2月19日 銀耳蓮子湯と旧正月明けに思うこと 

文字数 1,091文字

 晴れ。
 今日は、台湾スイーツ第二弾として、「銀耳蓮子湯(イン・アゥ・リィエン・ヅ・タン)」の紹介です。

 今回は、なかなかうまく写真が撮れましたよ! さっそく御覧下さい。こんな感じです。

 

 これは「甜湯(ティエン・タン)」の一種です。「(ティエン)」は「甘い」、「(タン)」は、前にも紹介した通り「スープ」のことです。「甘いスープ」というのは、日本人には馴染みのない感じですが、直訳するとそうなります。

 この中には何が入っているかと言うと、大部分を占めるのは「白木耳(パイ・ムゥ・アゥ)」(シロキクラゲ)です。
 他には、「蓮子(リィエン・ヅ)」(蓮の実)、「紅棗(ホォン・ザァオ)」(ナツメ)、「枸杞(ゴゥ・チィー)」(クコ)が入っています。

 この「銀耳蓮子湯」は、精神安定作用や安眠効果があり、更に美容にもよいとされ、かつては宮廷の女性たちに好まれたそうです。

白木耳(パイ・ムゥ・アゥ)」のしゃりしゃりとした歯触りと強すぎない甘さが心地よい、お薦めの台湾スイーツです。

 さて、私の冬休みもそろそろ終わりです。
 来週月曜日から新学期が始まり、通常業務に戻ります。

 今日はとても穏やかな()い天気で、さっきまで台北の街を散歩していたのですが、その間ずっと聴いていた曲があります。

 ――五月天(ウゥ・ユェ・ティエン)(メイデイ)の「步步(プゥ・プゥ)」。
 五月天は台湾の国民的バンドと言うべき存在で、人口に膾炙した名曲は多いのですが、わたしはこの「步步」が一番好きです。

 かけがえのない人を失った、世界の終わりのような場所から、一歩一歩前に歩き出すという内容の歌詞です。

 一步步(イー・プゥ・プゥ)(一歩ずつ)、
 一步步(イー・プゥ・プゥ)(一歩ずつ)。

 2021年はまだ始まったばかりですが、今年はいったいどんな一年になるのでしょうか。
 コロナにしても、経済にしても、地球規模の環境問題にしても、劇的に収束したり、突然好転・改善したりすることは、到底あり得ないような気がします。

 あるいは、この世界はもう修復不可能なまでに傷ついたり、壊れたりしてしまっているのかもしれません。
 でも、わたしたちはやっぱり生きていくわけですし、それはこの「步步」の歌詞のように、一歩一歩、なんとか足を前に出していこうとする行為なのかもしれません。
 
 一歩ずつ、
 一歩ずつ。

 そうやって、一人ひとりが、少しずつ自分を恢復(かいふく)させていくことが――なんとも大袈裟な物言いになってしまって恐縮ですが――最後には、世界を恢復させていくことにつながるのかなあ……なんて、穏やかな午後の日差しの中を歩きながら、柄にもなく、ぼんやりとそんなことを考えていました。

 というわけで、今日のBGMはもちろん、五月天の「步步」です。URL:https://youtu.be/97axrS3Npxk

 今年も少しずつ、何か書いていけたらいいな、と思います。

 

 

 
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