第14話 榛名春奈、倉庫内作業中⑦
文字数 1,390文字
両腕を十字に組み、打ち出された連撃が
左足を踏み出しながら放った最初の連撃、これは見た目こそ派手だが、命中率は期待できない。しかし、本命は家中で“裏打ち”と呼んでいる三撃目…
打ち終わると同時に手首を返し、ネジリを加えた左手刀が春奈の膝下から、跳ね返るようにして標的を襲う。
しかし、キレイに避けられる。
全身に流れる生命力を活性化させて放つこの技は、当たれば敵を寸断し致命傷を負わせる威力を持っていた。
これで、やたらとスケベな事をしてくる厄介な手を仕留められるはずだったのだ。
失意の榛名春奈の脳裏に“暖簾に腕押し”ということわざが浮かぶ。更には、空振りによるスタミナ消費から、彼女の声には若干の疲労の色がにじんでいた。
それでも春奈は、カラダ中から感じる疲労感を気合いで振り払い、果敢に攻め続けようとする。その時、対象の様子をつぶさに見ていたAIハルナが、ついに戦術を決定した。
『榛名春奈の意識が前方に集中しています。視界の固定化、及び視野狭窄を確認…』
対象を細かく分析し終えたAIハルナ。そしてその
『4本目の
AIハルナからの指示を受け、シュッと下から上へ素早く振り抜かれた
三列六段式のホックが、その防御力を発揮することなく、一発で外されてしまう。春奈は小さく悲鳴を上げると、慌てて両手をブラの防御に戻す。
春奈の
しかし、今回のようなアダルトな
解除の仕方さえ知っていれば、ブラのホックは簡単に外せるのだ。また、そうでなければ着脱の度に手間がかかり、
焦った声を上げ続ける春奈。その後ろでは、この状況を見守り続けていた当真が大きく目を見開いていた。
ブラジャーの締め付けから、解放された榛名春奈の真っ白な背中…それが当真の目の前で、踊るように身をクネらせていたのだ。
大きく開かれたブラジャーの結束部分…先程まで猛威を振るっていた
今の彼女はさしたる抵抗も出来ずに、グイグイと両脇からブラを引っ張られている。