第6話 悪い遊び

文字数 3,448文字

朝、目が覚めたら8時だった。昨晩はやり過ぎた。それに目が冴えてなかなか寝付けなかった。未希はまだ眠っていると思ったら、起上ってトイレに行って戻ってきた。すぐに押さえつけて朝の楽しみをする。明るい中での行為はまたそそるものだ。やりたい放題で終えたが、痛みをそれほど訴えなかった。もう未希は痛がらなくなって来ている。

10時になると、さすがにもう寝ていられないし、お腹も空いて来た。起きて遅い朝食の準備をする。未希はまだぐったりして寝ている。起き掛けに相当にいじめてやったから、疲れているんだろう。

朝食の準備が出来てから、起こしに行く。

「起きてくれ、朝食の準備ができたから」

返事がない。

「おい、起きて食べてくれないと困る。身体に悪いぞ。こちらも身体を壊されたら元が取れないから」

ベッドでかすかに頷く。しばらくして起上ってバスルームへ入って行った。そして着替えてテーブルに着いたときは昨日とは別の部屋着を着ていた。

「それも結構かわいいじゃないか。センスがいいね」

未希が笑ったように見えた。椅子に座って朝食を食べ始めた。

「今日も天気がいいから、公園に散歩にでもいくか? ここでずっとしてばかりでもしょうがないだろう。運動不足にならないようにね」

未希は頷くだけだった。

「食べたら出かけるぞ、今着ているのがいい」

未希は食べ終わると食器を洗ってくれる。それから、二人で散歩に出かけた。

アパートから3分、大通りを歩道橋で渡ると公園だ。池の周りを1周する遊歩道がある。池にはボートがある。「ボートに載せてやろう」と言ってボートの乗り場に行く。

オールで漕ぐタイプと脚でパドルを廻すタイプがあったが、オールを漕ぐのは疲れそうなので、脚でパドルを廻すタイプにした。これだと二人で漕げる。

初めて乗ったが意外に進まない。「もっと漕いで」と未希を促す。未希も一生懸命に漕いでいる。ようやく池の真ん中まで来た。景色がいい。二人とも疲れて漕ぐのを止めている。

「気分転換になっただろう。俺とやりっぱなしじゃかわいそうだからな」

未希は黙っている。

「何とか言えよ、黙っていないで」

未希は「はい」と答えるだけだった。

「もう、いいか? そろそろ戻ろう。池の周りを歩こう」

未希は頷くだけ。まあいいか、拒絶はしていないから。

ボートを降りて、二人で池の周りをゆっくり歩く。未希が手を繋いで来た。驚いて顔を見ると笑ったような気がした。まあいいか、手をつなぐのも悪くない。ゆっくり歩く。

2周したところで神社に寄ってお参りをする。俺が鈴を鳴らして二礼二拍一礼をすると未希も同じようにまねる。

「何をお祈りしたと思う?」

未希は黙っている。

「未希と毎日楽しく過ごせるようにと祈った」

未希はほっとしたような表情を見せた。

「おみくじを引いてみないか? 俺は引かないから」

俺は代金を箱に入れて未希に引かせた。

未希はどれがいいか迷っていたが、真ん中の一つを選んだ。

「読んでみて」

末吉(すえきち)?」

「末吉は後から良くなるということだ。そうかもしれないな。俺のおもちゃになっていて、今の未希は最低だ。でもあとから良くなって終わりよしということかな」

未希は黙って聞いていた。

「そろそろ帰るか。スーパーで夕食の材料を買って帰ろう。夕食はお好み焼きにする。コンビニでお昼に食べるパンか、おにぎりか、お菓子も買うか。好きなものを買っていいから」

商店街にあるスーパーでお好み焼の材料を買った。卵と豚肉、半分のキャベツ、紅ショウガの千切り、長芋を買った。ソース、小麦粉、鰹節、青のりは買い置きがある。

1階のコンビニでお昼ご飯を買う。未希に何でも何個でもいいからと好きなものを選ばせた。未希はおにぎりを3個、おかか、こんぶ、鳥ごはんを選んだ。俺はカツサンドと卵サンドを買った。それにあとから二人で食べるつもりでエクレアのパックを買った。

