６

　それにガチャコの気合が、四年のときとくらべて足りないように感じた。

　体育館内にとどろきわたるようなでかい声を張り上げていたガチャコが、普通の女の子が出すようなかけ声しか出さない。

　五年になってはじめての試合だったが、ガチャコの変わりようにオレは驚いた。

　オレはガチャコが、どこか体調でも悪いのではないかと心配になったほどだ。

　続いてＢチームの初戦。

　エロチン、ブーチン、チンペイの顔がこわばっているのがわかる。誰でもデビュー戦は緊張する。

　一番目のエロチンは、ソンキョの後、セイガンにかまえたとき、コンニャクのようにふにゃふにゃと体を前後にゆらしている。

　エロチンなりの作戦だったのかもしれないが、そんなものは通用するはずがない。

　相手の女の子に、ポンポンと面を二本取られて、あっさり負けた。