第1話 夫の抱える悩み
文字数 596文字
結婚を前提としたお付き合いをしている頃、未来の夫から真面目な顔で言われたことがある。
「おならが、臭いんだよね」
正直、リアクションに詰まった。
だってまだ夫婦ではないし(いずれはそうなるんだが)、いくら友人としての付き合いも含めると十年を超えて交流を持つような異性に対してであっても、かなりナイーブなお話である。
それでも、一緒にいる以上は避けて通れない問題であると思ったのであろう、彼は本気で心配していた。
私の父が割と所かまわずおならを放つ人物であったため、個人的には話題がそういう方向に及ぶことにもあまり抵抗はない。
だが、こんなに真剣に話さなければならないほどのおならとは、彼のお腹はいったいどうなっているのか。
そして、その日はやってきた。
当時は遠距離恋愛だったため、直接会えるのは月に一度くらい。
その貴重な時間のさなかに、彼の慌てたような一言。
「こめん!おならしちゃった!」
…刺激臭がする。
え、何か目にも刺激を感じる。
これって何?人間の体から出てきて大丈夫なやつ?
出した本人もむせるってどういうこと?
本人曰く、子供のころからずっとこうらしい。
自分が入ったあとのトイレには、しばらく近づけないと。
しかもよくお腹を壊すし、出ないときはそれなりの便秘になるしで、自分の消化器官にはほとほと困っているらしい。
さすが20代で大腸鏡まで経験しただけある。
確かにこれは、真剣に相談すべき内容だと結論づけた。
「おならが、臭いんだよね」
正直、リアクションに詰まった。
だってまだ夫婦ではないし(いずれはそうなるんだが)、いくら友人としての付き合いも含めると十年を超えて交流を持つような異性に対してであっても、かなりナイーブなお話である。
それでも、一緒にいる以上は避けて通れない問題であると思ったのであろう、彼は本気で心配していた。
私の父が割と所かまわずおならを放つ人物であったため、個人的には話題がそういう方向に及ぶことにもあまり抵抗はない。
だが、こんなに真剣に話さなければならないほどのおならとは、彼のお腹はいったいどうなっているのか。
そして、その日はやってきた。
当時は遠距離恋愛だったため、直接会えるのは月に一度くらい。
その貴重な時間のさなかに、彼の慌てたような一言。
「こめん!おならしちゃった!」
…刺激臭がする。
え、何か目にも刺激を感じる。
これって何?人間の体から出てきて大丈夫なやつ?
出した本人もむせるってどういうこと?
本人曰く、子供のころからずっとこうらしい。
自分が入ったあとのトイレには、しばらく近づけないと。
しかもよくお腹を壊すし、出ないときはそれなりの便秘になるしで、自分の消化器官にはほとほと困っているらしい。
さすが20代で大腸鏡まで経験しただけある。
確かにこれは、真剣に相談すべき内容だと結論づけた。