外伝2 「特別対談 めたもるふぉーぜ裏話」

文字数 10,429文字

出席者

幸子…堀幸子(旧姓)
純…・早乙女純
ゆり…早乙女ゆり
美咲…美咲あゆみ(旧姓)
河合…河合マキ
智子…河合智子
まい…美咲まい
陽子…武見陽子
真琴…渡辺真琴
あき…中村あき
朝霧…朝霧優
雅美…久保田雅美
美樹…佐野美樹
如月…如月ますみ
みけ…水無川慧子
智美…金井智美
月夜…月夜眠


ゆり「……」
幸子「……?」
美咲「……??」
如月「えー、只今同窓会開始から三十分経過していましゅが、主催の月夜眠しゃんがまだ到着していましぇん…」
純 「まーたぁー!?この前さ、伊豆でのファンの方との第一回目の同窓会の時さ、あの人どれくらい会場に遅れて到着したと思う?五時間よ!五時間!!」
ゆり「かなり前パチンコ屋から電話かけてきてさ、今すごく出してるって言ってたから、少し遅れるかと思ってたけど」
智子「えー!じゃ今日会費無しかも!?」
智美「そんなわけないじゃん、結構がめついからさ」
朝霧「ねえ、前菜出しちゃったけど、もう料理出す?」
河合「あ、優ちゃん。冷めちゃうから出しちゃっていいよ」
あき「わあおいしそう!麻婆豆腐に鳥のから揚げに」
雅美「すごい、北京ダック!」
朝霧「はーい、たくさん用意したわよ。冷凍庫の整理のつもりでさ。今日は会費は月夜眠さん持ちなんでしょ」
みけ「え、まだ決まったわけじゃ」
智美「出させりゃいいじゃん!勝ってるんでしょ?大事な宴会遅れてまで粘ってるんだから」
真琴「やったあ!今日はただでおなかいっぱい食べれるぞ!」

ゆり「…何分遅刻だとおもってんのよもう、ほらみんな、月夜眠さん来たわよ」
美咲「まったく、はーい月夜眠さんいらっしゃい。幹事が遅刻なんてたるんでる証拠よ」
如月「おつかれしゃまです!いくら勝ちました?」
陽子「おつかれさまー、会費出してくれるんだって」
幸子「はいおつかれさま。いくら勝ったの?」
月夜「な…なんの話だ?いきなり?」
美咲「何って、あたしたちの為に稼いできたんでしょ?みんないい人だなあってさっきまで喋ってたんだから」
美樹「え?そうだったんだっけ?」
あき「シー…」
月夜「いやね、エバでさ十四箱位出したんだよ、等価交換だから一箱七千円は軽かったさあ、まあ都合十万円。昼一でさ。その後も予告は良く出るわ、シンジが外枠で良く揃うわ、台詞予告も結構バリエーションが…」
美樹「んで、いくら勝ったの?」
月夜「いや聞いてくれよ。その台朝からあんまり回ってなくてさ、俺が初当たりだったんだけどさ、回ってない理由が…」
如月「あーーーもう、じれったいでしゅね!あちきらにはそんなの関係ないでしゅ!今日の会費が半額になるのかロハになるのか、お土産までもらえるのか、それしか興味…」
月夜「いや、だからさ。チャッカーがめちゃ渋でさ一箱百回しか回らなくて…」
智子「一箱百回って…続けたの?」
月夜「いやその、等価だから釘は渋いとは知ってたんだけど、それに台は調子良かったし、このまま続けたら…」
真琴「…だから、いくら勝ったのって…」
月夜「だから、何の話だって…」
幸子「(いきなり月夜眠の胸倉を両手で掴む)まさか全部すったんじゃないでしょね!?」
月夜「まあその、追加投入で手持ちの紙札全部。だから今日会費無いんだ。ゆっこ貸しといてくれ。あ、そういう事で俺昼飯食ってなくて、あ、春巻きとシュウマイ残ってるじゃん。俺腹減ってさ、あぐ…」
幸子「こらあ!それは作ってくれた優ちゃんの分!」
月夜「いいじゃん、後でまた出てくるんだろ、ハグ…」
真琴「なんて事したんだよ!僕達の十万円どうしてくれんだよ!」
月夜「なんでお前達の金なんだ??」
みけ「あんだがそこでやめてりゃ十万円あたしたちのものになったんでしょ!」
月夜「待て、言ってる事がわからん!…うまいなこのシュウマイ。ハグ…」
幸子「うるさあああい!なんであんたみたいな人が、めたもなんて書いたのよ!あたし達の十万円返せぇぇぇぇ!」
月夜「のわっっっっ」

