第28話 黄金竜
文字数 1,332文字
俺はエクスナギア。
十の災厄 の一角、《黄金竜》と呼ばれている。
俺の使命は“金剛山に侵入する
過去千数百年で数百回程、使命を果たした。
ここ数百年は
ああ、敵対生物の定義は俺と金剛山に対して“俺の本能が判断する”敵対行動を取った生物ってことだ。
まあ、敵が現れるのを眠って待つさ。
ぐーぴゅるぴゅるぴゅるー、ぐーぴゅるぴゅるぴゅるー、ぐーぴゅるぴゅるぴゅるー。
『やあ、エクア。乳をくれないか?』
うん? 俺に念話? ああ、
ふむ、最近良く来るな。え、10年振りだって。
つい最近じゃないか、ったく。
え、何々。俺の乳をその赤ちゃんに飲まして欲しい?
ふははははは。面白い、俺は今まで何ものにも乳を飲ましたことはないぞ。
新たな試みが俺の好奇心を擽る。
はう、何だ! 何なんだ! こ、これは! はう、か、可愛い。
そして、俺は俺自身を包む溢れる母性を覚醒させ、初めて息子を得た。
息子 に会いたい、会いたい、会いたーい。
でも俺はこの山から離れられない。
ああ、誰か攻めてこないかな。
そうすればここから、
まあ、息子 に毎日会いたいが、無理なものは無理。
うん、この気配は! おいおい、世界樹に向かってる? 駄目だって、息子 !
く、息子 が危険に自ら向かってる? 何してるんだ?
やきもきする俺は、ここを離れられない理不尽に激しい怒りを覚えた。
何故離れられない? 無理なものは無理? 誰が決めた? 運命か? 宿命か? それがどうした、俺は息子 を助けるんだ!
無理でも何でも、その無理を俺は拒絶し俺の想いを押し通す。
何かの音が聞こえた。
“かちゃり”と。
そして俺は山から飛び立った。
『ビズ、駄目じゃないか。ここは危ない場所だよ、世界樹にだけは近付いたら駄目、メッ。』
え、強くなりたいだって。
良し俺が手伝ってやる、俺に任せろ。
え、えええええ。
俺に付いてくるなだって、がーん。
あ、ヤバい死にそうだ。
ああ、そう言えば以前もこんなやり取りして、息子 に
良い思い出だ。
うん、うんうん。
解ったよ、解ったから、俺にも会いに来てくれ。
うひょおおおおお、待ってるよ息子 。
絶対、絶対、絶対だからな。
指切り拳万、嘘付いたら針千本飲ーます。指切った、約束だぞ。
あ、そうだ。これを渡しておこう。
俺は息子 に《黄金竜の首飾り》を渡した。
これで
では一時のさらばだ、息子 よ。
《黄金竜の首飾り》...その首飾りは装備者の危機に
俺の使命は“金剛山に侵入する
敵対生物
の殲滅”だ。過去千数百年で数百回程、使命を果たした。
ここ数百年は
敵対生物
は1度も訪れない。ああ、敵対生物の定義は俺と金剛山に対して“俺の本能が判断する”敵対行動を取った生物ってことだ。
まあ、敵が現れるのを眠って待つさ。
ぐーぴゅるぴゅるぴゅるー、ぐーぴゅるぴゅるぴゅるー、ぐーぴゅるぴゅるぴゅるー。
『やあ、エクア。乳をくれないか?』
うん? 俺に念話? ああ、
ハゲ
か。ふむ、最近良く来るな。え、10年振りだって。
つい最近じゃないか、ったく。
え、何々。俺の乳をその赤ちゃんに飲まして欲しい?
ふははははは。面白い、俺は今まで何ものにも乳を飲ましたことはないぞ。
新たな試みが俺の好奇心を擽る。
はう、何だ! 何なんだ! こ、これは! はう、か、可愛い。
そして、俺は俺自身を包む溢れる母性を覚醒させ、初めて息子を得た。
でも俺はこの山から離れられない。
ああ、誰か攻めてこないかな。
そうすればここから、
離れられる
のに、ったく。まあ、
うん、この気配は! おいおい、世界樹に向かってる? 駄目だって、
あいつら
は何でも一飲みだぞ、く、
ハゲ
、お前のハゲは只の飾りか!やきもきする俺は、ここを離れられない理不尽に激しい怒りを覚えた。
何故離れられない? 無理なものは無理? 誰が決めた? 運命か? 宿命か? それがどうした、俺は
無理でも何でも、その無理を俺は拒絶し俺の想いを押し通す。
何かの音が聞こえた。
“かちゃり”と。
そして俺は山から飛び立った。
『ビズ、駄目じゃないか。ここは危ない場所だよ、世界樹にだけは近付いたら駄目、メッ。』
え、強くなりたいだって。
良し俺が手伝ってやる、俺に任せろ。
え、えええええ。
俺に付いてくるなだって、がーん。
あ、ヤバい死にそうだ。
ああ、そう言えば以前もこんなやり取りして、
倒された
な。良い思い出だ。
うん、うんうん。
解ったよ、解ったから、俺にも会いに来てくれ。
うひょおおおおお、待ってるよ
絶対、絶対、絶対だからな。
指切り拳万、嘘付いたら針千本飲ーます。指切った、約束だぞ。
あ、そうだ。これを渡しておこう。
俺は
これで
大丈夫
だ。では一時のさらばだ、
《黄金竜の首飾り》...その首飾りは装備者の危機に
ある効果
を発動するマジックアイテムであり、その装備者と敵対する事は黄金竜に唾吐く行為と同様であった。