第34話 『 設定ノート 』

文字数 943文字

大アタラン,もしくは古アトル・アン物語 四部作
(1983.7.6) 1 


 設定ノート

   大アタラン,もしくは古アトル・アン物語

                   四部作

 ・ 殺される神

 ・ 森のふところ還るべき者

 ・ ヴァセラーセダン  〜 夢見る民 〜

 ・ 

 



1983.7.6. これは基本的に ディカール & ミアルド 用 設定のぉと なんですが。

・仮題 : 森のふところ還るべき者(もの)
            懐 還る(ふところかえる) では具合が悪いが、
            還りゆく者?
            還りきたる者?

・テーマ: > H.ヘッセ『知と愛』(ナルチスとゴルトムント)
      ラスト・シーンの ゴルトムント最後のセリフ。

 「だが、ナルチス、君は母を持たないとしたら、
  いつか一体どうして死ぬつもりだろう?
  母がなくては、愛することはできない。
  母がなくては、死ぬことはできない。」

  ここから私なりに考えだした、あるいは読みながら同時に抱いていた、結論もしくは答えのようなもの。

・ ナルチスはちゃんと死ねるんですよ。ナルチスは愛することを学んだ(教えられた)から、ゴルトムントから。ゴルトムントに愛し愛され、奔放さに対する考え方の誤りを正された …… 事によって、ゴルトムントはナルチスの《母》になった訳です。ナルチスはゴルトムントという《母》を得たのだから、いつか必ず安心して死につくことができる訳です。

 ↓ ここから

・ 人は、まぁ、愛し愛される事を学ばなければ不完全であり満たされない訳です。多くの人は、無論、生まれて初めて、もしくはその以前から、血を分けた実母の愛に触れて育つので …… 決定的な欠陥を持って、成長してしまう事は少ない。そうでなくても、例えば実母を持てなかった場合でも、普通は誰か代わりの者が愛情を持って育てるので一応問題はない。その他、愛情ヌキで育児が行なわれた場合でも(例えば孤児院等)、人間(いきもの)てぇのは強いですから、上位者から与えられなくても同類同士でそれを補い合うという器用なマネができる。しかし、それが出来なかった少数の特殊な場合はどうか。(考えてみれば 鋭 や 好 の成長過程もこのケースだなぁ…)


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