不機嫌な羊にご用心
文字数 4,266文字
大人しげで端正な顔をしているけれど、うっすら眉間に寄ったシワで不機嫌が伝わってくる。
そんな、かぶった羊の皮から狼がチラ見えしている高校生男子が、ガタガタとイスを引っ張ってくると、私の机の前に陣取って座った。
「ここがわかりません」
広げられた教科書には、授業での説明が細かに書き込まれている。
「嘘をついてはいけません。小テストで満点でした」
「急にわからなくなりました。……ねぇ、なんでこんなとこにいんの?」
ぐでっと机に突っ伏してにらみ上げる人狼、ではなくて羊介 くんは、さらに狼成分が濃くなったらしい。
「レポートが書けないからどいて。だいたい、どうしてこの場所にいるのがわかったの」
机に覆いかぶさる背中を揺すってみたけれど、羊介 くんの体はびくともしなかった。
教育実習が始まってすぐに。
それはもう文字通りの「すぐ」である、実習初日の昼休みから。
実習生控室にしょっちゅう来ては絡んで(本人曰く質問して)くる羊介 くんのおかげで、「雪下 さんと木場野 君って、ずいぶん親しいよね」と、ほかの実習生たちから注目を浴びるようになってしまった。
「部活の先輩と後輩なのよ」
「でも、学年かぶってるわけじゃないでしょ?」
「去年のOB訪問でね」
「それだけにしては親しげというかさ」
と言われてしまえば、「それだけ」ではない身としては口ごもり、「そうかなあ」とごまかすしかない。
そこで困り果てた私は、田之上先生にSOSを出すことにした。
「ふむ、それは困りましたね。妙な噂になっても、お互いのためになりませんからね」
3年前からずっと見守ってくれていた先生が、満面の笑顔の横で、小さなカギをプラプラさせている。
……なんて頼りになるの。
後光が差して見えます、先生!
「体育教官室の隣に、使っていない準備室があるんですよ。事情を話したら、横田先生もほくそ笑んで、いえ、快い笑顔で貸してくださいました」
羊介 くんが、からかったという横田先生に助けられるなんてと、ちょっと複雑な気持ちになったけれど。
その日以降、落ち着いた休み時間と放課後を過ごせていたのに、最後の最後でばれてしまったようだ。
「靴があるのに教生室にいなきゃ、探すに決まってんだろ」
「そんな決まりはありません。部活は?」
「今日は休む」
「だめ。特に用事はないんでしょ?」
「萌黄 さんも来る?」
「……」
「来ないの?」
返事をしない私に向ける羊介 くんの、咎めるような視線には、ちょっと胸が痛むけれど。
一緒に行けない理由を自覚しているのだろうかと、ため息が出た。
◇
それは、教育実習も中盤に差し掛かったころのこと。
部活見学を願い出た私に、案内役の田之上先生が音楽室に足を踏み入れた、その瞬間。
部室がしんと静まり返ってしまった。
今年の夏も、二重人格はご降臨だったんだなぁと思いながら続いて音楽室に入ると、現役部長の肩から一気に力が抜けていく。
「なぁんだ。ゆっきー先輩、いや雪下 先生のご見学だったんですね」
後輩からの先生呼びがくすぐったくて、思わず鼻の頭をかく私の耳に、短い舌打ちが届いた。
「え、木場野 先輩、機嫌悪くない?」
「実習生なんてジャマだもんね」
肩を寄せて囁 き合う前列の女子高生たちに、部長が苦く笑う。
「おい、雪下 先生はうちのOGだぞ。今年はOB訪問にはいらっしゃらなかったけど、最初の挨拶でも触れてたろ」
「ええっ」
「そうでしたっけぇ」
アタフタする様子が微笑ましいな、と思っていたら。
「聞いてねぇのかよ。そんな低レベルの耳してんなら、スイブなんかヤメ、」
「いいのいいの!」
羊介 くん節をさえぎるように、私は大きく手を横に振った。
「お邪魔しちゃってごめんね」
「……ジャマじゃねぇよ。ペットは持ってきた、んですか?」
妙にむっすりとした羊介 くんが立ち上がって、自分の隣に場所を作るとそこにイスを置く。
「もちろん。一緒に吹いてもいいですか?」
