(二)-9
文字数 209文字
そうこうすると、夕方になった。夕方といってもまだ三時を過ぎた程度でまだ日は頭上にあった。
海面の向こうには白いもやがかかってうっすらと見えるコルシカ島の姿があった。その手前の会場には、帆船が左右に行き交っていた。どの船がこの港にやってくるのか、僕はドキドキしていた。また、地元の漁師が船を海上に停泊させているのも見えた。
海面は穏やかで日の光を受けてキラキラ光っていた。
「海って退屈だよね。動物が全然いない」
(続く)
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