第１話
文字数 1,957文字
昔、私はデブだった。
幼稚園児の時から、24歳の社会人の時まで、本当に長い間ずっと太っていた。
デブなだけでなく性格も暗いので、根暗で太った女など当然モテるはずもなく、
性格も生活も真っ暗なまま学生生活を終了させてしまった。
成人してからの身体的な数字を出すと、身長155センチに対し体重は50キロ前後あり、体脂肪率は30パーセントを超えていたため、服を買うとき上半身はSサイズなのに、下半身だけLサイズというちぐはぐなサイズ感だった。
本来楽しいはずの服を買う時間は、サイズ選びの際にデブを自覚させられ、いつも憂鬱な気分になっていた。
全く痩せる気もなく、太っているのは生まれつきそういう体質に違いないと思い込み、糖質が高い白飯を毎食おかわりし、砂糖と小麦の塊のお菓子をボリボリ食べていたアホな私が本格的にダイエットをすることになったショックな出来事が２つある。
1つ目は、新卒で入社した会社の制服の採寸をしたときだった。
私以外に5人の同僚がいたが、みんな細くて可愛い子ばかりだった。
先輩社員に更衣室でサイズが5号から11号（SSサイズからLサイズ）までのスカートを渡され、私は11号が入るかどうか怖くてたまらなかった。
おそるおそるスカートのホックを締めると、かなりウエストが食い込んでしまったがなんとか肥満体を押し込めることができた。
痩せているかつ、可愛い同僚たちは小さいサイズを楽々と穿いていて、先輩社員に5号です、7号ですと自分のサイズを伝えていた。11号のLサイズ相当のスカートを選んだのは私だけだった……。
最高にみじめな気分で、先輩社員に11号です、と伝えると、
その先輩は「えっ11号！？」と何の嫌味もなく、本当に驚いた顔をして残酷な発言をした。
入社前の和気あいあいとした空気で満たされていた更衣室が、一瞬で気まずい空間になってしまい、入社前から最悪な気分になってしまった。
2つ目は、大学を卒業してから、周囲で結婚する親戚や友人がぽつぽつ現れたので、結婚式にでることが増え、タイトな服を着ることや、写真を撮られることが増えたことである。
結婚式用のドレスは、ノースリーブで膝丈スカートという、デブはお断りなワンピースが非常に多いのである。
大きいサイズというデブに配慮した言い方のワンピースもあるのだけれど、デザインが全く可愛くないので、かろうじて入った普通サイズのワンピースを購入した。
結婚式当日、たぷたぷの二の腕をなんとか穴に通し、背中のファスナーをあげて肉厚な背中をぎゅうぎゅうにワンピースに詰め込んで、結婚式に出かけたが、普段はＬサイズだとかフリーサイズのお世話になっている私は服装が窮屈で早く脱ぎたいなと思っていた。
結婚式が終わり、後日式中のアルバムが新郎新婦から送られてきたのだけれど、その写真を見て驚愕したのが、写真の中の自分は、思っているより太っていたからである。
顔も全身も丸くて膨張しており、横から見た写真など二重顎で、体の横幅が分厚く、見栄を張った私が悪いのだがサイズのあっていないワンピースがパツンパツンに張っていて可哀想なことになっていた。このワンピースももっと痩せている人に着られたかっただろうに、ごめんよと思ってしまった。
肥満よって引き起こされた悲しい出来事により、メンタルをボコボコにされてしまった私は、デブのまま死にたくない！と思い、
24歳の時に、本格的にダイエットをするために猛勉強をした。
人間はカロリーではなく、糖質で太るということ。
食事量は朝が一番多く、夜は食べないか少な目で済ませるということ。
糖質をなるべく抑え、野菜とタンパク質（肉、魚、豆類）を中心に摂取すること。
砂糖や人工甘味料の入った甘いものは避け、間食する際はチーズやナッツなどにすること。
上記全てと正反対の食生活を無自覚なまま送っていた私は、このダイエット知識群に衝撃を受けた。
何が生まれつきの体質だ、太っていたのは全部自分の生活習慣のせいじゃないかと思い知らされ、大好きだった甘いものや白飯のおかわりをやめることにした。
そして上記のダイエット法をやってみたところ、今まで何をしても落ちなかった体重がスルスルと落ちていき、1年間で53キロあった体重は、4４キロにまで減らすことができた。
スカートのサイズもＬサイズから、ＸＳサイズにまで落ち、ボトムの服は全て買い替えた。
服を選ぶ時も、入るか入らないかと心配することもなく好きなデザインで選べるようになり、服を買うのがめちゃくちゃ楽しい時間となった。
痩せてからコンプレックスが解消され、自分にも自信が持てるようになり、性格も少しかもしれないが前向きになった気がした。
26歳になり、体重はさらに落ち42キロにまで落ちた時、大変なことに気が付いた。