部長から笑顔でうなずいてもらったので同じく笑顔を返したら、また舌打ちをされてしまった。
「お行儀が悪い」
小声で注意すると、不穏なまなざしが返ってくる。
その態度には物申したかったけれど、久しぶりの演奏は楽しいし、羊介 くんのトランペットはさらに上達しているし。
それは心躍る時間を過ごさせてもらった。
「オマエさー。いっつもその調子で吹けよ」
「いつもと変わんねぇだろ」
一曲吹き終わったあと、リョータ君から肘で突かれた羊介 くんは、むすっとしたまま機嫌が直っていない。
「自覚なしかよっ。とたんに極彩色の音出しやがって」
「ホントですよ!」
トランペットパートの最前列に座る1年生女子が、輝く笑顔で羊介 くんを振り返った。
「いつもにもましてカッコイイです!ホレ直しちゃいます!」
「あ?」
「バカ、やめとけって」
リョータ君が慌てて止めに入ったけど、ちょっと遅かったみたい。
「フザケたことぬかしてるヒマあったら練習しろよ1年。曲のジャマしてんのはどっちだよ。オマエのペットはオモチャか?チャルメラか?チャルメラのほうがまだマシだわ、ラーメン出てくるし」
羊介 くんのたたみかけに、初々しい1年生が見る間に涙目になっていく。
ここは、教育実習生の出番ですね。
「木場野 君」
少し低い声で呼びかけると、羊介 くんの背がぴしっと伸びた。
「鞭 を振るいすぎてしまった場合、
「……う……」
何かを思い出したような羊介 くんが、天井に目をやり、唇を真一文字に結ぶ。
「あなたは後輩さんに、
「やりません、できません。……ごめんなさい」
「ん、よろしい」
「悪かったな」
私に向かって頭を下げ、涙目女子にちらりと目を向けた羊介 くんに、前列集団からどよめきが起きた。
「き、木場野 先輩が謝った!」
「頭下げたっ」
……いったいどんな先輩なのよ、羊介 くんってば。
「あ~、そういう木場野 は久しぶりだなぁ。なんなら毎日来てくれませんか?雪下 先生」
「ぶちょー、うるさいです」
にやにや笑っている部長を半眼でにらんだ羊介 くんだけど。
その後はつつがなく部活動が行われて、ほっとしたまではよかったのに。
「どうして俺たち、つき合ってるって言っちゃダメなの。スイブの2、3年生はどうせ知ってるじゃん」
帰り支度を待っていてくれた羊介 くんと校門まで歩く途中で、いきなり問い詰められてしまった。
「わざわざ言いふらすことはないでしょう」
「なんで?言いふらしたい。自慢したい」
「こんな年が離れたカノジョでも自慢になる?」
冗談めかしてみたけど、羊介 くんの機嫌は回復しない。
「萌黄 さんは、俺が六つも下だから恥ずかしいの?」
「そんなわけないでしょう」
「じゃあ、なんでダメなの」
「だって、実習中だし。羊介 くんはまだ高校生だもの」
「高校生だと、どうして」
「教え子になるわけでしょう?私たちは後ろ指をさされるような関係ではないけれど、そう思ってくれない人もいるから」
「他人が何を言おうと、今の俺はもう気にしないよ」
「羊介 くんのメンタルは信じてる。ただ、偏見によって、羊介 くんが中傷を受けるのは嫌なの。年上に誑 かされた、かわいそうな高校生、とかね」
力一杯握られていた羊介 くんの拳 にそっと触れると、悔しそうだった顔がほんの少し緩む。
「まあ、確かに?年上の魅力はだだ漏れだけど」
ふざけたドヤ顔を作ってみせると、やっと羊介 くんが笑ってくれた。
「それとも、周りに決意表明しないと、心変わりしちゃいそうなの?」
「違う、けど」
「けど?」
「だって、俺のだって言っておかないと、萌黄 さんはすぐ手ぇ出されちゃうからっ」
「ちょっと、声が大きいっ」
羊介 くんのシャツの袖を摘まんで、人影の絶えた校門脇まで引っ張っていく。
「実習で一緒の池之端だって、妙に萌黄 さんにべたべたしてんじゃんっ」
素直についてきた羊介 くんの声が、またちょっと大きくなった。
「同じ大学だから、ほかの人より親しいだけだよ」
