死に手を知らない現代空手家たち

文字数 385文字


死に手というのは、腕が完全に伸び切った状態を指します。

試してみれば分かると思いますが、その状態から直で技を出すことはできません。何をするにしても一旦腕を曲げなければなりません。

そして戦いにおいては、その一瞬が命取りになることもあります。
特に、伸び切った腕に対しては関節技が極まりやすく大変危険です。

故に、武術家は戦いの最中に一瞬たりとも腕が伸び切らないようにします。まっすぐ正面を打つ直突きでさえ、わずかに肘を曲げます。

しかしながら、現代空手家たちは、この死に手を平気で使います。

基本練習や型だけでなく、組手でさえ死に手のオンパレードです。
もちろん、筆者も現役時代は死に手など意識したこともありませんでした。なにせ、一度も教わりませんでしたので。

腕をつかまれるかもしれない。
関節を極められるかもしれない。

現代空手家たちの多くは、そんなことは微塵も想定していないようです。
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