最終話:ワンモアチャンス二巡目
文字数 2,182文字
革命王デビルジャスティスは取り乱した様子を隠そうともしない。
無理もない。今川組の元締めである、超再生組からの圧力があるのだから。
超再生組の組長は超再生能力を持ち、その畏怖によって国立魔界研究所女学院を支配するお姉様なのだ。
2017/04/29 23:34
タイムループ。それは疲れから来る妄言に過ぎないのだけど。
だけど、国立魔界研究所女学院は名前の通り、魔界の技術を研究する事で唐の発展を促す学校だ。
タイムループの技術が確立していても、不思議ではないと思ったんじゃあ。
2017/04/29 23:39
ばっ…バカ!
勘違いなんてしてないわよ!
さっきも言ったけど、私こんならの事はこれっぽっちも恐れとらんのじゃけえ!
ワイが怖いんは超再生組のお姉様に粛清される事じゃあ!
付き合っとれんわ!ほだらのお!
2017/04/29 23:48
キライ…キライ…!
あんな奴ら、大キライ!
先輩は死んじゃうし…組長の圧力は怖いし…!
もう、サイアクよ…!
2017/04/29 23:50
長江の流れは雄大である。
だが水質はあまり良くなく、これによりむしろ油を用いた中華料理が発展するのはかなり後の話だ。
今は一人の女学生が鶏の血で魔法陣を描いていた。
2017/04/30 00:00
何よ!あんな変なトラックが居なくたって、私一人でタイムループ技術を確立できるんだから。
ムカつく!すぐにタイムループして、あのトラックに初対面の挨拶で魔界に送ってサヨナラしてやる!
2017/04/30 00:03
あっ小早川りんの死体が水葬されてく…
水に浮かび美女の死体は普遍的な美のテーマに通じる何かがあるのう!
だがそんな事はタイムループとは関係ないけえ、死体は放っておこうかい!
2017/04/30 00:06
雄大な長江の風景に山々は夕陽に照らされ、女学生の死体をどこまで流していくのか。
だが、その流れをせき止める者たちがいた。
ご存じ、くらわんか舟である。
2017/04/30 00:08
くらわんか舟とは江戸時代の淀川で大型船に対して飲食を販売していた茶舟のことである。
現在の河内弁で「たべへんのけ」に相当する乱暴な言葉遣いを許されていた事から、くらわんか舟と呼ばれ主に枚方宿を中心に儲けていた。
そう、このくらわんか舟はタイムループして唐へやってきたのである。
2017/04/30 00:15
突然の悲劇!
江戸時代からタイムループして唐まで来たくらわんか舟は後ろから追突したトラックに跳ねられ、哀れ長江の雄大な自然の中に沈没して帰らぬ人となった!
2017/04/30 00:24
キライ…!
乱暴だし、先輩もくらわんか舟も沈めるし…
でも、どうして?
どうしてこんな奴の言う事なんか気になっちゃうの?
つづく!
2017/04/30 00:32