こちらブロッサム相談所

文字数 942文字

砂乃路傍 様作

【あらすじ】

ある宇宙の片隅で相談所を営む三人は、性格がよろしくない。
世の中には差別があり、とても窮屈。そんな世の中に暮らしていたら性格も悪くるわい!ということ。
そんな三人は昼夜問わず、依頼解決の為、口八丁手八丁で挑む!

書き出し一行目はこちら(「」でくくられている為、一文としています)
**
「至急至急! エルドラド当直から出動中の各移動、各車両に一方的に送る。ジェロ区の深夜営業スーパーマーケットで強盗事件発生。黒のバイクでエルンブレ区方面に逃走」
(引用)
**

まず、パッと見て目がいくのはタイトルの”相談所”、あらすじの”依頼解決”、一文目の”事件”。
事件、依頼とくれば、探偵。相談所、依頼とくれば刑事のイメージなのだが、どちらも違うような気がする。これは予想外の展開になることを示している。あらすじだけ読んだ場合、冒頭は依頼人が来るのだろうか、と思いながら読み手はページをめくることとなる。しかし、え⁈という展開が待ち受けているのだ。これはインパクトの強い作品であるということは間違いない。
この作品には、いろんな想いを巡らせることが出来る。まず、彼らは地球人なのだろうか?もしくは宇宙人なのだろうか。性格が悪いとはどんなものなのだろうか。この三人の職業は、一体なんだろうか。など、謎がたくさん詰まっているのだ。口八丁手八丁って、どういうこと⁈と、もう謎が謎を呼び、読み手の好奇心を刺激する。
冒頭では、警察の無線の様なものが流れている。サスペンスなどに良く使われる始まり方のため、読み手はかなり前のめりとなり、なんだなんだ⁈となることも請け合いである。私自身、なにが起こったのか、ここは何処なんだ。相談所ではないのか?など色んな推理をしてみたが、納得いく推論には至っていない。
もしかしたら、現場からの無線かもしれないし、本部から無線を流しているのかも知れないし、誰かが無線を傍受している可能性も捨てきれない。いろんな想像をさせる書き出しだ。主人公たちは、依頼を解決するわけだが、冒頭の事件と一体どんな風に関わってくるのか。考えただけでも、面白そうな作品である。
さあ、この事件。あなたの目で、その先がどう繋がっていくのか、見てみませんか?
是非、お手に取られてみてくださいね。
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