やっと同窓会開始 まずはめたも誕生秘話、裏めたもとか

如月「ええ、のっけからなんか騒動が…」
幸子「すぐにやめときゃ十万円…」
真琴「会費ただの上お土産付だったのに…」
如月「まだ何か言ってる人がいましゅが、気にしないでしゅすめましゅ」
ゆり「ところでさ、なんでめたもるふぉーぜなんて話書いたの?」
美樹「何もなしであんな話書けないよねぇ」
月夜「いやあ、もともと小中学生の時から女の子好きでして。でもあんましもてなかった(笑)そのうち女の子というのが全くの異生物みたいに思えてね。男と女の違いって何だろうなんて考えはじめて」
美咲「でも男と女が互いに相手を違った生物と認めるのは別に変な話でもないんじゃない?」
月夜「まあね、あとヒーロー変身ものとかがその時流行ってたんで、それで中学の時に1冊のノートに男の子が完全に女の子になるまでをイラスト付で自分なりに書いてみたらこれが何故か面白くって」
純 「面白いって、そこでなんでそうなるかがわかんないけど(笑)」
月夜「細かい事は(笑)只いつか何かの形で発表したいと思ってたんですけど」
みけ「それでその後十年以上もブランク空くの?」
月夜「まあ、いろいろ他の事で忙しかったし、他の趣味いろいろ有ったし。それで十年前に今まで付き合ってた娘に大恋愛の後大失恋しまして、その時何を思ったか「ゴールデンウィーク」を某草の根ネットに書き始めたんです」
雅美「今から十年以上前の話だよね。インターネットも無かった時代でしょ」
月夜「インターネットどころか、普及型の今の携帯電話なんてのも無かったし、ましてや生同一障害とか、その治療法とか、そういうのも無かった時代だよ」
まい「ちょっと信じられない時代だよね」
月夜「当時性転換系の草の根なんて知らなかったから、とりあえず草の根ネットカタログというのを買ってきて、そこで唯一該当するかもしれない「牛小屋」という所を見つけて、そこに「ごーるでんうぃーく」を三話ほどUPしたかな。その後大阪の白鳥美香さん(当時の名前)の所を見つけて、そこにまず「ごーるでんうぃーく」を移して」
美咲「ちょっと待って、大阪でしょ?住んでたの東京じゃない?」
月夜「そうなんすよ(笑)一ヶ月の電話代がそれだけで一万円超えた(笑)」
智子「その時だよね、第一回目の出演者募集したの」
まい「そうそう、あたしと智子だった」
月夜「そうなんだよね。でも結局その二人には未だに会えずじまい。「まい☆」さんとは新宿二丁目の「SWANの夢」という所で会う約束までしてたんだけど、仕事の都合でまいさんがドタキャン
  になって(笑)それ以降今でもMIXIとかで名前を時々調べたりしてる」
陽子「あたしはこの時から読んでたよね」
月夜「陽子さん以外で、当時から読んでくれていて、今でもマイミクしてくれている人が何人もいてね、愛野美奈子さんとか」
如月「あちきもそうですよっ」
月夜「そうそう、そうだった(笑)」
純 「あたしの場合は少し違うよね」
