第30話 egword Universal2で小説を書く

文字数 970文字

 村上春樹先生も愛用していたMac用egword Universal2で、小説を書いた。初めて使ったのは『文芸部は眠らせない』という連載小説で、その後、使い方を覚えた僕は『フォークロアコレクト』という短編を書くのに、使用した。





 文芸部の方は横書きのデフォルトの画面から(画面の倍率を200%にすると全画面表示で効力を発揮する)、フォークロアコレクトの方は、原稿用紙モードにして倍率129%にして全画面表示で執筆した。

 egwordは、独自の保存形式を持ったワープロソフトだ。脱稿後、「書き出し」でwordかテキストファイルにエクスポートする。
 僕の場合、手直しはエクスポート後のテキストファイルで行う。その意味で、僕がegwordを使うのは初稿の段階で、と言えるだろう。
 Macのショートカット「F3」は、デフォルトでは開いているウィンドーが並んで見える。それで画面を切り替えて、Scrivenerに入れた、まとめた電子資料やメモやScappleやExcelなどを見ながら、作業にあたるのもいいだろう、と思う。

 ほかの作家さんに驚かれたのだが、僕は通常、長編を書く時や連作短編小説の場合は、Excelでキャラシートをつくる。と、言っても、ストーリーが進む上で、項目の書き直しや新規に作成するデータなどもあるので、入念に仕込みをする作家とはタイプは違う。基本は「書いているうちにキャラは〈自律〉する」と考えているので、作り込まない。
 作り込まない、というのも留保が必要で、10万文字オーバーの作品を書くときは、小説の設計図は、ネタと同様、いらないのではないかというくらいつくっておかないと、突破は難しい。数万文字しか書けないひとは、企画書をつくり、その後、入念に設計図を作成することをオススメしたい。




 僕は器用な作家ではない。だけど、執筆が大好きだ。書いていないと生きた心地がしない。そんなタイプの人間だ。だからこそ、この文章を、やはり執筆し続けたい、というひとに向けて書いている。これを書いているのは2021年の暮れだが、2022年も、みなさんに面白い小説をお届けするために頑張るし、2022年も引き続き、どうかよろしくお願い致します。
 執筆機材話なら大好物なうえに、自分でもいくらでも書けるので、気が向いたら、また書こうと思う。ではでは。
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