死亡保険会社 カクリヨ①

文字数 567文字

もう嫌だ。
身の程の高校を受験して、入れそうな大学を選択し、無難なサークルで4年過ごした。そのまま何となくの会社に入社し早2年。

嫌味な上司と有能な部下。見下す同期と蔑む後輩。一応巷では大手といわれる会社だからか、辞めようにも辞められない。
極めつけは社員寮。右はヒステリック、左は騒音。24時間年中無休、我が家に平穏は訪れない。

もう無理だ。十分我慢してきたはずだ。私は頑張った。
色々と我慢してきたことが溢れ出し、トイレに閉じこもったのは10分前。仕事を抜け出してきたのに誰も心配してこない。
あぁ誰も私なんかに興味ないのか笑。

そう思うと笑えてきた。
私は何の為に働いているんだろう。何の為に生きているんだろう。
…もう、死んだ方がいいのかな?…

「よし」
何の為に生きているのか分からない≒生きる理由がない=死んでも問題ないってことだよね。
何の為に生きているのか分からない人生なんて嫌だ。ずっと思ってきたことだけど、今更やっと決心がついた。

死のう

私が生きていたってしょうがないんだ。
死んでもいいんだ。
今まで見えてこなかった‪”‬死‪”‬の選択肢が見えてくる。何なら‪”‬死‪”‬の選択肢しか見えてこない。これは重症だ笑

視界がすーっと晴れてきた。
色付く世界は何時ぶりか。


幸か不幸か。カラフルな世界に1つ、異物(モノクロのモノ)が入り込んでいたことに、私は気づいた。
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