月夜「ああ、俺の下に実は男女の双子がいるはずだったんだけど、両方とも死産で、生まれてたら女の子の方は純て名前だったらしいんで(笑)書き始めた時ふとその事を思ってね。生きていたら今頃高校生くらいかなと(笑)」
智美「ところで、裏めたもって何?」
ゆり「あ、あたしも気になってたんだわ」
月夜「ああ、あれ。実は「ごーるでんうぃーく」書いた後で神名龍子さんの主催するEONを見つけて、「ごーるでんうぃーく」の続編として「めたもるふぉーぜ」を書き始めたんだけど、今やこっちの方がメインになってる(笑)それで最初の設定は、ゆり先生の所に秘密のドアが有って、そこは仮想世界になってて、そこで堀幸男君が一年間女の子修行するという設定だったのよ。ところが結構設定に無理が有って続かなかったんで、いきなり最初から書き直しますと宣言して、書き直したのが今のめたも(笑)当時、数少ない性転換系の草の根BBSの中でも、小説で短編はいくつかあったけど、こういう風に長編で公開されたのは、めたも以外ではEONで「たぬ」さんがやってた、ダーティーペア風の小説1本だけだったんじゃないかな。その路線を今私が「ぱーぷるとらべらー」として書き始めてるけど(笑)」
純 「全然進んでないじゃん!」
月夜「いや、本当公私共に忙しくてさ。構想は二話先まで出来てるんだけど書く時間が(笑)只、その当時そんなに読んでいる人もいなかったので、そのログなんて取っている人いないんじゃないかな。俺のファイルにもどこに入ってるか探さないと出てこないかも(笑)」
まい「それで、五話までUPして、中断(笑)」
月夜「そう、あまり読んでくれている人がいなかった様子だし、書き始めた頃からこれは相当長くなるぞと予想してたので、六話書いてる途中で自然中断(笑)そのうちEONも活動をインターネットに移して停止」
智美「それで、月日が流れて西暦二千年(笑)」
月夜「中断してから四年位かな。当時性転換系のHPが数えるほどしかなくて、TS小説系も今や日本最大の投稿サイトになってる「少年少女文庫」以外に数えるほどしかなかったんだよ。その一つのサイトが予告でめたもに非常に良く似た作品を発表するという告知が有って、それを見て急遽書きかけのめたもるふぉーぜを引っ張りだし、実に四年ぶりに六話に手を入れて、GEOに急遽サイトを作って「ごーるでんうぃーく」と「めたもるふぉーぜ」の六話までをUP。それが二〇〇六年一月、サイト「ゆっこの不思議な部屋」の誕生って訳です(笑)」
河合「結構反響有ったんでしょ?」
月夜「当初から一日四〇〇件近い訪問が有って、まあ最初は少年少女文庫にリンクを張ってもらっていたのと、多分GEOCITYのご祝儀HITだと思ってたのよ。だってこの当時この手の小説なんてまだまだアングラの域を超えなかったしね。まあ、気長にやるかと思ってたの。でも一ヶ月二ヶ月経ってもカウンタの回転が衰えない(笑)そのうちありがたい応援メールとかもちらほら来る様になって、あ、これはいかんと、執筆スピード上げて(笑)二週間で1本書いた事も有った(笑)」

