骨太小説大賞を終えてみて

文字数 1,951文字

 じつはこの記事、きのう(2020年7月17日)に書いている途中で寝落ちして、中途半端な下書きのまま勝手に投稿されてしまい、そのまましばらく放置されて数時間後にあわてて削除した活動報告の焼き直しである。
 ということで、もしかするとそっちの書きなぐりをすでにご覧になった方もいるかもしれないのだが、まさか最初の創作日誌がこの記事になってしまうとは。
 さておき――。
 とまあ、筆者自身は以前の活動報告で記したとおり、言いたいことはもう言ってあるし、悔しくはあっても今回の審査結果にはとくに疑問をもってはいない。
 ただ、すでに骨太大賞関連の投稿を上げられている方も何人かいるので、そちらを拝読して感じたことを、率直に書いてみたいと思った所存である。
 ということではじめてみるが……。
 まず、ノベデイ上のランキングと受賞作にへだたりがある点について。
 これはもう、受賞作は「開催側」が選出するものなのだから、両者が乖離しているのは然るべきことではあるだろうと思う。
 なぜなら、開催している出版社側は、当然「売れる商品」を探しているのであって、意外に思われるかもしれないが、この時点で読者のことはあまり気にしていない。最終的には、「もし商品化すれば、自分たちが売ってみせる」という意識は高いだろうしね。
 ――たぶん。
 つまり必要なのは、「おっ、これは売れそうだ!」とパッと見で思わせること。
 そこで大事なのが取り上げているテーマなわけだけれども、その一点……というか、もっとも重要なその一点において、受賞作の「手塚治虫」というパワーワードは群を抜いていたと思う。筆者ですら「こりゃ目を引くわ」と感心したくらいだ。
 ……中身は読んでいないけども。
 だが、中身を読んでいないのに「売れそうだ」と思わせた時点で、もうこれは「商品として勝っている」ということになる。ここは重要。
 ほかにも「歴史にうもれた遊女」とか「事故物件」とか、賞にからんだ人たちの持ってきたテーマは、けっこうなパワーワード揃いだ。ちょっとだけ口幅ったいことを言わせてもらえるなら、大賞作との差は「それをうまく落とし込んで、キャッチーなタイトルに仕上げたかどうか?」だけだったと思う。
 実際、小説大賞なんてタイトル見た時点で八割決まるもんだと思うしね。
 で、その次は、「じゃあランキングなんて意味ないじゃん!」という意見について。
 まあ、結論からさきにいってしまえば、
「ランキングは、ここから必要になってくる要素だよ」
 ……って、ところだろうか?
 つまり「売れそうな商品見つけました!」「じゃあ、大々的に広告ぶって売ってこい!」となったとき、「これこれこうで、今話題の作品!」みたいなうたい文句が必要になってくるわけだ。当然一番手っ取り早いのは、投稿サイトの大賞を取ったわけだから、「講談社運営の小説投稿サイトNOVELDAYSにて大人気!」くらいのキャッチコピーで、むしろ「大賞やったんだからサイト自体を牽引してもらわなきゃ」くらいが運営側である講談社の思惑ではあるだろう。もし商品化するのであれば。
 ――さて、そこでネックになってくるのがランキングだ。
 大々的にぶち上げるからには、本当にサイト内で大人気でないと困る。
 ぶっちゃけ中身は読んでないわけだから、筆者には測りようがないけれど、文章力だのなんだのは、あとから「校閲」の名目で編集者がどうにでもできる。
 大人が楽しめる――と枕にうたったからには、たぶんターゲットは「ごく普通の一般読者層」なのだと思うし、そういう一般の人たちにとっては投稿サイトなんて十把一絡げで、「小説投稿サイト? ああ、なろうなんちゃらみたいなやつでしょ。講談社直営なんてすごいじゃん!」くらいの認識なわけだから、あとはランキングさえ上げてくれれば講談社のネームバリューでどうにでもできるしね。
 まあ、ほとんどが当て推量と経験上の予測にはすぎないけれど、だいたいこれで“当たらずとも遠からず”な答えにはなったと思う。
 ということで、だいぶ予定より長くはなってしまったが――。
 最後に、微力ながら筆者は、全力を以ってこのランキングレースの足を引っ張ってみたいと思う次第。なぜなら理由は、何度でも言うが「落選して悔しい」から。
 しかしそうやって、投稿者たちがお互いを切磋琢磨するうちに、もっと読者さんに楽しんでいただけるような作品が集まって、ノベデイも真の意味で盛り上がってくれるのではないだろうか? 僭越ながら筆者などはそう思う。
 なんとなく無難にまとまったので、これを初めての創作日誌の締めとさせていただきたい。
 ……はぁ、予想以上に疲れた。
#創作日誌

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