高城さんの再反撃!ごきげんよう。生徒会長・・・
文字数 1,502文字
先輩の顔、怒りで真っ赤。
「二度と来ないで。
洋ちゃんを傷つける悪魔!
出て行って」
先輩の大声。
高城さん、先輩の方を見る。
冷静な口調。
「それは生徒会長・・・あなたのことでしょう」
ふたりが、顔をくっつけるくらいに近づいた。
先輩、怒りの表情で高城さんをにらみつける。
「以前、松山君が大怪我をしたことがありました。
本人は事故だと言ってましたが、わたし、一方的に暴力を振るわれたと思ってます。
生徒会長は、真実をご存知ありませんか?」
先輩が下を向く。
ブルブル体が震える。
「松山君は診療所で治療をしました。治療費がかかって大変だったけど、わたしがこっそり医師に頼んで半額負担しました
保険が効かない特別製の湿布もわたしが頼んでわたしの負担で出してもらいました。
生徒会長!わたしが払ったんです。
あなたじゃありません」
初めて知った。
ぼく、思わず高城さんの方に目を向けてしまった。
しまった!
先輩、ぼくの方を見てる。
悲しそうに唇を噛んでる。
「自分で幼馴染と名乗っている生徒会長。
あなたはなにをしてたんですか?
どうか、教えてください!」
先輩がもう一度、ぼくの方を見た。
なにか訴えたい悲痛な目。
早くふたりっきりで話がしたいんだ。
先輩の気持ち・・・
ぼくには・・・
すぐ分かるんだ・・・
「わたし、知ってますよ!廊下でなにもしてない松山君の足を払って転ばせたり、平手打ちしたりしていました。
わたし、自分の目でハッキリ見ました。
松山君のようないい子を弱い者いじめですか?」
先輩、なにも言わず黙ってる。
顔色、真っ青。
早く高城さんに出てって欲しいんだ。
「まだありました。
松山君が生徒会に資料を届けた時、問題にもならないようなことで言いがかりをつけてました。
みんなの前で散々、松山君に恥をかかせた。何度もあやまらせた。
可哀想な松山君!
あとで声を出して泣いてたそうです」
先輩が手で顔を覆ってる。
いけない!
「なんでみんなの前で、松山君のようないい子に恥をかかせたんですか?
やさしい心を傷つけたんですか?
松山君があなたになにか迷惑をかけたんですか?
松山君の前で、ハッキリ説明してください」
先輩、両手を顔から話した。
両目から涙。
「洋ちゃんに・・・洋ちゃんにあやまりました」
「そうですか?
『ごめんなさい』
ってあやまれば終わりってわけですね。
松山君が生徒会役員の前で、理由もなく恥をかかされたことなんか関係ないってことですね。
洋ちゃん。分かった?」
高城さんがニッコリ笑う。
先輩の涙が止まらない。
「自分で洋ちゃんの幼馴染だって言ってる生徒会長。
洋ちゃんには、なにもしたくないって言ってるよ。
だれかのせいで大怪我して、洋ちゃんがお金に困っても知らん顔。
なんにも助けてくれなかった。
生徒会や朝礼では、洋ちゃんが恥をかくのを見て笑ってたんだからね。
わたしはそんなことしないから・・・
洋ちゃんはいい子なんだから・・・
これからのこと、よく考えようね」
「謝罪文を書いて、役員に配ります」
先輩が大声で叫ぶ。
高城さん、先輩の顔をチラッと見た。
冷たい表情・・・
ドアを閉める時だった。
先輩に向って・・・
静かに・・・
そして南極の氷のように冷たく・・・
氷河のように体を切る鋭さで言った・・・
「洋ちゃんへの悪魔のような虐待行為。
黙っておきます。
洋ちゃんが苦しむって分かってるから・・・」
先輩のすすり泣きが聞こえる。
「ごきげんよう。
大キライな生徒会長!