裏話いろいろ

朝霧「はーい、次の料理できたわよ。豚バラ角煮、海老チリと海老マヨ、チンジャオロース、空芯菜の炒め物と中華五目炒め」
ゆり「優ちゃんごめんね本当」
朝霧「あ、後はお姉さんがやってくれるのであたしも話に混ざりまーす。あ、後月夜眠さんの好物の豆腐ヨウと辛子蓮根、それに辛子明太子」
月夜「うおー、ありがたい。こんな中華料理屋で沖縄と九州名物にありつけるなんて」
朝霧「ちょっと、こんな中華料理屋で悪かったわね。姉さーん、これさげちゃって。いらないって!」
月夜「わー、待て待て、時空超えた最高の中華料理屋だよ」
ゆり「何ベタな褒め方してんのよ」
朝霧「あ、いろいろ裏話有るんだって。ほら出演者募集とか」
月夜「(辛子蓮根の辛さに咳き込みながら)ゲフッ、いやね、性転換系の小説って難しいところがあって、他の小説書きの人も気づいてるかもしれないけど、男の子が女の子になって、その子が社会的に女の子として認められた時点で、お話としては新鮮味が半減するのよ。それから先は表現上は只の一人の女の子のストーリーにすぎない。そしてその子の自認識が女の子になったら、その小説はごく平凡な一人の女の子のストーリーで、只ひとつ、その子が元男の子だったというマークが付くだけなんだ。
当初は女性化訓練生は純とゆっこ、ともこ、まいの四人だったんだけど、ゆっこ達の美咲研究所時代を書いている時にこれから先の学校生活書くにあたってその事に気が付いて、後読者サービスも兼ねてゆっこの次世代の男の子達とゆっこのクラスメート募集の事をHP上の私のプロフィールの所にUPしたのよ。私のプロフィールまで見てくれる方へという事で。後他の作品への出演募集も一緒にして」
美咲「たくさん集まったよね」
月夜「その時集まってくれた方は今でも多くの方と交流有るね。まだお会いしていない人とも是非一度お会いしたいです」
ゆり「あとさー、最初あたしは元男だったという設定だったって?」
美咲「あたしに関してはもっとひどい設定だったって聞くけど」
真琴「えー、そうだったの?」
美樹「なんなのそれ!?」
月夜「いや、当初は美咲先生の結婚なんて無かったんだよ。物語の途中で純を襲った暴漢の一人に殺されて、その際摘出された子宮を純と他三人に移植を…」
幸子「ひどーーーい!」
美咲「あんたそんな事考えてたっていうなら今日あたし徹底的に飲むわよ。飲んでさんざんくだ巻いてやる!」
月夜「いや、そんで、空家になった美咲研究所に後任のゆっこちゃんが所長として来て、その時倉庫の書籍整理してたら、古ぼけた砂教授の書いた学術書にしおりみたいに挟んであった写真を見つけて、そこに男子学生二人が映ってて、名札を見たら一人が早乙女で一人が美咲と…」
ゆり「ふーん、どうしてもあたしたちを色ものにしたかったわけ…」
月夜「いや、だから最後はやめたじゃん…」
ゆり「ほーら、ミサが紹興酒早くもおかわりしてるし」
月夜「あ、あの平和にいきましょ平和に。うちのHPの掲示板みたいに」
みけ「そういえば、あの掲示板て今まで一度も荒れた事ないよね?」
月夜「そうなんです。今時点で百六十万HIT有るんだけど、今まで一度も荒れた事が無いので、こればかりはもう本当皆様に感謝感激でして(泣)」
あき「メールとかは?」
月夜「メールとかは印象深いのがいくつかありまして、早乙女美咲研究所の住所教えて下さいとか、後、妻に先立たれた寂しそうな七十歳のおじいさんからとか、中学生の方からとかね。後、性同一障害の方を惑わすので即刻閉鎖しろとか、いつまで更新さぼってるんだとか(笑)」
純 「めたも読んで女の子になる事を決心した人とかいるよね」
月夜「あれ、この中にも何人か…」
美咲「こらー、それは言わない約束だろぉ」
月夜「うわ、もう酔ってるし!」
幸子「あたしみたいな人たくさんいるんだ」
月夜「えと、メールで少なくとも七人は確認してますよ。このお話がきっかけになって、今女の子で暮らしているという人を。後、OFF会とかでも最初お会いした時は確か男の子だったよなあという人が、最近いつの間にか胸大きくしてお尻丸くして、白くて柔らかそうな体になって女の子で参加してるし。だから責任重大なんだよなぁ」
如月「同人出版してから結構普通の人も読んでましゅよね」
月夜「現役の高校の先生とか、某シナリオライター養成学校の先生とか、女性の方も何人か買っていってくれてるし。今度知合いの某女性漫画家の人にカムアウトしようとしてるけど、はたしてどんな表情するか(笑)」

