第4話

文字数 316文字

「きゃぴきゃぴとした喋り方をする幼女であったが……まさかもう大人とはな」

 うんうんと頷くクンツァイトをじっと見ながら、ジェードは思いついてしまった。
 その六花美織が、この学園にいるということを考えると、クンツァイトをふらふらさせておけば向こうから近づいてくるのではないだろうか――何せ、クンツァイトはこんなにクンツァイトとしての気配を消さずに堂々としているのだから。
 よく考えて見れば、アルマンディンの件でへまをしたのは、六花美織の視点からすれば、クンツァイトだ。ジェードは何の関係も無い。いざとなれば、クンツァイトを出汁に、逃げ果せれば良い。
 敢えてそのことは言わずに、ジェードは微笑んで、校舎に足を踏み入れるのだった。
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登場人物紹介

ウヴァロヴァイト。

ジェードの上司。

金を貸した相手にどんどん子供を作らせ、

その臓器を売って金を稼いでいるとのうわさ。

ルチル。

ウヴァロヴァイトの一番の部下。

クンツァイト。

界隈で有名な悪党組織のボス。

ウヴァロヴァイトより組織の人数は多い。

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