映画:プロメア(ネタバレなし)
文字数 2,220文字
映画:プロメア
感想・ネタバレなんとか回避。
2019年6月
アニメーション長編映画「プロメア」を鑑賞させていただきました。
アニメ好きならご存知なことですが、初見の方もいらっしゃると思うので、前置きをさせていただきます。
監督:今石洋之
シリーズ構成:中島かずき
コンビによるテレビアニメーション「天元突破グレンラガン」が放映されたのは2007年4月〜9月のことでした(ウィキ先生による)。
放映当時は知る人ぞ知る。だったかもしれません。なにせ、関東圏では裏番組がプリキュア5だったのですから。日曜の朝に目の覚めるような熱血ロボットアニメが放送されていたのです。
目の覚めるような熱血ロボットアニメです。
大切なことなので2度言いました。
平成の世に入り、人類どころかアニオタと呼ばれるアニメ好きまで忘れかけていた【熱血】というワード。
昭和の時代には当たり前だった【気合い】さえあればものごとはどうにでもなる、敵は倒せる。という心意気を昭和世代に思い出させてくれたばかりでなく、平成に生まれた次世代にまで認識させてくれた。
歴史の教科書にのせてもいいくらいのアニメを世に送り出したのが両名だったのです。
そんな両名が令和の世に誕生させたオリジナル長編アニメーションがプロメアです。
心の熱量がMAXならば、必殺技も音読で飛びだすし、合体も変形もなんら難しいことではない。
【気合い】とは。
それは奇跡のスイッチ、やる気がなかったらなんにもできやしない。ということをアニメーションの力を借りて今石・中島の両名は証明しているのです。
プロメアの舞台は架空の未来都市。
そこではバーニッシュという、まるで人間火炎放射器という特異体質を持ったミュータントが生まれていて、放火を繰り返すような輩もでてくることが街の問題になっていました。
そこで火消しという職業が成立するわけです。バーニングレスキューという名のとおり、火を消して火災から市民を救うのが仕事。
主人公のガロはルーキーとして活躍するバカがつくほど熱い男だ。彼こそ、気合いと熱い思いがあれば、ものごとはなんとでもなるを具現化してくれる。主人公という立場を裏切らないキャラクター。
これに対峙するのがマッドバーニッシュと呼ばれるテロリスト集団の親玉リオ。たいへん可愛い少年だ。冷静にも見えるが、熱いものを秘めているがゆえのクールさである。とにかくイケメンというより可愛い。うん、たいへん可愛い。可愛いは正義なので注目していただきたい。撫で回したいくらい可愛い。
そこに絡むのが街の権力者であるクレイ。彼は考えていることをひた隠しにしているキャラだ。なのでなかなか目を見開かない。彼が目を見開く場面は数カ所あるが、それがどういう感情の放出なのか、確認するのもいいと思う。
三人三様の思いが交差するなか、地球に危機が訪れていたり、それとバーニッシュとは深い関係があったりと、ストーリーもしっかり地に足がついている。そこはさすが中島かずき、劇団⭐︎新感線の座付き作家だけのことはある。
そこからして俳優さんとのつながりもあり、今回の声優陣にもつながったものと思える。
主人公ガロに松山ケンイチ
対峙するリオに早乙女太一
権力者クレイに堺雅人
問題なく耳に入ってきました。まれに「おいおい」と映像を壊してしまう俳優さんやタレントさんもいらっしゃいますが、プロメアに関しては大丈夫です。男たちの魂の熱血魂を受け止めていきましょう。かなり叫んでいます。
映像美にもふれなくてはなりません。
まず、色使いがおしゃれで可愛いのです。パステルカラーです。
話の中身が熱血だからこそ、映像まで生生しくしてはただ暑苦しくなってしまう。そこまで昭和を押し付けることはない。炎と氷。情熱と冷静。燃やす者と消す者。ストーリーとビジュアル。絶妙なバランス。そう思います。
動画としては出だしがかなり飛ばしています。ジェットコースターでいえば登りの緊張感なしでいきなり急降下。回転とかひねりとかは一切なく、ひたすら落ちるだけのジェットコースタームービー。結構なスパンでとられています。
このままのペースで終わってしまうんじゃなかろうか? と焦ってしまうほどの一直線に落ちるだけのジェットコースター。
でもこれは、これはこういう物語なんだ。というぶっとい大黒柱を見せられているのですから、しかと目を開いていれば問題ありません。
ジェットコースターが停止したところから先は、ジェットコースターに乗せられた意味がわかってきます。
あぁ、これが新世代の【熱血アニメ】なのだと。
アニメらしいアニメ活劇。
実写版などできやしないだろうという、アニメだけの世界観。
遠慮がちに愛を囁くようになった現代において、アニメでしか出会うことができないストレートで熱いキャラクター。
アニメでしか与えて貰えない独特な、血液が沸騰する音。
アニメだから、アニメにしかできないことをきちんと、大胆にやってのけている。
制作側の熱意までもひしひしと伝わってきて、明日から変身とか、乗っている自転車が変形とかできるんじゃないかとさえ思えてしまう。
プロメアは昭和平成から令和に受け継がれるアニメ界の熱血魂だ。