朝霧「そういえば、メタモの読者で自殺しちゃった人いるよね」
月夜「ああ、安倍ちあきさんね。あれは本当悲しかった。めたも大好きだって家にも遊びに来てくれたし、名古屋のゆうさん主催のOFFで一緒に旅行したりもしたしね。俺親しい人にはおかしいと思ったら結構強く言う性格なんで、ちあきさんにも自殺直前ちょっと厳しい事言ったのよ。まさかそれが原因の一つじゃないかって結構落ち込んでたりしたんよ。お墓参りにいってめたも置いてこようと思うんだけど、お墓がわからない。これ読んでる人で知ってる人いたら是非教えて!」
幸子「結局は誰にも理解されないで、自暴自棄になった結果が…」
月夜「後三年待てなかったかって思うよ。今は昔に比べて世間でも認知され始めたし、秋葉原中心に今ちょっとした性転換ブーム(笑)なんて起きてるし。専門クリニックなんてのも有るしね。現に詳細はわかんないけど、イギリスには早乙女美咲研究所みたいな施設も有るらしい。某レコード会社では性同一障害のシンガーソングライターを本気で売り込もうとしてるし。本当時代が変わったよ。めたもで書いた事が少しずつ現実的になってきてるのは本当嬉しい。性同一障害の人で結構そういう話を聞く。俺は該当してないんで本当の苦しみの限度はわからないけど、出来れば軽々しくは…」
如月「きゃははは、何シリアスになってんでしゅか?」
幸子「普段の月夜眠さんの行動からは絶対思えないよ、そんな言葉が出るなんて」
ゆり「月夜眠さんは女の子になりたいって思った事ないの?本当?」
月夜「いやその、無いといえば無い事はないけどさ」
雅美「あの内容は絶対そういう気持ちが無いと書けないよ。本当は家でこっそり…」
月夜「ブッ(食べかけの明太子を危うく吹きかける)待て、今この年でそんな気持ち悪い事出来るかよ」
純 「えーーー、そうかなー、二〇〇七年夏の同窓会の事聞いてるよ(笑)美咲先生の妹さんに化けたんでしょ?」
月夜「あ、ありゃあ、ファンサービスだ!(アセアセ)」
まい「ビデオにも撮ってたでしょーーーー?」
あき「めるさん所で予行演習までやったんだってーぇ?」
月夜「あれは、顔隠してどっかにUPして、本当にこういう場所が有るんだって事でみんなを騙してやろうと…」
智子「言葉使いとか、仕草とか結構研究してたよね?」
月夜「まて、まず誤解の無い様に言っておくと、ああいうのは全て元彼女から覚えたんだよ。逆に言うとゆっこの性格とか言葉使いとかは全て元彼女を参考に書いてるんだ」
美咲「未練がましい奴(かなり酔った口調)」
月夜「だ、だから今は反省してるよ、やんなきゃよかったって(汗)」
美咲「紹興酒もう一本…」
月夜「も、もう一本空けたのかよ?」
美咲「うっせーな、誰があたしの妹だって?許可した覚えねーよぉー」

ゆり「ええと、そろそろミサが正気を失いかけてるので」
美咲「なんだよぉー、自分だけいい子ぶってさぁ。あんたが酒飲んだらあたし以上に変な事になるしぃー、みんな知ってるぅ?砂教授んとこでさぁ、学位貰ったその日お祝いの席でさぁ、みんなの前でべろーんべろんに酔っ払って、アメリカ男が一人シャツ脱ぎ捨てたのを見てさあ、「自分もやりまあああす」って言ってさあ、着てたブラウスをブラごと…」
ゆり「(いきなり美咲先生の口を手で塞ぎながら)優ちゃーん、ミサそろそろお休みなので、奥の宴会場で寝かせてあげて!」
美咲「うぐ…その後下までさあ…脱ごうとしてみんなに…キャハハハ、おめーは露出狂…うぐぅ…」
ゆり「優ちゃーん、おねえさーん、早くお願い!」

