僕とばーちゃんと、時々彼女の島 ~僕の穏やかな島暮らしが終末を迎えるまで~

文字数 1,665文字

武石雄由 様作
掲載サイト*DAYS

【作品のあらすじ】

少年はばーちゃんとふたり、この島に暮らしている。
生まれてからこの方、一度も外に出たことはない。
そんな少年が知るヒトはばーちゃんと、
本土から船で毎週のようにやって来る年上の少女アカリだけ。

このままずっと三人で続くと思っていた穏やかな暮らしは、
一人の漂流者を発見したことから崩れ去っていく。

ばーちゃんのかつての部下だった彼は、世界中を震え上がらせたという感染症に冒されていた——
(あらすじそのまま引用)

【P10の簡単な内容説明】*こちらはP3
注意*P9までしかなかったので、物語の転機として約10000文字辺りにさせていただきました。

アカリと主人公が海上にて何かを捜索!

【書き出し五文字】
アカリと一
(伸ばししているのではなく、漢数字の1ですぞ!)

【これまでどんな内容だったのかを予想】

会話の様子などから、主人公とアカリが、海に何かを探しに行くこととなった経緯が、描かれていると思われる。物語のP10というのは(物語の長さにもよるが)大体、主人公の転機について書かれていることが多い。それまでは、物語の発端や人物の説明、舞台設定、前作からの繋がりが書かれているのが一般的だ。なのでこのあたりに来ると、さあ本題ですよとなる部分であり、物語の面白さ(面白味)を左右する分岐点となるのだ。以上のことから、物語の心臓とも呼べるタイトルに注目してみる。タイトルとは物語に何が描かれているのかを表す、心臓の様なものである。”僕の穏やかな島暮らしが終末を迎えるまで”とあることから、ここまで穏やかな島暮らしについても書かれているのだろうと、予想する。

【P10について】実際はP3です

ここに描かれているのは、主人公の転機の発端であり、分岐点。このページで分かるのは、主人公、ばーちゃん、アカリそれぞれの性格。アカリは論理的で冷静。主人公は物おじせず、観察能力に優れており、ばーちゃんは多くのことを語らないことから、思慮深く先のことも考えてから、発言するタイプなのではないだろうか。あくまでもP10のみの印象ではあるが。
そして他にも分かるのはそれぞれの役割と、主人公のこれまの境遇である。主人公は”本土”と言う言葉を使っているが、彼は恐らく知識として得てはいるが、実際に見たことはないのだと思われる。生まれてからこの方、一度も外に出たことはないと、あらすじにもあることから、それは確かとなる。そんな彼が初めて目にしたものは、”穏やかな島暮らしが終末”することになった発端。
ばーちゃんの対応を見ると、恐らく彼女は元々”本土”にいたのではないだろうかと思われる。タイトルにもある通り、この島は僕とばーちゃんと彼女しかいないと取ることもできるし、そこはあらすじにも記されている。招かれざる客が三人にどう影響を及ぼすかによって、この分岐点がラストにどう繋がるのかが変わって来る。

【この物語の先の展開を妄想】

このままずっと三人で続くと思っていた穏やかな暮らしは、一人の漂流者を発見したことから崩れ去っていく。という一文を見ての通り、この物語には明るい未来を感じることが出来ない。
ただ、主人公は死なないという、有名な言葉があることから、彼は生き残るのではないかと思われる。
もう一度、”僕の穏やかな島暮らしが終末”の部分に注目すると、二つの意味が取れることに気づく。主人公の穏やかだった暮らしが一変する。もう一つは島暮らしが終末を迎え、本土に渡ることになるという結末だ。ではこの物語で伝えたいことはなんだろうか、と考える。バッドエンドになる物語が持つのは、教訓のことが多い。もしかしたら、日々大切に生きようというメッセージが込められているかもしれないし、何か判断する時は、冷静に先のことまで考えなければならないというメッセージが込められているかもしれない。作者が伝えたかった想い、是非その目で確かめてみませんか?
悲しい結末が待っているかもしれませんが、必ずあなたの糧になるはずです。是非お手に取られてみてくださいね。
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