006.仁美vs大介
文字数 652文字
大介
《仁美は初めて会った時から両ハンドができたことはスゴイし、サービスのキレ味も他の子よりスゴかった。ただチビで非力だから、その分の弱点もあると言えばある。》
仁美 (ひとみ)
うーん今日こそは前陣にさせてもらえるかなぁ〜
大介
後ろに下がりな!
仁美
きゃ〜やっぱり、今日も中陣まで下げられた(涙)
大介
チビで非力なんだから下がるなって。
大振りになってボールが入らなくなるじゃないか。
仁美
そんなの分かってるよ〜
大介
前にいて反応と戻りを早くしろって言ってるだろ。
一発必中は諦めろ。3人娘の中で一番強いお前なら出来る!
かがみ
大介って仁美にはチョイ厳しいよね。
トト
それだけ可能性を秘めてるんじゃない?
事実、うちら3人の中で強いのは仁美だし…
大介
《可能性ならみんな持ってるさ。ただ、卓球の楽しさを再び教えてくれたのが仁美だっただけだ》
仁美
1ゲームは失ったけど、この後は挽回!
大介
《左右に大きく揺さぶればミスが出ると思っていたが、もう少し、コースを散らすか…》
仁美
《とにかく打点を下げないように台にひばりつかなきゃ》
大介
10-10
《勝ちたい仁美と無心のオレと卓球の神様はどちらに微笑む?》
10-12
オレの勝ちか。
仁美
2球連続でネットイン。
大介、ずるい。
大介
まだ最低でも1ゲーム残ってるじゃないか…
仁美
約束がある。
私が練習試合で大介に一度でも勝ったら、大介は公式試合に出る。
大介
別にいいけど、オレが勝ち続けたらなんかあるのか?
仁美
そりゃ〜可愛いトトからの熱い抱擁が待っているよ〜
トト
本人のいないところで話を進めてもらっては困る。