如月「ええと、なんであちきが仕切ってるのかわかんないんでしゅが、一人減って静かになったところで」
純 「なんかいろいろ影響受けてるみたいだよね。めたもるふぉーぜって」
月夜「影響じゃないよ。でもパクリでもないさ(笑)ちょっと気に入った部分有ったらいんすぱいあぁしたってとこかな(笑)」
みけ「ゆっこちゃんが最後教官になるのは、トップガン?」
月夜「あれは違うよ、好きな映画だけどさ、ラストは最初書き始めてた時から決めてた」
朝霧「生理の事は何か独特の言い回ししてたよね」
月夜「ああ、確かね浅野裕子と田村正和のドラマで、自分の娘に生理が来た時、親父役の田村正和は医学的にどうのこうの言い出して娘に嫌われるんだけど、母親は、それは魔法みたいなもの、とか言ってて、ああいいなあこういう説明と思ってさ」
美樹「合宿研修のあの変な色付きカレーは?」
月夜「あれは昔柔道やってた某予備校教師の大学柔道部の実話(笑)」
純 「あたしは永作博美に似ているって良く書かれてるんだけど」
月夜「大昔、男女変身物のドラマ観ててさ、山本なんとかという人が時々女の子になっちゃうんだけど、その相手役が永作博美でさ、観ててすっごく可愛くて子悪魔的で、これ純にぴったりじゃんと思ってさ。今はもうおばさんになっちゃったけど(笑)」
幸子「あのライ先生が発明したゼリーって?」
月夜「あれは、「遊星からの物体X」を参考にした(笑)正直あそこの変化どうしようかといくつも考えたのよ。手術で作ったらほんの一瞬だし、だんだん変わっていく方がゆっこちゃんの気持ちの変化がいろいろ書けるかなって思ってさ。十位バターン考えたけど、あれが一番だったかも」
純 「あたしのデビューの映画シーンも何か参考にしたの?」
月夜「うろ覚えなんだけど、鷲尾いさ子だったかな?の映画で、第二次大戦中出征の赤紙貰った男が恋人と一緒に瀬戸内地方を逃げ回り、それを意地悪な憲兵が追っかけまわすってのがあって、ラストがすごい衝撃的だったので(笑)純の偽の結婚式とかはオリジナルだよ(笑)香港アクション映画大好きだし(笑)」
みけ「脇役の登場人物とかは?」
月夜「ライ先生は東京葛西の某病院のレントゲン技師さん(笑)。大昔会ったので今いるかわかんないけど(笑)結城先生は私がかって一緒に仕事した某会社のエンジニアの部長を参考に(笑)名前は、かの性同一障害治療の草分け的な有名な結城先生から取ったけど(笑)
んで、如月ますみちゃんの入ってるクラブの部長さんは、丁度書いてた時「壊れかけのラジオ」の曲がテレビから流れたので、そのまんま徳永」
みけ「すげ、超てきとー」
月夜「あと、三谷幸喜が好きで、チーマーの親分はそれをイメージして(笑)」
まい「ひどーい、すごい失礼な!」
月夜「ライ先生の引退後とか、純が再び香港行って寂しがっているゆっこちゃんに、寂しい気持ちは今度会いたいという憧れの気持ちに…というのは、実は幼い頃読んだムーミンを思い出して書いたのだ(笑)後、ほぼ女性化したゆっこちゃんを無理やり診察しようとして、ゆっこちゃんが悪戯でレズろうとした時、ゆり先生がそれに気づいて逆襲しようとした時の「あらそ」の言葉は、甲殻機動隊の草薙素子の…」
智子「なんかだんだんどうでもいい話になってきてるしぃ」
まい「そうだよねー、あ、ところで最初ホームページにアップした時、ある箇所でとんでもない設定間違いが有ったって話が…」