なるべく早く・・・
あなたと会わなくて済むようにさせていただきますから」
「二度と来ないで。
洋ちゃんを傷つける悪魔!
出て行って」
先輩の大声。
高城さん、先輩の方を見る。
冷静な口調。
「それは生徒会長・・・あなたのことでしょう」
ふたりが、顔をくっつけるくらいに近づいた。
先輩、怒りの表情で高城さんをにらみつける。
「以前、松山君が大怪我をしたことがありました。
本人は事故だと言ってましたが、わたし、一方的に暴力を振るわれたと思ってます。
生徒会長は、真実をご存知ありませんか?」
先輩が下を向く。
ブルブル体が震える。
「松山君は診療所で治療をしました。治療費がかかって大変だったけど、わたしがこっそり医師に頼んで半額負担しました
保険が効かない特別製の湿布もわたしが頼んでわたしの負担で出してもらいました。
生徒会長!わたしが払ったんです。
あなたじゃありません」
初めて知った。
ぼく、思わず高城さんの方に目を向けてしまった。
しまった!
先輩、ぼくの方を見てる。
悲しそうに唇を噛んでる。
「自分で幼馴染と名乗っている生徒会長。
あなたはなにをしてたんですか?
どうか、教えてください!」
先輩がもう一度、ぼくの方を見た。
なにか訴えたい悲痛な目。
早くふたりっきりで話がしたいんだ。
先輩の気持ち・・・
ぼくには・・・
すぐ分かるんだ・・・
「わたし、知ってますよ!廊下でなにもしてない松山君の足を払って転ばせたり、平手打ちしたりしていました。
わたし、自分の目でハッキリ見ました。
松山君のようないい子を弱い者いじめですか?」
先輩、なにも言わず黙ってる。
顔色、真っ青。
早く高城さんに出てって欲しいんだ。
「まだありました。
松山君が生徒会に資料を届けた時、問題にもならないようなことで言いがかりをつけてました。
みんなの前で散々、松山君に恥をかかせた。何度もあやまらせた。
可哀想な松山君!
あとで声を出して泣いてたそうです」
先輩が手で顔を覆ってる。
いけない!
「なんでみんなの前で、松山君のようないい子に恥をかかせたんですか?
やさしい心を傷つけたんですか?
松山君があなたになにか迷惑をかけたんですか?
松山君の前で、ハッキリ説明してください」
先輩、両手を顔から話した。
両目から涙。
「洋ちゃんに・・・洋ちゃんにあやまりました」
「そうですか?
『ごめんなさい』
ってあやまれば終わりってわけですね。
松山君が生徒会役員の前で、理由もなく恥をかかされたことなんか関係ないってことですね。
洋ちゃん。分かった?」
高城さんがニッコリ笑う。
先輩の涙が止まらない。
「自分で洋ちゃんの幼馴染だって言ってる生徒会長。
洋ちゃんには、なにもしたくないって言ってるよ。
だれかのせいで大怪我して、洋ちゃんがお金に困っても知らん顔。
なんにも助けてくれなかった。
生徒会や朝礼では、洋ちゃんが恥をかくのを見て笑ってたんだからね。
わたしはそんなことしないから・・・
洋ちゃんはいい子なんだから・・・
これからのこと、よく考えようね」
「謝罪文を書いて、役員に配ります」
先輩が大声で叫ぶ。
高城さん、先輩の顔をチラッと見た。
冷たい表情・・・
ドアを閉める時だった。
先輩に向って・・・
静かに・・・
そして南極の氷のように冷たく・・・
氷河のように体を切る鋭さで言った・・・
「洋ちゃんへの悪魔のような虐待行為。
黙っておきます。
洋ちゃんが苦しむって分かってるから・・・」
先輩のすすり泣きが聞こえる。
「ごきげんよう。
大キライな生徒会長!
なるべく早く・・・
あなたと会わなくて済むようにさせていただきますから」