セーズマリットの騒がしい一日(1)
文字数 752文字
正面に港が見えてきた。
錨地の奥には街並みが広がり、その向こうには巨大な城壁がそびえている。
高床式の家が多いようで、階段がたくさん見える。
ラドミールはこの周辺の陸地と近海を領地としている国家の名前だ。
シュトラは『ガンマディオラ』に上がってきた港の人間と話していた。彼女の前には樽がいくつも置かれていたが、みんなガタガタ動いていた。何か生き物が詰め込まれているらしい……。