第5話
文字数 721文字
夏休みに入る頃にはバスケ部にもだいぶ慣れてきて、マネの仕事もできるようになってきた。
その頃、太一との仲はまだぎこちないけど世間話とかできるくらいには修復できた。
私はあの日の事をなるべく忘れようとした。
多分太一もあの日の事は掘り出したらいけないと思っているのか、過去の事は口に出さずに今や未来の事の話をよくする。
今思うと愛が重すぎたと思う。
ある日、夏休みでも部活があるので学校に来ていると、バスケ部の部長の北川先輩に声をかけられた。
「野木」
「はい?」
「急で悪いけど来週の木曜から日曜にかけて合宿することになった」
「合宿ですか」
「詳しい事は部活内で監督が発表すると思うから」
「はい」
そして北川先輩は先に体育館に向かっていった。
合宿なんて前の帰宅部だった私なら縁のなかった話だったんだろうな。
今、とっても楽しい。マネになって良かったと思ってる。
そのおかげで太一との仲も修復できてきた訳だし。
誘ってくれた楓ちゃんに後で感謝を伝えないと。
もう戸部さんとも『楓ちゃん』『杏ちゃん』と呼び合う仲になった。
体育館に皆集まり、いつも通り選手は練習、マネはタオルを準備したりスポドリを作ったりして選手を陰ながら支えていた。
休憩の時間になり選手たちが各自、体を休めていると監督からの収集がかかった。
「一部の者には伝えてあるが来週の木曜日から日曜日まで隣町の○○高校のバスケ部と合同合宿をする。集合時間は午前五時、詳しいことはプリントを配る、以上」
凄く簡潔な内容だったが慣れてしまった部員たちは大喜びで、一年生はどこか緊張していた。
太一の方をチラッと伺ったが太一もいつもよりそわそわしているようだった。
その頃、太一との仲はまだぎこちないけど世間話とかできるくらいには修復できた。
私はあの日の事をなるべく忘れようとした。
多分太一もあの日の事は掘り出したらいけないと思っているのか、過去の事は口に出さずに今や未来の事の話をよくする。
今思うと愛が重すぎたと思う。
ある日、夏休みでも部活があるので学校に来ていると、バスケ部の部長の北川先輩に声をかけられた。
「野木」
「はい?」
「急で悪いけど来週の木曜から日曜にかけて合宿することになった」
「合宿ですか」
「詳しい事は部活内で監督が発表すると思うから」
「はい」
そして北川先輩は先に体育館に向かっていった。
合宿なんて前の帰宅部だった私なら縁のなかった話だったんだろうな。
今、とっても楽しい。マネになって良かったと思ってる。
そのおかげで太一との仲も修復できてきた訳だし。
誘ってくれた楓ちゃんに後で感謝を伝えないと。
もう戸部さんとも『楓ちゃん』『杏ちゃん』と呼び合う仲になった。
体育館に皆集まり、いつも通り選手は練習、マネはタオルを準備したりスポドリを作ったりして選手を陰ながら支えていた。
休憩の時間になり選手たちが各自、体を休めていると監督からの収集がかかった。
「一部の者には伝えてあるが来週の木曜日から日曜日まで隣町の○○高校のバスケ部と合同合宿をする。集合時間は午前五時、詳しいことはプリントを配る、以上」
凄く簡潔な内容だったが慣れてしまった部員たちは大喜びで、一年生はどこか緊張していた。
太一の方をチラッと伺ったが太一もいつもよりそわそわしているようだった。