とくと目に焼き付けた方がいい。
感想・ネタバレなんとか回避。
2019年6月
アニメーション長編映画「プロメア」を鑑賞させていただきました。
アニメ好きならご存知なことですが、初見の方もいらっしゃると思うので、前置きをさせていただきます。
監督:今石洋之
シリーズ構成:中島かずき
コンビによるテレビアニメーション「天元突破グレンラガン」が放映されたのは2007年4月〜9月のことでした(ウィキ先生による)。
放映当時は知る人ぞ知る。だったかもしれません。なにせ、関東圏では裏番組がプリキュア5だったのですから。日曜の朝に目の覚めるような熱血ロボットアニメが放送されていたのです。
目の覚めるような熱血ロボットアニメです。
大切なことなので2度言いました。
平成の世に入り、人類どころかアニオタと呼ばれるアニメ好きまで忘れかけていた【熱血】というワード。
昭和の時代には当たり前だった【気合い】さえあればものごとはどうにでもなる、敵は倒せる。という心意気を昭和世代に思い出させてくれたばかりでなく、平成に生まれた次世代にまで認識させてくれた。
歴史の教科書にのせてもいいくらいのアニメを世に送り出したのが両名だったのです。
そんな両名が令和の世に誕生させたオリジナル長編アニメーションがプロメアです。
心の熱量がMAXならば、必殺技も音読で飛びだすし、合体も変形もなんら難しいことではない。
【気合い】とは。
それは奇跡のスイッチ、やる気がなかったらなんにもできやしない。ということをアニメーションの力を借りて今石・中島の両名は証明しているのです。
プロメアの舞台は架空の未来都市。
そこではバーニッシュという、まるで人間火炎放射器という特異体質を持ったミュータントが生まれていて、放火を繰り返すような輩もでてくることが街の問題になっていました。
そこで火消しという職業が成立するわけです。バーニングレスキューという名のとおり、火を消して火災から市民を救うのが仕事。
主人公のガロはルーキーとして活躍するバカがつくほど熱い男だ。彼こそ、気合いと熱い思いがあれば、ものごとはなんとでもなるを具現化してくれる。主人公という立場を裏切らないキャラクター。
これに対峙するのがマッドバーニッシュと呼ばれるテロリスト集団の親玉リオ。たいへん可愛い少年だ。冷静にも見えるが、熱いものを秘めているがゆえのクールさである。とにかくイケメンというより可愛い。うん、たいへん可愛い。可愛いは正義なので注目していただきたい。撫で回したいくらい可愛い。
そこに絡むのが街の権力者であるクレイ。彼は考えていることをひた隠しにしているキャラだ。なのでなかなか目を見開かない。彼が目を見開く場面は数カ所あるが、それがどういう感情の放出なのか、確認するのもいいと思う。
三人三様の思いが交差するなか、地球に危機が訪れていたり、それとバーニッシュとは深い関係があったりと、ストーリーもしっかり地に足がついている。そこはさすが中島かずき、劇団⭐︎新感線の座付き作家だけのことはある。
そこからして俳優さんとのつながりもあり、今回の声優陣にもつながったものと思える。
主人公ガロに松山ケンイチ
対峙するリオに早乙女太一
権力者クレイに堺雅人
問題なく耳に入ってきました。まれに「おいおい」と映像を壊してしまう俳優さんやタレントさんもいらっしゃいますが、プロメアに関しては大丈夫です。男たちの魂の熱血魂を受け止めていきましょう。かなり叫んでいます。
映像美にもふれなくてはなりません。
まず、色使いがおしゃれで可愛いのです。パステルカラーです。
話の中身が熱血だからこそ、映像まで生生しくしてはただ暑苦しくなってしまう。そこまで昭和を押し付けることはない。炎と氷。情熱と冷静。燃やす者と消す者。ストーリーとビジュアル。絶妙なバランス。そう思います。
動画としては出だしがかなり飛ばしています。ジェットコースターでいえば登りの緊張感なしでいきなり急降下。回転とかひねりとかは一切なく、ひたすら落ちるだけのジェットコースタームービー。結構なスパンでとられています。
このままのペースで終わってしまうんじゃなかろうか? と焦ってしまうほどの一直線に落ちるだけのジェットコースター。
でもこれは、これはこういう物語なんだ。というぶっとい大黒柱を見せられているのですから、しかと目を開いていれば問題ありません。
ジェットコースターが停止したところから先は、ジェットコースターに乗せられた意味がわかってきます。
あぁ、これが新世代の【熱血アニメ】なのだと。
アニメらしいアニメ活劇。
実写版などできやしないだろうという、アニメだけの世界観。
遠慮がちに愛を囁くようになった現代において、アニメでしか出会うことができないストレートで熱いキャラクター。
アニメでしか与えて貰えない独特な、血液が沸騰する音。
アニメだから、アニメにしかできないことをきちんと、大胆にやってのけている。
制作側の熱意までもひしひしと伝わってきて、明日から変身とか、乗っている自転車が変形とかできるんじゃないかとさえ思えてしまう。
プロメアは昭和平成から令和に受け継がれるアニメ界の熱血魂だ。
とくと目に焼き付けた方がいい。