第3話 ドクターハラスメント

文字数 665文字


そこを右を曲がってください。はい、次を左に曲がってください。
はいはい、そのまま真っ直ぐ行って、はい横になってください。

はいでは、そこで服を脱いでください。
ブラジャーもとってください。かくしてはいけません。ほーら、恥ずかしがらずに。

止まない雨はないって言うじゃないですか?
それと同じで恥ずかしさもなくなりますよ。
大丈夫。では次にスカートを脱いでください。
はい。ではあとは、私に全て任せてください。

えっっっ!?「本当に医者なんですか?」ですって?あっ当たり前じゃないですか。変なこといいますね。
そんなに怪しいですか?
いえいえ、決してあなたの身体に触れたい訳ではないのです。ただ診療の前に身体をほぐすことが必要なんです。

えっっっ!必要ないって?早く診療してくださいって?ちょっと待ってください。それじゃあ困ります。それじゃあ意味がないんです。いや、意味がないわけではないんです。
少し長くなりますが東洋医学と西洋医学についてお話しさせていただきます。

えっっっ?いらないって?
もうややこしい。早く横になってじっとしてろ!!ここだろ?ここが気持ちいいんだろう?ほーらほらほらほーらほら。

痛い!そんなに強く叩かないでください。
ごめんなさい。悪気はなかったんです。
ただあなたに触れてみたくて。

えっっっっ?院長に言いつけるって?それはやめてください。
病院を辞めさせられます。もうしませんから。ごめんなさい。

待ってください。ごめんなサーーイ。もうしませんからーーーー。






※2016年くらいに起きた整体師による猥褻事件を題材に当時の私が執筆した作品です。
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