22:殺人鬼に間違われた男たち『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』

文字数 3,858文字

たったった~♪ すぷらったったった~♪
血みどろの惨劇が火を噴くぜ~♪
今日はやけにご機嫌だねー。
いやー、なんといってもスプラッタ映画が久々だからねー。
前回は『ツイてない男』だから、5作以上も空いてたことになるよ。
よかったねー。
今回は結構ガッツリとしたスプラッタなの?
R-15作品だし、ガッツリだよ!
ただ……
ただ?
……最近、気づいちゃったんだよね。
私、ゾンビ映画LOVEとか言っておきながら、今まで一作も
ゾンビ映画を紹介してないってことに。
あ、確かに!
今回の『タッカーとデイル』も、別にゾンビは出てこないんだ。
もしかすると、ゾンビを期待してくれてる人を
悲しませているのかもしれないね……
んー、でもそのかわりにゾンビが苦手な人は楽しんでるんじゃない?
えっ……?
ここの最大の目的って「面白い映画を紹介する」ことでしょ?
それなら達成できてるんだし、そんなに気にしなくても良いと思うな。
芸夢先輩……
まぁそれでも、近いうちに1本紹介しておくといいんじゃない?。
そこで映子ちゃんのゾンビLOVEっぷりを存分に発揮するといいよ。
お、おおー! 芸夢先輩が本当に先輩っぽい!!
どういう意味かなー!?
尊敬してるってことだよ。
それじゃ気持ちも晴れたことだしそろそろ紹介を始めようか。
おっけー!
ではいつものように予告編(You Tube)をぺたりこ。
今回は前置きが関係ない話ばっかりだったけど、
まぁ動画を観てもらえれば大体わかると思います。
間違いなくコメディだねー。
なんとなくスプラッタコメディの方がオススメしやすいんだよね。
そもそもジャンルとしては結構珍しいし。
「コメディ映画にスプラッタ要素」と、
「コメディ重視のスプラッタ映画」ってまた別物だからね。
メインジャンルが違ったら、そもそもの演出とかも変わるもんね。
そういうことよ。
今回のは「コメディ重視のスプラッタ映画」だね。
ではあらすじいってみようか。
おー!
――あらすじ――
物語は大学生の仲良し男女グループキャンプへ行くために
車を走らせているところから始まるんだ。
いきなり強調表示連発だねー。
数多くのスプラッタ映画で同じ始まり方するからね。
このテンプレはテストに出るよ!
はーい!
だけど、その途中ですれ違った車には、見るからに怪しい2人の男
乗っていて、じっと大学生たちを見つめていたの。
実はこの近辺は、その昔、凄惨な殺人事件が起きた場所だったんだ。
思わず震える大学生たちだったけど、ビールが無いことに気づいて、
大慌てで近くにあった店に立ち寄ることにしたんだ。
もしかして、そこでさっきの男の人が……?
正解!
さっきすれ違った怪しい男の1人が巨大な草刈り鎌を持って、
ニヤニヤ笑いかけてきたんだ。
奥にはもう1人も居てそれを眺めてる。
それは怖い……!
まぁネタバラシすると、この男たち2人組こそがタッカーデイルで、
なんの害も無い、優しい中年なんだけどね。
えぇぇぇ……だって草刈り鎌持ってニタニタ笑ってたんでしょ!?
それなのに悪い人じゃないの!?
2人はようやく買った別荘に遊びに行く途中だったんだ。
草刈り鎌はボロボロの別荘を綺麗にするための道具だね。
ニタニタ笑っていたのも、容姿にコンプレックスのあるデイルに、
タッカーが「スマイルで話しかけろ」とアドバイスをしたからなんだ。
なるほど、それじゃ本当にいい人たちなんだね。
それで大学生達はどうしたの?
もしかして仲良くなっちゃったり?
ううん。めっちゃ怯えて逃げてった
ありゃー、まぁ仕方ないかなぁ……
草刈り鎌は怖いよね。
まぁそんなこんなでタッカーとデイルは別荘へと辿り着いて、
掃除もそこそこに夜の水辺で船釣りを楽しむことにしたんだ。
するとそこには例の大学生たちもやってきていたんだだけど、
その内の1人、女子大生のアリソンが誤って湖に落ちてしまうんだ。
大変だー!
タッカー達はアリソンを助け、介抱の為に別荘へと運ぶんだけど、
その様子を遠目で見ていた他の大学生たちが、
「殺人鬼たちにアリソンを誘拐された」と考えてしまう。
そして翌朝、タッカー達の別荘を偵察しにくるんだ。
なんだか嫌な予感しかしないよ……
その時、タッカーはちょうどチェーンソーで木を切ってたんだけど、
誤って蜂の巣を切ってしまい、蜂に襲われる。
で、無我夢中でチェーンソーを振り回しながら走るのを見て、
大学生たちは襲ってきたと思って逃げ出すんだ。
さらにその逃げる過程で、
男子大学生Aが誤って尖った木に串刺しになる。
誤りすぎだよ!!
死者が出たことで、大学生グループも
「ついに殺人鬼が本性を現した」と考えるようになるんだけど、
タッカー達をやっつけようとする度に、勝手に自滅していくんだ。
これが予告編の1分17秒くらいからのところだけど、超面白い
ウッドチッパーに突っ込んでるのとか凄いね……
裏じゃデイルとアリソンが仲良くボードゲームで遊んでるんだけどね。
結局、大学生たちは仲間が死ぬ場面を見ないから誤解が解けない。
さぁ果たしてこのドタバタスプラッタはどんな結末を迎えるのか!
意外としっかりしているストーリー構成を見逃すな!
