第9話

文字数 509文字

校内は静かだった、昼の高校に通っている生徒たちは部活に精を出しているんだろうか、冬だから早く帰っているのか、受験期だから人が少ないのか、判断がつかなかった。

夜間高校で使っているフロアは狭かった、狭かったがちゃんと学校としての形としては十分なんじゃないかと思うくらいには私が想像していたよりもしっかりと学校だった。
1学年1クラス、クラスの人数はまちまちだった。
15人いる学年もあれば、10人に満たない学年もある、授業中静かな学年もあれば、賑やかな学年もあって、私がこの高校に通うことになったらどういうクラスになるんだろうか、馴染めるんだろうか、馴染もうとするんだろうかとまだ受験もしていない、顔も名前も知らないクラスメイトの事を考えたが不毛だったのですぐに考えることを放棄して授業を眺めることにした。

皆私服で登校している、制服が無いために服装が自由だった。
ジャージで来ている人もいれば、町でよく見かけるような服装をしている人もいて、髪型も指定がないから自由だった、奇抜な髪の色の人はいなかったが、染めている人もいれば、ピアスを付けている人もいる、校則違反ではあるんだろうが、ここは自由なのかもしれないと少しドキドキした。
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