サイキョウさんとリリムちゃん、次の町に到着する
文字数 794文字
なんだかんだとあったものの、なんとか旅支度を済ませたサイキョウさんとリリムちゃんは街と街の間を往復する定期便に乗って次の街へと向かいました。
とは言え、一日や二日の道程ではありませんので、それなりに旅は辛いものです。
特に王族としてぬくぬく生活をしていたリリムちゃんにとっては、普通の馬車での旅は相当辛かったようで。街に到着する頃になると全身から疲れが滲み出ていました。
リリムちゃんは今回の移動よりも悲惨な状況を想像して、ぶるりと体を震わせます。そして、サイキョウさんの言葉に何度も無言で頷きました。
サイキョウさんはそう言って、早々に歩き出しました。
リリムちゃんもそう言って溜息を吐くと、重たい足を頑張って動かして、サイキョウさんの後を追うように宿屋に向かって歩き始めました。