生理が半年間も来ていない……
幼稚園児の時から、24歳の社会人の時まで、本当に長い間ずっと太っていた。
デブなだけでなく性格も暗いので、根暗で太った女など当然モテるはずもなく、
性格も生活も真っ暗なまま学生生活を終了させてしまった。
成人してからの身体的な数字を出すと、身長155センチに対し体重は50キロ前後あり、体脂肪率は30パーセントを超えていたため、服を買うとき上半身はSサイズなのに、下半身だけLサイズというちぐはぐなサイズ感だった。
本来楽しいはずの服を買う時間は、サイズ選びの際にデブを自覚させられ、いつも憂鬱な気分になっていた。
全く痩せる気もなく、太っているのは生まれつきそういう体質に違いないと思い込み、糖質が高い白飯を毎食おかわりし、砂糖と小麦の塊のお菓子をボリボリ食べていたアホな私が本格的にダイエットをすることになったショックな出来事が２つある。
1つ目は、新卒で入社した会社の制服の採寸をしたときだった。
私以外に5人の同僚がいたが、みんな細くて可愛い子ばかりだった。
先輩社員に更衣室でサイズが5号から11号（SSサイズからLサイズ）までのスカートを渡され、私は11号が入るかどうか怖くてたまらなかった。
おそるおそるスカートのホックを締めると、かなりウエストが食い込んでしまったがなんとか肥満体を押し込めることができた。
痩せているかつ、可愛い同僚たちは小さいサイズを楽々と穿いていて、先輩社員に5号です、7号ですと自分のサイズを伝えていた。11号のLサイズ相当のスカートを選んだのは私だけだった……。
最高にみじめな気分で、先輩社員に11号です、と伝えると、
その先輩は「えっ11号！？」と何の嫌味もなく、本当に驚いた顔をして残酷な発言をした。
入社前の和気あいあいとした空気で満たされていた更衣室が、一瞬で気まずい空間になってしまい、入社前から最悪な気分になってしまった。
2つ目は、大学を卒業してから、周囲で結婚する親戚や友人がぽつぽつ現れたので、結婚式にでることが増え、タイトな服を着ることや、写真を撮られることが増えたことである。
結婚式用のドレスは、ノースリーブで膝丈スカートという、デブはお断りなワンピースが非常に多いのである。
大きいサイズというデブに配慮した言い方のワンピースもあるのだけれど、デザインが全く可愛くないので、かろうじて入った普通サイズのワンピースを購入した。
結婚式当日、たぷたぷの二の腕をなんとか穴に通し、背中のファスナーをあげて肉厚な背中をぎゅうぎゅうにワンピースに詰め込んで、結婚式に出かけたが、普段はＬサイズだとかフリーサイズのお世話になっている私は服装が窮屈で早く脱ぎたいなと思っていた。
結婚式が終わり、後日式中のアルバムが新郎新婦から送られてきたのだけれど、その写真を見て驚愕したのが、写真の中の自分は、思っているより太っていたからである。
顔も全身も丸くて膨張しており、横から見た写真など二重顎で、体の横幅が分厚く、見栄を張った私が悪いのだがサイズのあっていないワンピースがパツンパツンに張っていて可哀想なことになっていた。このワンピースももっと痩せている人に着られたかっただろうに、ごめんよと思ってしまった。
肥満よって引き起こされた悲しい出来事により、メンタルをボコボコにされてしまった私は、デブのまま死にたくない！と思い、
24歳の時に、本格的にダイエットをするために猛勉強をした。
人間はカロリーではなく、糖質で太るということ。
食事量は朝が一番多く、夜は食べないか少な目で済ませるということ。
糖質をなるべく抑え、野菜とタンパク質（肉、魚、豆類）を中心に摂取すること。
砂糖や人工甘味料の入った甘いものは避け、間食する際はチーズやナッツなどにすること。
上記全てと正反対の食生活を無自覚なまま送っていた私は、このダイエット知識群に衝撃を受けた。
何が生まれつきの体質だ、太っていたのは全部自分の生活習慣のせいじゃないかと思い知らされ、大好きだった甘いものや白飯のおかわりをやめることにした。
そして上記のダイエット法をやってみたところ、今まで何をしても落ちなかった体重がスルスルと落ちていき、1年間で53キロあった体重は、4４キロにまで減らすことができた。
スカートのサイズもＬサイズから、ＸＳサイズにまで落ち、ボトムの服は全て買い替えた。
服を選ぶ時も、入るか入らないかと心配することもなく好きなデザインで選べるようになり、服を買うのがめちゃくちゃ楽しい時間となった。
痩せてからコンプレックスが解消され、自分にも自信が持てるようになり、性格も少しかもしれないが前向きになった気がした。
26歳になり、体重はさらに落ち42キロにまで落ちた時、大変なことに気が付いた。
生理が半年間も来ていない……