「今日の部活だって、1年坊主のくせに、”雪下 先生って美人っすね”とか言ってるヤツがいたんだぞっ」
「なにそれ可愛い」
1年坊主って。
羊介 くんも2年坊主なのに。
可愛いなぁ、本当に。
「
首を傾けて見上げると、小さなため息が返された。
「そんなに心配?」
「だって、俺はまだガキだから。萌黄 さんを幸せにはできないから」
「私が幸せじゃないと思っているなら、羊介 くんはバカよ?」
「……バカって言った」
「聞いただけでしょ。羊介 くんは、私を不幸だと思ってるのって。こんなに大好きな人と一緒にいるのに」
「……ぐぅ……」
最大限に声を絞って気持ちを伝えると、羊介 くんは苦悶しつつ嬉しそうという器用な顔を見せてくれる。
「わかってくれた?」
「ん。……ねぇ、実習終わったら、またデート」
「わかった、わかったからっ」
世間体も立場もなく、想いにまっすぐでいられるのは、この年齢の特権かもしれないなあと思いながら、白旗を上げた私であった。
◇
「部活には行かない」
「なんで?」
「実習最終日だもの」
「なおさらじゃん。また来てくれないかなって言ってるヤツ、いるし」
それは嬉しいけれど、あの雰囲気を思い出せば、遠慮したほうがいいだろう。
「レポートも仕上げないといけないから」
「今日中に提出なの、それ?」
「違う、けど」
「じゃあ、どうして」
「打ち上げがあるのっ」
ほら、そんな顔をするじゃない。
だから言いたくなかったのに。
「どこで?何時から?」
「聞いてどうするの」
「迎えに行く」
「お酒も出る席よ。高校生が出向く場所じゃない」
「……もういい……」
うつむいて、黙り込んでしまった羊介 くんに心が痛む。
どうしても超えられない年齢の壁を感じてしまうと、羊介 くんは、こんなふうに心を閉ざしてしまう。
どうやってフォローしようかなと、羊介 くんの後ろ頭を眺めていたとき。
「ねえ、待ち受けのラッキーさ、やっぱウケるでしょ」
顔を上げた羊介 くんが、突然話題を変えてきた。
「え?うん。誰に見せてもカワイイねって言われるよ」
机の上に置いたスマホを起動させると、おなかを上に向けたラッキーが、ボールを抱 えながら眠っているという、愉快な待ち受けが表示される。
「だよね。そんだけケッサクな写真って、なかなか撮れないからさ。……ほかのに変えたくなったら言って。またやってあげるから」
「ありがと。こういうの苦手だから助かる」
「うん。任せて」
今までの不機嫌さが嘘のように、羊介 くんの口の両端がにっと上がった。
そんな、かぶった羊の皮から狼がチラ見えしている高校生男子が、ガタガタとイスを引っ張ってくると、私の机の前に陣取って座った。
「ここがわかりません」
広げられた教科書には、授業での説明が細かに書き込まれている。
「嘘をついてはいけません。小テストで満点でした」
「急にわからなくなりました。……ねぇ、なんでこんなとこにいんの?」
ぐでっと机に突っ伏してにらみ上げる人狼、ではなくて
「レポートが書けないからどいて。だいたい、どうしてこの場所にいるのがわかったの」
机に覆いかぶさる背中を揺すってみたけれど、
教育実習が始まってすぐに。
それはもう文字通りの「すぐ」である、実習初日の昼休みから。
実習生控室にしょっちゅう来ては絡んで(本人曰く質問して)くる
「部活の先輩と後輩なのよ」
「でも、学年かぶってるわけじゃないでしょ?」
「去年のOB訪問でね」
「それだけにしては親しげというかさ」
と言われてしまえば、「それだけ」ではない身としては口ごもり、「そうかなあ」とごまかすしかない。
そこで困り果てた私は、田之上先生にSOSを出すことにした。
「ふむ、それは困りましたね。妙な噂になっても、お互いのためになりませんからね」
3年前からずっと見守ってくれていた先生が、満面の笑顔の横で、小さなカギをプラプラさせている。
……なんて頼りになるの。
後光が差して見えます、先生!
