第99話 見る前に跳べ【1】

文字数 845文字

 2001年7月7日から9月30日まで、福島県須賀川市で開催された地方博覧会、『うつくしま未来博』に、僕はスタッフとして参加した。
 児童劇団のお手伝いで、だ。
 そのときはさすがにただのスタッフとして参加した。
 イベントスタッフ、わきあいあいしていて、心地よかった。
 その頃にはもう、上京するのは決まっていて、入居する部屋も決まった頃だった。

 話は前後するが、僕は2000年に初めて開催されたROCK IN JAPAN FESTIVALと、その前の7月末に開催されたフジロックフェスティバルをお客さんとして、ハシゴして参加している。
 フジロックとロッキンジャパンフェスのリストバンドをつけっぱなしにしていると、同じくハシゴして参加している奴らが見つけて、互いに「ニヤリ」とする、それも気持ちよかった。
 イベント尽くしだったよ、本当に。

 僕は高校生のとき、パールジャムを聴いて、グランジが好きになる。
 同時に、英国ロックのオアシスを聴き、テクノのエイフェックスツインも聴くようになる。
 僕のまわりには、洋楽を聴く奴がいなかったため、孤独だった。

 精神がすり減った頃は、本当にエイフェックスツインの『アンビエントワークス』しか聴けないメンタルになった。
 そのエイフェックスツインはフジロックで大きなステージでプレイするのだが、その前の夜中、というか早朝に近い頃、僕が休んでいた、キャパ200人くらいの小屋でエイフェックスツインではなくリチャード・D・ジェイムス名義でDJプレイを僕の前でしてくれたことを、僕は忘れない。
 最高だった。

 フジロックには、ブランキージェットシティのラストステージがある、ということで、カケと一緒に、観に行ったのだった。
 祝祭、だった、ロックフェスティバルは、僕にとって。
 そういえば、僕はパールジャムのワンマンライブを武道館に観に行ったこともある。
 いろんなところに足を伸ばしていたような気がする。

 じゃあ、そこらへんの話も、項を改めて、してみようか。




〈次回へつづく〉
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成瀬川るるせ:語り手

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