(四)

文字数 239文字

「殺すことはないじゃないか!」
 僕は叫んでいた。そう叫ぼうとして叫んだわけじゃなかった。気づいたら口からそう言っていたのだった。
「お前がペトル・カルヴァシだな。反乱軍ナンバー2の」
「そうだ!」
「なぜ政府に逆らう」
「この国からお前のようなゴミを掃除してやる必要があるからだ」
 ゲゲチコリはロイの髪を掴み、乱暴に引き上げた。そしてロイの顔を僕の方へ向けた。さらにロイの顔に並ぶように顔を近づけて僕に聞かせるように「お前は生かしておいてやる。まだ使い道があるからな」と言った。

(続く)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み