第十三話 アスマの過去①
文字数 3,056文字
-AM 11時15分-
《桜木町ー青葉通り》
い、意外な言葉が レンの口から飛び出た··
最初は何を言っているのか分からないくらい 意外すぎて··
ヤバい··
何だこれ··
めっちゃ恥ずかしくなってきたぞ
今度は変に意識しそう··
てか、レンにあんな事を言わせた時点で
俺マジでないわ··
反省します··
ゴメンナサイ
ーPM12時05分ー
《老舗丹百貨店》
ぐるぐるぐる
はわわわわわっ
アスマさんがマフラーを 巻き直してくれています!!
こ、これは·····
近い······
距離が近いですっ!
良くないっ!
良くないですよ·····っ?!
······
ズズズ·····
ガシャンッッッッ!!!!
····突然その音と共にこのデパートの照明が 一斉に落ち、その一瞬で昼間とは思えない程の闇と静寂に包まれた
シーーーーーーーーーーーーーーーーン-····
············
-····ちゃん··
-····お兄ちゃんっ···
····お兄ちゃんっ
こっちだよーっ!
キャハハハッッ
ミーーンミンミンミンミーン·····
ジージージー
一体、何がどうなっているのか全く分からなかったが··
··目の前には見覚えのある景色が広がっていた··
お兄ちゃんっ!!
あっちに川があるよーっ!
お兄ちゃんも早くおいでよーっ!
······きゃっ-···
うぅ····
お兄·····ちゃん····
あ、足-····
何··? これ····?
そこには-··
血の気の全く感じられない白い手が··
妹の小さくて細い足首をぎっちり握り締めていた··
その手は川から伸び出ており、少しづつ引き始めたのだった··
ぐいっっっ
キャッッッ
ドサッッッ
ズルズル········
うわぁーーーーーーんっっ
お兄ちゃんっっ
お兄ちゃんーっ!!
怖いよぉぉぉーーっ!!
ズルッ
ズルズルズル-·····
バシャッ-·····ッッ!!
バチャバチャッッッ
ガボガボッッ
お兄ちゃ-·····っ ガボッ
ダッッ!!!!
俺は必死で走り出し、舞香を救いに行ったその時··
ドンッ!!!!
俺の目の前には、青く光輝く透明な壁が立ちはだかっていた··
お兄っ·····ちゃ·····ガボッ
た····すけ······· て··
助けに行かなきゃいけないのに···
青い光の壁が邪魔で俺は妹の側まで行く事が出来なかった·····
どうしてだよ····
助けたらダメなのか····?!
舞香を死なせたくないのに···っ
舞香····
ガシッ!!!
アスマさんっ!!!!!
ヒュォオオォォ~~~ッッッッ
パッパー·····
ブロロロロ-·····
俺が居た場所·······
そこは········