「体育教官室の隣に、使っていない準備室があるんですよ。事情を話したら、横田先生もほくそ笑んで、いえ、快い笑顔で貸してくださいました」
その日以降、落ち着いた休み時間と放課後を過ごせていたのに、最後の最後でばれてしまったようだ。
「靴があるのに教生室にいなきゃ、探すに決まってんだろ」
「そんな決まりはありません。部活は?」
「今日は休む」
「だめ。特に用事はないんでしょ?」
「
「……」
「来ないの?」
返事をしない私に向ける
一緒に行けない理由を自覚しているのだろうかと、ため息が出た。
◇
それは、教育実習も中盤に差し掛かったころのこと。
部活見学を願い出た私に、案内役の田之上先生が音楽室に足を踏み入れた、その瞬間。
部室がしんと静まり返ってしまった。
今年の夏も、二重人格はご降臨だったんだなぁと思いながら続いて音楽室に入ると、現役部長の肩から一気に力が抜けていく。
「なぁんだ。ゆっきー先輩、いや
後輩からの先生呼びがくすぐったくて、思わず鼻の頭をかく私の耳に、短い舌打ちが届いた。
「え、
「実習生なんてジャマだもんね」
肩を寄せて
「おい、
「ええっ」
「そうでしたっけぇ」
アタフタする様子が微笑ましいな、と思っていたら。
「聞いてねぇのかよ。そんな低レベルの耳してんなら、スイブなんかヤメ、」
「いいのいいの!」
「お邪魔しちゃってごめんね」
「……ジャマじゃねぇよ。ペットは持ってきた、んですか?」
妙にむっすりとした
「もちろん。一緒に吹いてもいいですか?」
部長から笑顔でうなずいてもらったので同じく笑顔を返したら、また舌打ちをされてしまった。
「お行儀が悪い」
小声で注意すると、不穏なまなざしが返ってくる。
その態度には物申したかったけれど、久しぶりの演奏は楽しいし、
それは心躍る時間を過ごさせてもらった。
「オマエさー。いっつもその調子で吹けよ」
「いつもと変わんねぇだろ」
一曲吹き終わったあと、リョータ君から肘で突かれた
「自覚なしかよっ。とたんに極彩色の音出しやがって」
「ホントですよ!」
トランペットパートの最前列に座る1年生女子が、輝く笑顔で
「いつもにもましてカッコイイです!ホレ直しちゃいます!」
「あ?」
「バカ、やめとけって」
リョータ君が慌てて止めに入ったけど、ちょっと遅かったみたい。
「フザケたことぬかしてるヒマあったら練習しろよ1年。曲のジャマしてんのはどっちだよ。オマエのペットはオモチャか?チャルメラか?チャルメラのほうがまだマシだわ、ラーメン出てくるし」
ここは、教育実習生の出番ですね。
「
少し低い声で呼びかけると、
「
そのフォロー
が大切ですけれど、あなたはそれができますか?」「……う……」
何かを思い出したような
「あなたは後輩さんに、
それ
をやるんですか?」「やりません、できません。……ごめんなさい」
「ん、よろしい」
「悪かったな」
私に向かって頭を下げ、涙目女子にちらりと目を向けた
「き、
「頭下げたっ」
……いったいどんな先輩なのよ、
「あ~、そういう
「ぶちょー、うるさいです」
にやにや笑っている部長を半眼でにらんだ
