でもやっぱり寂しいから2連続で恋美ちゃん不在は避けたいね。
それは同意!
よし、そしたら次は子供も楽しめるファミリー向けでいこう!
次回予告ヒントは『すごろく』と『太鼓の音』でどうかな。
あ、私わかっちゃった!!
では次回もお楽しみにー。
ハッピー映画ライフー!
なにその決めゼリフ!
い、いったんスルーしといて!
次回、次回解説しますー!!
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登場人物紹介

名前:映子(えいこ)

映画好きな女子高生。
「ホラー映画大好き! だけどスプラッタ系が専門。
 だって和ホラーは怖いんだもん……」

名前:恋美(こみ)

映子の同級生で親友。映子ほどは映画を観なくて、どちらかというと漫画を読むのが趣味。でも変な映画を知ってたりする。
「特に好きなジャンルとかは無いけど、比較的ラブコメとか好みね」

名前:芸夢(げいむ)

突然現れた高校3年生。映子たちの先輩。
実は幽霊だけど、特に設定が活かされることはない。
ゲームが好きで、映画知識は恋美ちゃん以上映子ちゃん未満。
「映画はあんまり詳しくないけどがんばりまーす! 応援してねー!」

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