緑川 八雲
文字数 1,026文字
次の日
－PM12時15分－
《3年C組》
···で？！
その後どうなったの？！
イっ、イオちゃんっ
声が大きいよっ！
(ごっ、ごめ··っ！)
そ、その後は···
伊織～っ
っ？！
俺の弁当知らな····
··········
あ、あの～···、俺の弁当は···
奏良···、お弁当は朝に手渡したでしょ？
いや、確かに受け取ったはずなんだけどさぁ···
····？
お弁当が無くなったの？
うーん···、朝ロッカーに入れておいたはずなんだけどね
·····ん？
どうかしたのか？奏良
っ！！！！！！！
(くっ、黒木君···！)
それがさあ、俺の弁当が行方不明で···
···なら、売店行く？
どうせ俺も買いに行くし
うーん···、まぁ仕方ないか··
(せっかく伊織が作ってくれたのに、誰かが持って行ったとしか···)
(いいなぁ奏良君··、私も黒木君と一緒に行きたい··)
········
七海、それでその後は···
···って、あれ？！
えっ？
·····ん？
······？
モグモグ
うまっ！！
え··、えぇっ？！
あっ、あれ···
俺の弁当！！！？
何で八雲が食べてんの？！
····お？
ちょっ、八雲！！
それ、俺の命の次に大事な弁当なんだけど？！
····奏良の弁当？
ははっ、何言ってんだよ奏良！
この弁当は伊織が俺の為に作ってくれたんだろ？
···えっ？！
だってさ、可愛い手紙と一緒に俺のロッカーに入ってたし··！
··はっ？！
ﾅﾝﾃﾞｽﾄ？！
伊織は昔から照れ屋だったけど、まさか俺の事が好きだったとは···
はっ？！
本当なら、手紙じゃなくて直接聞きたかったなぁ
八雲···
え？！
(何がどうなってんの？！)
俺はお前の事が好きだから敢えて言わせてもらうけど
伊織は男になんて興味ないからな？！
··········は？
ちょっ、ちょっと待て奏良！
俺は事実を言っているまでだ！
なら、その手紙見せてみろよ
·······
だが断る！
はあっ？！
何でだよっ！
伊織のプライバシーに関わる問題だからだ！
ま、待って八雲！
伊織、照れなくても良いから
俺は別に断るつもりもないし···
ぬあっ？！
(な、な、何なのこの展開はー？！)
(まるでラブコメ漫画のようだわ！！)
照れてるとかそう言う問題じゃないーっ！！
(八雲は秀才で運動神経も抜群···)
(それに加えて背も高く、性格もさっぱりしていて男らしい··)
(奏良のライバルとして、何の不足もない···)
(とうとう奏良の本心が垣間見える瞬間が来るかもしれない··)
ワクワク