その後はつつがなく部活動が行われて、ほっとしたまではよかったのに。
「どうして俺たち、つき合ってるって言っちゃダメなの。スイブの2、3年生はどうせ知ってるじゃん」
帰り支度を待っていてくれた
「わざわざ言いふらすことはないでしょう」
「なんで?言いふらしたい。自慢したい」
「こんな年が離れたカノジョでも自慢になる?」
冗談めかしてみたけど、
「
「そんなわけないでしょう」
「じゃあ、なんでダメなの」
「だって、実習中だし。
「高校生だと、どうして」
「教え子になるわけでしょう?私たちは後ろ指をさされるような関係ではないけれど、そう思ってくれない人もいるから」
「他人が何を言おうと、今の俺はもう気にしないよ」
「
力一杯握られていた
「まあ、確かに?年上の魅力はだだ漏れだけど」
ふざけたドヤ顔を作ってみせると、やっと
「それとも、周りに決意表明しないと、心変わりしちゃいそうなの?」
「違う、けど」
「けど?」
「だって、俺のだって言っておかないと、
「ちょっと、声が大きいっ」
「実習で一緒の池之端だって、妙に
素直についてきた
「同じ大学だから、ほかの人より親しいだけだよ」
「今日の部活だって、1年坊主のくせに、”
「なにそれ可愛い」
1年坊主って。
可愛いなぁ、本当に。
「
私が
心変わりしちゃうと思ってるんだ」首を傾けて見上げると、小さなため息が返された。
「そんなに心配?」
「だって、俺はまだガキだから。
「私が幸せじゃないと思っているなら、
「……バカって言った」
「聞いただけでしょ。
「……ぐぅ……」
最大限に声を絞って気持ちを伝えると、
「わかってくれた?」
「ん。……ねぇ、実習終わったら、またデート」
「わかった、わかったからっ」
世間体も立場もなく、想いにまっすぐでいられるのは、この年齢の特権かもしれないなあと思いながら、白旗を上げた私であった。
◇
「部活には行かない」
「なんで?」
「実習最終日だもの」
「なおさらじゃん。また来てくれないかなって言ってるヤツ、いるし」
それは嬉しいけれど、あの雰囲気を思い出せば、遠慮したほうがいいだろう。
「レポートも仕上げないといけないから」
「今日中に提出なの、それ?」
「違う、けど」
「じゃあ、どうして」
「打ち上げがあるのっ」
ほら、そんな顔をするじゃない。
だから言いたくなかったのに。
「どこで?何時から?」
「聞いてどうするの」
「迎えに行く」
「お酒も出る席よ。高校生が出向く場所じゃない」
「……もういい……」
うつむいて、黙り込んでしまった
どうしても超えられない年齢の壁を感じてしまうと、
どうやってフォローしようかなと、
「ねえ、待ち受けのラッキーさ、やっぱウケるでしょ」
顔を上げた
「え?うん。誰に見せてもカワイイねって言われるよ」
机の上に置いたスマホを起動させると、おなかを上に向けたラッキーが、ボールを
「だよね。そんだけケッサクな写真って、なかなか撮れないからさ。……ほかのに変えたくなったら言って。またやってあげるから」
「ありがと。こういうの苦手だから助かる」
「うん。任せて」
今までの不機嫌さが嘘のように、