2019/01/11 11:11

文字数 893文字

このひとつ前の記事を書いたときに言葉を間違えてしまって、「歴史家が多い」んじゃなくて、地元には地元の「郷土史」を勉強してる熱心なひとが多い、と書こうとしたんですよ。大きな家になってくると『市史』や『町史』や『村史』に自分の先祖が出てくるのがざらだったりするし、なにかを勉強し始めるフックとなりやすいんでしょうね。そして田舎は、世襲も多いです。『血』の厄介な話は常に聞き続けるし、しゃべるひともそれを特に差別だとは思っていません。難しい話で、『進化論』が差別に利用されて(その『根拠』として利用されて)しまったのは有名な話でもあります。遺伝以外にも、例えば四大公害は、関わるすべてのひとに大変なこころの苦痛を齎しました。それはここ、NOVEL DAYSもやっている講談社の、講談社文庫『苦海浄土』を読めば、その複雑さも理解できるかと思います。中上健次は路地とそこに生きる人々を美しく描きだしました(『千年の愉楽』などの映画を観ればわかると思います)。『郷土』のことを描く難しさは、いろいろありますが、今は世界中が村社会(相互監視社会という名前の)になったことから、発信者はどこにいても、それを逃れる術はないという意味で、ここで今述べてきた「郷土」に関わる文章を描く難しさを感じるのではないか、と思います。僕は感じています。数日前、僕を紹介してくれたこともあるmonokakiさんで、「研究とエンターテインメントの相互作用」という記事がアップロードされましたが、これはよく読んだ方がいい記事だな、と思いました。と、いうのも、Web小説を含む小説を読む層は年齢が高くなってきたので、ガチ研究も必要だと思うからです。昨日、募集が終わった「聖書ラノベ」も、子供だましは不可能ですし、全体的に昔はアリだった表現も不可能になってきているし、エンタメ小説に、ある種の『止揚』が必要な時期になっています。いや、もう、僕だってこの話、チャットノベルでやった方がいいので、あらためてそこで書き直しますが、今思っているのはそういうことです(『死神はいつも嘘を吐く』に続く!)。
2019/01/11 11:11
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