その28 「できる男」萌え

文字数 753文字

ハムレットの「できる男」ぶりについて語りたかったんだけど、語ってもいいすか?w
「王位を継ぐのはフォーティンブラス」?
うん。あそこすごく好き。原作だと、息絶える最後の1分とかで言うんだよね。最期まで仕事してる。ハムレット、忙しい人w
落ちつきがないよねw いつも走って退場してるイメージ。
そうそう。
「修道院へ行け! さらばだ」たったったっ、自分が去る。アホかw
ホントだw
ハムレットが誰かを見送ることがないんだよ。いつも見送られてる。
それ聞いて、なるほど!と思って、オフィーリアが「わたしお見送りばっかり」って悲しむシーンを書いてみました。
そういう意味では、原作で最後に残って全員を見送るのはホレーシオだね。
そう、そこが好き。見送るって辛い役だよね。
ホレーシオ、軍隊を率いて表敬訪問に来たフォーティンブラスとも堂々と渡りあうし。今後の処理をすごく事務的に話しあったりして、『ハムレット』オーラスの、あのビジネスライクな感じが好き。クール。
オリヴィエ卿の映画だと、フォーティンブラスはぜんぜん来ないで、ホレーシオが泣きながらハムレットのおでこにちゅっとして「おやすみなさい、優しい王子さま(スイート・プリンス)」って言って終わり。ものすごくがっかりした。
めめしいんだよ、男は(男の演出は)。。。
ケネス・ブラナーの『ハムレット』も最後、フォーティンブラス出てこなかった。まるごとカットだった。
それホントがっかりだよー。
おうちへ着くまでが遠足。フォーティンブラスまでがハムレットです。
でもフォーティンブラスってさ、きっとマッチョだよね。
まちがいなく、あご割れてるね。
やだ! あご割れ厳禁!
胸毛も濃いね。
やだ! 胸毛不要!!
いいじゃない。誰もザチョーに、フォーティンブラスとけっこんしろって言ってないし。
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登場人物紹介

宮﨑稲穂(みやざきいなほ/イナホー)

俳優。シアターユニット・サラ専属。旗揚げから全作品に出演し、現在に至る。名前だけ見て女子と間違われることがあるが、男性。居合道六段、剣号「宮﨑哲舟」(てっしゅう)。


実村文(みむらあや/ザチョー)

劇作家・演出家。ときどき女優。シアターユニット・サラ主宰。NOVEL DAYSでは未村明(ミムラアキラ)名義で執筆。

イナホー

ザチョー

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