第146話 おでん

文字数 341文字

そろそろさぁ。おでんの季節だよねぇ
だなぁ
兄ちゃんは、おでんの具は何が好き?
に——
はいはい。肉ね。わかった。わかった
最後まで言わせてくれぇ
わかった。わかった。蘭さんは?
僕は大根ですね。おでんの定番
蘭さん、あっさりしたもの好きだもんね。僕はねぇ、じゃがいも〜
じゃがいもって地方によっては入れないみたいですよ
えっ? そうなの? うち子どものころから普通に入ってたけど。芋〜芋〜
……かーくん。なんで、おれには聞いてくれへんねん
あっ。三村くん。いたんだ
いたよ! さっきから、ずっといたろ?
しゃべらないとわからない
今しゃべったろ?
はいはい。じゃあ、三村くんは何が好きなの?
おれはやなぁ。コンニャ……
 じっと見つめる僕と猛と蘭さん。
待て待てや。だって、おでんにシャケは入れへんやろ!
うーん。残念!
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登場人物紹介

東堂薫(かーくん)

京都五条の町屋で兄の猛と蘭さんといっしょに暮らしている。アパレルショップ店員。

東堂猛(兄)

顔も頭も運動神経もいいけど、ちょっと残念なほどのブラコン。

九重蘭

絶世の美貌の友人であり、同居人のミステリー作家。

男ですよ。

三村鮭児(みむらけいじ)

大阪の友達。ときどき遊びに来る。

ミャーコ

うちの愛猫。猛になつかない。蘭さんが大好き。三村くんを敵だと思っている。

真顔の蘭さん

得体の知れない何か

得体の知れない何か2

ちゃるちゃる

長年、愛されるおサルのぬいぐるみ

得体の知れない何か3

トラ

オウム

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