第171話 1/20 その3

文字数 917文字

 病院は無事に終わった。
 採血終わって、病院のレストランで食おうかと思ったが、客が多すぎてあきらめた。
 なので、コンビニでおにぎりを二つ買って、人気の少ない待合室で一人寂しく食った。

 採血の結果も問題なし。
 こんなこと言われると、また酒が進みそう。

 帰宅して、みんなで昼寝していた。

 明日はメンクリに行くかもしれない。

 話は変わるのだけど、僕はお水の店とかいわゆるピンク系のサービスを経験したことがない。
 というか恋愛も妻以外知らない。
 互いに経験はひとり。

 んで、別に誰かとお近づきになりたいわけではない。
 けど経験として知識として風景として、見たいという願望がある。
 なので、妻にしっかり許可をとり、
「どうしても見てみたい」
「相手を触らないから風景を楽しみたい」
「誰かがサービスを受けているところを横で眺めたい」
 なんて必死に訴えことがある。

 妻はお水の方は渋々OK。
 僕が「なんだったら二人で行こう」と言うと嫌がった。

 作業所に通っている間、この悩みを「ダチとして」で慕っていた通称ダッチさんに相談したことがある。
 彼へ「妻に許可を得て行きたい」と伝えると、彼は
「え? それを奥さんに言ったんですか?」
 とビックリしていた。
「言いましたよ。フツーに」
「すごい! 俺だったら言えない!」
 と驚いていた。

 で、しばらくキャバクラ経験のある彼にどんなところか教えてもらっていた。

「味噌村さん、ガールズバーならどうですか? キャバクラと違って一対一にならないから、奥さんも心配ないでしょう」
「でもガールズバーは楽しくないっす」
 僕がそれを聞いて「どうしてですか?」と聞き返すと。
「ガールズバーは二、三人の子をカウンター越しに取り合いだから、つまんないっす」
「その点、キャバクラは楽しいっすよ~ この距離感っす」
 そう言って、彼は自身の脚を僕の膝にくっつける。
「こうやって膝と膝が当たって、超楽しいんす!」

 その時ほど彼の目が輝いていることを僕は忘れない。

 ちなみに彼は僕の二個下で妻帯者であり、子供もいた。
 僕が無職であるというだけで、ほぼ環境は似ていた。

 当時、この話を妻に話すと呆れていた。

 僕は未だに経験できていない。

 ではまた!
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