第7話 おじさんは異世界恋愛の続き(承の2)を書く
文字数 1,990文字
(7)おじさんは異世界恋愛の続き(承の2)を書く
おじさんが頑張って異世界恋愛を書いているからだろう。
たまに暖かいコメントを頂く。
中にはおじさんと同年代の人もいるようだ。
前回の話では、サイコパス王子にマリアが殴られて「パパにもぶたれたことないのに!」という件を入れようかと思ったが、『アムロを知らなかったらどうしよう?』と思って止めた。
ちなみに、前回の話に出てきた『ワンレン』とは髪型のワンレングスのことで、ボディコンは体線(ボディ・ライン)を強調しているミニのワンピースのことです。
もう少し昭和感を出しても大丈夫だろうか?
***
さて、おじさんは女性主人公マリアが宇宙を旅しながら王子を狩りにいく設定にした。
マリアはサイコ惑星でメンタルがやられたようだ。
おじさんは優しい王子を次のターゲットにすることにした。
いいネタが思いつかなかったので、おじさんはおとぎ話を参考に書くことにする。
ちなみに、本話に伏線はありません。
おじさんが今日書いた話(承の2)はこちらです。
==========================
【3】肉食系女子はバカに疲れる
パス王子との結婚は失敗に終わったが、私はカインド惑星にとても優しい王子様がいるとの情報を入手した。
私はメンタルをやられていたので優しさを求めていた。
だから、次のターゲットをカインド惑星のスイート王子に決めた。
前回は恋愛バイブルに頼って失敗したので、次の作戦は惚れ薬を作って王子を落とすことにした。
私は何度も惚れ薬の試作を繰り返し、バーで知り合ったカインド惑星の男性にも試した。
でも、私の作った惚れ薬の効果はイマイチだった。
私の惚れ薬は改善の余地はあるものの、精神的に疲れていた。
だから、未完成の惚れ薬をスイート王子に試すことにした。
スイート王子はとても優しく思いやりがある。でも、人をすぐに信用してしまう。
要はバカだと分かった。
私は惚れ薬を染み込ませたハンカチをスイート王子の前に落とした。
親切な王子は私の落したハンカチを拾ってくれるはずだ。
そして、惚れ薬を嗅いで私に惚れるはず・・・。
予想通りスイート王子はハンカチを拾って私に渡した。
そして、スイート王子は私に恋をしたようだ。
惚れ薬が効いたのだろうか?
私が美しいから一目惚れなのか?
こうして私はスイート王子と付き合うことになった。
スイート王子は噂通りとても優しかった。
気配りが素晴らしく、私に何でも買ってくれた。
私は病んでいた心が回復していくのを実感した。
パス王子のお陰だ。少しバカだけど・・・
***
私とスイート王子の結婚の話が進んでいた時、その事件は起きた。
ある日、カインド惑星のカリスマスタイリストが私たちの婚礼の儀の使う布を持ってきた。
王子のタキシードと私のウェディング・ドレスを作るための特別な布だ。
私にはその布が透明のビニールにしか見えない。
カリスマスタイリストはスイート王子に言った。
「この布はアパレル惑星から取り寄せた、大変高価で珍しいものです。心の綺麗な人間には素晴らしい色に見えます。心の汚い人間には何も見えません」
私はどこかで聞いたことがある話だと思った。
それにしても、『カリスマ』を自称するスタイリスト。胡散臭い・・・。
しかし、人のいいスイート王子はその話を信じた。
スイート王子はその布を使って仕立屋にタキシードを作らせた。
スイート王子は私に嬉しそうに言った。
「マリア、どう?似合ってる?」
小太りのスイート王子。
透明の服だからムダ毛の1本1本までハッキリ見えた。
仕方ないから私はスイート王子に進言した。
「スイート王子、それはビニールですよ。あなたはカリスマスタイリストに騙されているのです」
するとスイート王子は私に優しい声で答えた。
「そんなことないよ。この布は素晴らしい。マリアは心が綺麗ではないからそう見えないのかい?」
バカな王子は完全に洗脳されている。
「結婚式のウェディング・ドレスはこの布で作らせるから」
えー――ちょっと待って。
結婚式には多くの国民が集まる。私の家族も来る。
裸で結婚式を挙げるなんて、ただの変態じゃないの・・・。
私はスイート王子に騙されていることを何度も説明した。
でも、スイート王子は戻らなかった。
洗脳されている人を説得するのは並大抵のことではない。
この先も同じようなことが起こるだろう。
変な宗教にはまったり、詐欺に引っかかったり、犯罪に巻き込まれたりするかもしれない。
私は悟った。
バカと結婚してはダメだ・・・
そして、私は別れを決意した。
私はスイート王子に母親が危篤だと嘘をついてクレバー惑星行きのロケットに乗った。
============================
<続く>
【おじさんの感想】
優しい男子が悪い訳ではありません。
結婚において考慮すべき事項は、その優しい男子がバカかバカでないかです。
バカだったら、さっさと次に行きましょう!
