雲外蒼天 (5区 5km-6km)
文字数 2,299文字
3号車:
はい! 3号車は、5位争いです。
6位のデルフィ大・天野が、
5位のリリー大・山崎を、
抜いて行きました!
5位に浮上したデルフィ大、
シード権の3位以内に入るべく、
必死に前を追っています!
アナ:
先頭のアイリス・二神蓮李は既に、
横浜シーサイドライン・並木北の駅前、
5キロの通過が、手元の時計で、
16分29秒でした。
このペース、
5区の経験も豊富な中山さんは、
どうご覧になってますか。
中山:
はい。まぁ、ここまで走ってきた
アイリスの他の選手と比べると、
だいぶ抑えて入ってる形では
あるんですが、
5区は12.9キロもあって、
非常に長いので、これでも
まだ速すぎるくらいだと思います。
中山:
そうですね。本来であれば、
もうちょっと抑えて入ったほうが
いいと思います。
まーでもしょうがないですね。
いま先頭で、後ろから追われてて、
なんとか逃げきらないと
っていう状態なので。
そうも言ってられないのかなと。
松田:
あのー、
追ってくる神宮寺さんのほうも、
さらに飛ばしてる感じがするので、
ペースが気になりますね。
リポートバイク:
こちらバイクですが、
神宮寺の5キロ、16分4秒でした。
■1位 二神 蓮李 (4年・アイリス大)
5km LAP
[0km-1km] 3'14
[1km-2km] 3'17
[2km-3km] 3'19
[3km-4km] 3'20
[4km-5km] 3'19
[Total] 16'29
■2位 神宮寺 エリカ (3年・ジャスミン大)
5km LAP
[0km-1km] 3'08
[1km-2km] 3'13
[2km-3km] 3'11
[3km-4km] 3'16
[4km-5km] 3'16
[Total] 16'04
アナ:
残りまだ8キロ近くある中でこの通過。
仮にこれが5キロのレースだとしても、
かなり速いタイム。
中山さん、
相当速い通過にも思えるんですが、
どうですか?
アナ:
そうですかっ!(笑)
あのー、これだけ速いペースだと
後半が心配になってきますよね?
中山:
神宮寺さんの場合なら、
舞い上がってオーバーペースに
なっているっていうことはほぼ無い
と考えていいと思いますので、
本人もこのペースで行けるという
計算ができてるんだと思います。
アナ:
なるほど。本人はもう、
このペースで行けると?
中山:
はい。
あのー、差を詰められている
先頭の二神さんのほうも、
決して遅いペースではなくて、
多分私の記録とほぼ同じくらいの…
ペースでは走ってると思いますので。
神宮寺さんは私の記録よりも
速いですね。
アナ:
あぁ、そうですか!
区間記録を持つ中山さんよりも
さらに速いということは、
一体どんな記録が出るんでしょうか。
アナ:
このみなと駅伝史上、
この5区、42分を切ったのは
今日ゲスト解説の中山凜々子さん、
ただ一人です。
アナ:
中山さんが41分57秒というタイム、
今の区間新記録を樹立した際には、
従来の記録を33秒更新する、当時
不滅の区間記録とも称されました。
その記録が破られる瞬間が
このあと、訪れるのでしょうか。
2号車:
はい。
2号車は3位のローズ大につけています。
5区を走るのは、
いよいよ最終学年を迎えました、
松永恵美、キャプテンです。
5キロの通過が16分26秒でした。
ですから、先頭のアイリス大との差を、
3秒、縮めたことになります。
■3位 松永 恵美 (ローズ大・4年)
5km LAP
[0km-1km] 3'20
[1km-2km] 3'16
[2km-3km] 3'15
[3km-4km] 3'19
[4km-5km] 3'16
[Total] 16'26
2号車:
中山さん、荒井さん、坂本さん、
と、強い先輩方が抜けたことで、
ローズが弱くなったとは
絶対に言われたくない。
その思いで、前回優勝のチームを、
ここまで引っ張ってきました。
2号車:
ここ10年、常勝校になってから、
地域の方から贈られる
差し入れも増えました。
トレーニング施設も充実しました。
恵まれた環境が当たり前になって、
感謝の気持ちを忘れていないか。
ローズ大学に入って、
ただメニューをこなすだけで、
強くなれるとは思っていないか。
自分で考えることを放棄していないか。
そんなことをチームミーティングで
部員に問いかけることもあったそうです。
下級生の一人が話してくれました。
私達下級生にとって、
目標を示してくれるのが
姫路先輩だとしたら、
目標への走り方を示してくれるのが、
松永先輩でした。と。
2号車:
そんな、チームの精神的支柱を
担ってきました松永。
ここまで懸命に前を追っています!
松田:
今5区を走っている松永さん、
そして2区の姫路さん、
ローズの主将・副将ですけど、
いいコンビですよね。
アナ:
えぇ。
実力でチームを引っ張ってきたことは
もう間違いない二人ですが、
そのほかの面でも、チームへ与える
影響が大きいんですね。
松田:
結果だけ追い求める勝利至上主義と、
プロセスだけ追い求める理想主義と、
どっちかだけになっちゃうと、やっぱり、
チームは上手く回っていかないですから。
どっちの視点も必要なんですよね。
アナ:
それから、今、あのー、
レース始まった時には、
上空を分厚い雲が覆っていて、
気温も10月にしては急に冷える、
そんな天候だったんですが、
雨も止んできまして、
少し空も明るくなってきました。
アナ:
その辺り、この気象の変化も、今後、
レースにどう影響を与えていくでしょうか。
いったんコマーシャルに入ります。
第6回みなと駅伝です。
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