ドタバタスプラッタって言葉を初めて聞いたよ。
これは面白そうだねー。
――『タッカーとデイル』の魅力――
こう言ってしまうとアレなんだけど、
この映画はスプラッタ映画が好きな人向け映画なんだよね。
あるあるネタから派生する笑いが多いんだ。
あー、冒頭が大学生グループのキャンプで始まるところとか、
まさにそんな感じがするねー。
でも、だとするとスプラッタ映画初心者にはオススメできないの?
いやいや、そんなことないよ。
さっき言ったようにストーリーが意外としっかりしていてね、
普通に作品としての面白さも備えてるんだよ。
まぁ、スプラッタ映画初心者がこの映画を観ることなんて、
殆ど無いと思うけどね。
で、でもここの紹介で興味を持ってくれるかもよ!
それもそうだね。
ちなみにグロ度はそこそこだから、割りと問題ないと思うよ。
その「そこそこ」ってどういう基準なのさ。
んー、5段階で3くらいかな。
続編の『デッドコースター』以降は4かな。
んー、微妙にわかりにくい!
ゲームだと、デッドライジングとかデッドスペースが4!
バイオショックが3くらいかな!
なるほどー!
あとは、アリソン役の女の子が可愛いのも魅力だと思うな!
ホラー映画に限った話じゃないかもけど、
時々、ものすごい美人な俳優さんとか居るよね。
でもその映画くらいでしか見ないの。
まぁー、顔立ちだけじゃサクセスできないんだろうねぇ。
それでも少なからず努力をした結果の地位だろうから、
そこは純粋に凄いと思うな。
私は、消費者はそこまで考えなくてもいいと思ってるけど、
それでもちょっとだけ気にしてあげると優しくなれるかもね。
ね!
まぁそっち系の話は難しい部分なので方向転換……
そういうえば、この映画の監督は
イーライ・クレイグさんって言うんだけど、
調べても他の作品があんまりないんだよねぇ。
これだけの映画が作れるならよっぽどだと思うし、
他にも何かあれば是非見てみたいな。
イーライ……イーライなんとかって監督居なかったけ?
イーライ・ロス?
あー、多分それ!
あの監督の映画はめちゃくちゃ好きだけど、
グロ度は5ばっかりだね……
『キャビン・フィーバー』とか『ホステル』とか。
でも『ホステル』って凄い知名度あるよねー。
不思議だよね。
みんな結構スプラッタ映画見てるのかもね。
――まとめタイム――
いやー、やっぱりスプラッタは楽しいね。ワクワクするね。
映子ちゃんってなんでスプラッタ映画が好きなのー?
えっ、なんかおかしいかな?
あ、違う違う。そういうことじゃなくて、
どういうところに魅力を感じるのか伝われば、
みんなも楽しくみられるんじゃないかなって思って。
んー……そう言われてもどうなんだろう?
その手の話を振られた時には「頭を空っぽにして見られる」って
答えてるんだけど、ぶっちゃけそうでもないんだよね。
当然作品にもよるけど、大体はどんでん返しが仕込まれてるからね、
単純に作品として面白く見られるように工夫されてるんだよね。
だから、頭は結構働かせる必要がある。
それはそうだよねー。
何か魅せたいものがあるから作ってるんだもんねー。
うん。だから、あえて言うなら「特に無い」んじゃないかな。
アクションだろうとSFだろうと、好きだから好きなんだよ。
そっかー。
まぁ……それに、真面目な顔して
「人が死ぬところが面白い」とか言ってたら……ねぇ?
「ファイナル・デスティネーション」の時に
似たようなこと言っちゃってるけど。
ニュースになった時に友達から
「あの人はいつかやると思ってました」って言われるかもね。
いやいや、ニュースになるようなことしないから!
ほんとにぃ~?
なんでそこで食い下がるの!?
あはは、冗談だよー。
んもー、こやつめ~!
……とまぁ、漫才はこれくらいにして、そろそろ締めに入ろうかな。
だねー。
さて、それじゃ次回はどんな映画にしようかな。
とりあえず近いうちに『スターシップ・トゥルーパーズ』
紹介したくなったけど、2連続でグロじゃ恋美ちゃん泣いちゃうな。
そしたら、なんか今まで紹介してないジャンルの映画は?
んー、そしたら割りと普通な映画にしてみようかな。
てことで次回予告ヒントは「犯罪」「カメラマン」「捏造」で。
おお、なんかサスペンスっぽい。
期待してもらっていいと思うよ!
じゃ、今日は先輩が締めの挨拶お願いします。
はーい。
それじゃみんな。次回もまた見てね!
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登場人物紹介

名前:映子(えいこ)

映画好きな女子高生。
「ホラー映画大好き! だけどスプラッタ系が専門。
 だって和ホラーは怖いんだもん……」

名前:恋美(こみ)

映子の同級生で親友。映子ほどは映画を観なくて、どちらかというと漫画を読むのが趣味。でも変な映画を知ってたりする。
「特に好きなジャンルとかは無いけど、比較的ラブコメとか好みね」

名前:芸夢(げいむ)

突然現れた高校3年生。映子たちの先輩。
実は幽霊だけど、特に設定が活かされることはない。
ゲームが好きで、映画知識は恋美ちゃん以上映子ちゃん未満。
「映画はあんまり詳しくないけどがんばりまーす! 応援してねー!」

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