おじさんが頑張って異世界恋愛を書いているからだろう。
たまに暖かいコメントを頂く。
中にはおじさんと同年代の人もいるようだ。
前回の話では、サイコパス王子にマリアが殴られて「パパにもぶたれたことないのに!」という件を入れようかと思ったが、『アムロを知らなかったらどうしよう?』と思って止めた。
ちなみに、前回の話に出てきた『ワンレン』とは髪型のワンレングスのことで、ボディコンは体線(ボディ・ライン)を強調しているミニのワンピースのことです。
もう少し昭和感を出しても大丈夫だろうか?
***
さて、おじさんは女性主人公マリアが宇宙を旅しながら王子を狩りにいく設定にした。
マリアはサイコ惑星でメンタルがやられたようだ。
おじさんは優しい王子を次のターゲットにすることにした。
いいネタが思いつかなかったので、おじさんはおとぎ話を参考に書くことにする。
ちなみに、本話に伏線はありません。
おじさんが今日書いた話(承の2)はこちらです。
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【3】肉食系女子はバカに疲れる
パス王子との結婚は失敗に終わったが、私はカインド惑星にとても優しい王子様がいるとの情報を入手した。
私はメンタルをやられていたので優しさを求めていた。
だから、次のターゲットをカインド惑星のスイート王子に決めた。
前回は恋愛バイブルに頼って失敗したので、次の作戦は惚れ薬を作って王子を落とすことにした。
私は何度も惚れ薬の試作を繰り返し、バーで知り合ったカインド惑星の男性にも試した。
でも、私の作った惚れ薬の効果はイマイチだった。
私の惚れ薬は改善の余地はあるものの、精神的に疲れていた。
だから、未完成の惚れ薬をスイート王子に試すことにした。
スイート王子はとても優しく思いやりがある。でも、人をすぐに信用してしまう。
要はバカだと分かった。
私は惚れ薬を染み込ませたハンカチをスイート王子の前に落とした。
親切な王子は私の落したハンカチを拾ってくれるはずだ。
そして、惚れ薬を嗅いで私に惚れるはず・・・。
予想通りスイート王子はハンカチを拾って私に渡した。
そして、スイート王子は私に恋をしたようだ。
惚れ薬が効いたのだろうか?
私が美しいから一目惚れなのか?
こうして私はスイート王子と付き合うことになった。
スイート王子は噂通りとても優しかった。
気配りが素晴らしく、私に何でも買ってくれた。
私は病んでいた心が回復していくのを実感した。
パス王子のお陰だ。少しバカだけど・・・
***
私とスイート王子の結婚の話が進んでいた時、その事件は起きた。
ある日、カインド惑星のカリスマスタイリストが私たちの婚礼の儀の使う布を持ってきた。
王子のタキシードと私のウェディング・ドレスを作るための特別な布だ。
私にはその布が透明のビニールにしか見えない。
カリスマスタイリストはスイート王子に言った。
「この布はアパレル惑星から取り寄せた、大変高価で珍しいものです。心の綺麗な人間には素晴らしい色に見えます。心の汚い人間には何も見えません」
私はどこかで聞いたことがある話だと思った。
それにしても、『カリスマ』を自称するスタイリスト。胡散臭い・・・。
しかし、人のいいスイート王子はその話を信じた。
スイート王子はその布を使って仕立屋にタキシードを作らせた。
スイート王子は私に嬉しそうに言った。
「マリア、どう?似合ってる?」
小太りのスイート王子。
透明の服だからムダ毛の1本1本までハッキリ見えた。
仕方ないから私はスイート王子に進言した。
「スイート王子、それはビニールですよ。あなたはカリスマスタイリストに騙されているのです」
するとスイート王子は私に優しい声で答えた。
「そんなことないよ。この布は素晴らしい。マリアは心が綺麗ではないからそう見えないのかい?」
バカな王子は完全に洗脳されている。
「結婚式のウェディング・ドレスはこの布で作らせるから」
えー――ちょっと待って。
結婚式には多くの国民が集まる。私の家族も来る。
裸で結婚式を挙げるなんて、ただの変態じゃないの・・・。
私はスイート王子に騙されていることを何度も説明した。
でも、スイート王子は戻らなかった。
洗脳されている人を説得するのは並大抵のことではない。
この先も同じようなことが起こるだろう。
変な宗教にはまったり、詐欺に引っかかったり、犯罪に巻き込まれたりするかもしれない。
私は悟った。
バカと結婚してはダメだ・・・
そして、私は別れを決意した。
私はスイート王子に母親が危篤だと嘘をついてクレバー惑星行きのロケットに乗った。
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<続く>
【おじさんの感想】
優しい男子が悪い訳ではありません。
結婚において考慮すべき事項は、その優しい男子がバカかバカでないかです。
バカだったら、さっさと次に行きましょう!