第三章 イヤホンを取り戻せ
文字数 1,056文字
いす香が街路樹を見上げると、カラスの巣の中に、場違いなピンク色に輝くイヤホンが見えた。
そう言って、いす香はゆっくりと木を登り始める。
カーッ! カーッ!
ドシーン! と、大きな鈍い音を立てて、いす香は受け身もとれず、木から勢いよく落ちた。
あはは! 大丈夫大丈夫! これぐらいで骨折とかせーへんよ。
お姉ちゃん、毎日牛乳一リットル飲んどるからなー。カルシウムたっぷりで骨が丈夫なんや!
んー? その割に背も胸もたいしたことない? ってやかましいわ!
お姉ちゃん、毎日牛乳一リットル飲んどるからなー。カルシウムたっぷりで骨が丈夫なんや!
んー? その割に背も胸もたいしたことない? ってやかましいわ!