第5話 罰ゲーム

文字数 840文字

ねぇ、王様ゲームやらない?
いいね!

 夕食後。

 旅行ということもあって2人のテンションは高かった。

やだよ、そんなの
悪いけどパス
 一方、こちらは他人のふり見て我がふり直せ。
えーじゃぁ、恋バナしよ!
それか暴露話!
 しかし押し切られてか、
じゃぁ、卓球で負けたほうが自分の秘密をカミングアウトね
ダブルスで負けた2人がだ
 条件付きで承諾してしまった。
音くん、卓球の経験は?
授業で何回か。山口さんは?
同じく。ただ得意ではない
僕もだ。

でも、あの2人に負ける気はしない

同感
わたし卓球苦手なんだけど大丈夫かな?
大丈夫! 俺もこういうちまちましたのは苦手だ
あははー、不安しかない
よっしゃこい! 

ルールブレイカーと恐れられた俺の実力を見せてやる

いや、ルールは守れよ
 卓球に必要なのは筋肉ではないので結果は明らかであった。
負けたー!
しかもぼろ負け!
 その割には嬉しそうである。
じゃぁ、まずは俺から!
俺は百合の間に混ざりたいんだ! 

なのに、それは邪道で見守るのが正しいって雅竹が言うんだけどどう思う?

この馬鹿何言ってんだ!

 勝者なのに巻き込まれて雅竹が慌てふためく。

 しかし、

わたしは男の子も女の子も大好きなの!
 蘭の暴露で流れが変わる。
2人がわたしを奪い合ってくれたら最高なんだけどなー、ねぇ無理ぃ?
俺はいいぞ!
ありがとー! 千代ちゃんは?
無理
やーん、振られた―
振られたな。

じゃ、次行こう!

 ノリがノリだったので、雅竹の心配は杞憂で終わった。

 そうして再び試合を始めるも、

また負けた―! 

なぁ百合に混ざりたい男と見守りたい男、どっちがキモいと思う?

見守りたい男ー

千代ちゃんは?

そんなふざけた質問に答えないと駄目なの?
むしろ、こっちが罰ゲームじゃんか
いいじゃんそんなの!

で、どっち?

どっちもキモいけど、あえて言うなら見守りたいほう
なんで!?
だって前者はただのスケベ男でしょ? 

でも、後者は理解できない変人だもん

ほらみろ!
いや、どっちもキモイって前提忘れてない?
つーかマジでルールを破ってんじゃねぇよこの野郎!
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