部屋に戻ると丁度1時だった。すぐに買ってきた昼食を食べる。

「おにぎりが好きか?」

未希は頷いて、おいしそうに食べている。

「お湯を沸かすからお茶を入れてあげよう。俺もコーヒーを入れるから。そういえば、未希の分の食器がいるな、カップやお皿が俺一人分しかないから、後で買いに行こう」

未希が俺の食べるサンドイッチを見ている。

「サンドイッチも食べてみるか?」

未希が頷くのでカツサンドを1切れ渡す。「ありがとう」といってすぐ食べた。そして「おいしい」と言った。可愛い奴だ。

それから、食後のデザートにエクレアのパックを分けて食べた。7個入りだったので未希に4個、俺が3個食べた。未希は「ありがとう」と言った。

3時になったので、買い忘れていた未希の分の食器を近くの総合スーパーへ買いに行った。食器は値段が安いものが多いので、必要になりそうな皿2枚、カップ、茶碗、ごはん茶椀、お椀などを買った。これで二人ゆっくり食事ができる。未希は「ありがとう」と言った。

「いいか、同居させるということは生活を保障するということだ。つまり衣食住をね。それと引き換えに俺は未希を自由にする。そういうことだ。難しく言えば、俺と未希との契約だ。そういう約束だから礼はいらない」

アパートに帰ってから、買ってきた食器を洗って食器棚に片付けるように未希に言った。未希はすぐにそれらを洗って片付けた。今日は2回も外出したので疲れた。ソファーに座ってしばらく休む。

未希が来て隣に腰かける。身体を抱き寄せて身体を確かめる。未希はじっとして動かない。身体を預けている未希はラブドールのように無表情だ。もうこういうことには慣れてきている。もうこれが当たり前と思っているみたいだ。でも今は抱く気にはなれない。

いつの間にか眠ってしまっていた。未希も俺に寄り掛かって眠っている。もう5時か? 夕食を作るとするか。隣の未希を揺り起こす。

「夕食のお好み焼の準備をするから手伝ってくれ」

二人は立ち上がってキッチンへ向かう。

「俺が材料を準備するから、未希は皿や箸をテーブルの上に並べてくれないか?」

「分かった」

俺はキャベツを切って、長芋をすりおろす。これが味を良くする。学生のころ、お好み焼屋でアルバイトしていた時に知った。豚肉を適当な大きさに切る。材料が揃ったところで、ボールに小麦粉、卵、ほかの材料を入れてかき混ぜる。かき混ぜ過ぎないのがこつだ。

そばで未希が興味深そうに覗き込んでいる。フライパンに油を引いて1枚分の材料を入れて焼き上げる。2枚焼いて二人で食べ始める。

「おいしいか?」

未希は頷いて、黙って食べている。おいしかったと見えてすぐに平らげた。「もう1枚食べるか?」と聞くと頷くので、また2枚焼いた。これも二人ですぐに食べ終えた。結局、3枚ずつ食べた。材料が余ったので、焼いたら3枚分あった。ラップで包んで冷凍保存することにした。

「お腹が空いたら、レンジでチンして食べたらいい」と言うと、未希はうれしそうに頷いていた。

お腹が落ち着いたので、しばらくソファーで休む。未希がお皿などを洗ってくれている。この後どうしようかと考えていると、面白いことを思いついた。

後片付けを終えて未希がソファーのところに来た。昨日、新しい部屋着や下着を買ったので今まで着ていたものは不要だから、それを今晩着るように言った。未希は怪訝な顔をしていた。

お風呂にお湯を入れて先に入った。後から未希が入ってきた。もうお風呂でどうするか分かっている。背中を洗ってくれる。こちらも身体を洗ってやる。ベッドで待っていると言って先に上った。

未希は言っておいたとおり、今までの服を着てからベッドに来た。

「今夜はこれからレイプごっこをする。俺はこれから未希に襲い掛かるから、未希はできるだけ抵抗するんだ。俺は未希を力づくで俺のものにする。いいね」

未希は言っていることが分かったと見えて頷いた。

「ごっこだから、大きな声を出したらダメだ。殴ったり乱暴したりはしないから心配しなくていい。でも力ずくでやるから覚悟して」

すぐに立っている未希に襲いかかる。未希は身体を丸めて抵抗を見せる。時間がかかったが、力ではもう勝負はついている。しばらくして決着がついた。

未希はベッドの上でぐったりしている。そこらに破かれた服と下着が散らばっている。やはり抵抗されると力が入ったし、いつもよりずっと興奮した。また、何とも言えない征服感がある。これはまさに犯罪行為だと思う。

新しい衣料に投資した甲斐があったし、元は十分に取れた。俺の言うことを聞いてくれる未希はいい娘だ。もう手放せない。
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