月夜「一本の作品を日を隔てて書くとああいう事になってしまう(笑)同人誌の方は修正してあるけどホームページはまだ修正してないです(笑)すごいなあ、早乙女クリニックで夜寝たはずのゆっこちゃん、朝起きたら伊豆にいるんだもんな(笑)」
陽子「同人誌でもすごい事やったでしょ?」
月夜「あ、あのね、一巻と二巻出したとき、第一〇話が飛んでて、んで悩んだ挙句一巻再販の時、プロローグを第一話と改めて帳尻合わせてやんの、あはははは」
ゆり「何他人事みたいに言ってるのよ本当。他にも誤字脱字多すぎるし」
月夜「あのー、実は作品書くときは頭の中で最後までおおかたの構想練って、そんでワープロに向かってそれを怒涛のごとくキーボードで打ち込むという書き方してて、それで終わったらへとへとになって、修正する気力がなくなるというか…」
真琴「…変な奴」
月夜「るせーなー(笑)」
如月「えーと、そろそろ時間も押してきてましゅので、何かこういうのというか物語書きたい人に何かあどばいしゅってありましゅか?」
月夜「いや、プロでもなんでもないんで、偉そうな事いえないんですけど。実は書いてから気づいたんだけど、出てくるキャラクターのバランスが良かったかなと。意外に昔の子供向けのテレビ番組とか漫画もこうなってるんだけどね。一枚目・二枚目・三枚目・ライバル・敵・姉貴・妹・恋人・解決役がうまく配分されたかなって」
如月「そういえば、それぞれ皆個性もってましゅよね」
月夜「一枚目がゆっこなら、二枚目は純、三枚目は如月ますみ、敵はチーマー達。姉貴はゆり先生、ライバルはTSではともこ・まい、純女ではみけ・智美ちゃん。妹は陽子・真琴、恋人は須藤他(笑)解決役はライ先生と結城先生夫妻と大金持ちの美咲先生。これだけで大体どんなストーリーでも作れてしまうと思う。キャラクターに個性が有って、物語上にバランス良く配置されていて、後ストーリーで大きな1本の樹が有ると、後はキャラが一人歩きして、キーワードさえ与えてやれば勝手に話を作ってしまうんだ。実際この作品だってそうだったしね」
雅美「あれ、美咲先生、もう起きたんですか」
美咲「あー、気持ち悪い…あ、雅美ちゃんじゃない。え、裏話?あるよーぉ、ゆりったらさあ、時々酔っ払ったら女の子にキスしたりするんだからぁ!」
ゆり「ちょっと!!奥で寝てなさいって言ったでしょ!!」
月夜「いや、あの今だから話すけど、ゆり先生が実は百合で、女の子になっていくゆっこちゃんといいことしたりするんじゃないかってメールがあって、一時その路線も考えてた…」
ゆり「あんた、いいかげんにしないと!」

如月「ええと、宴会はまだまだ続きましゅが、だんだん荒れ模様になってきたのでそろそろ中締めとさせていただきましゅ。あ、それとでしゅね。同人誌化を記念して毎年二回夏と冬に、早乙女・美咲研究所近くでファンの集いをやってましゅでしゅ。最初は三回程度で終わる予定だったんでしゅが、二〇〇七年の六月に第六回目が行われまして、毎回二十人以上集まってましゅ。いつまで続くかわかりましぇんが、ご興味有れば参加してくだしゃい。詳しくは
http://www7b.biglobe.ne.jp/~yukiko-hori/index.html
(2020年9月始めにとうとう第20回開催する事になりました)
をご覧になってくだしゃい。
ではみなしゃま、又いつかお会いいたしましょう!…て、何であちきが最初から最後まで仕切らなきゃ…ぶつぶつ」
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