神セブンは知恵を出し合った

文字数 1,593文字

「前話のソ連軍の話とか、誰得だよ!! あんな余談いらねえよ!!
 無駄に文字数使うと話数が増えて読みにくくなるだろうが!!

ケイスケは作品に対する批評を始めてしまった。
真面目に答弁するようにトロツキーに注意されたが、無視した。

「そもそも文字数ってなんだよ!? 
 一万文字以上書いたらダメな決まりなのか?」

この小説サイトには文字数制限があるが、
一万文字以上書いても全く問題ない。
要は書いている人の気分といったところである。

「あとなんで俺のセリフの時に限って話数をまたぐんだよ!?
 適当に書いてたらこうなったのか!?

その通りである。思った通りに書いたら、たまたまこうなったのだ。

「まだあるぞ!! なんでロベスピエールは裁判官でもねえのに
 偉そうに弁護側証人の俺に質問できるんだよ!!
 ロベスが座ってるのは、傍聴席にしか見えねえのは気のせいか!?

前話で説明したが、この裁判は傍聴席側の人間にも
発言権がある特殊な裁判である。
そこまで細かいことは筆者も考えてないから聞かれても困る。

「ケイスケ君。ナレーションと会話するのをやめて
 ロベスピエールさんの質問に答えなさい」

呆れた顔でトロツキーに言われたのでケイスケが我を取り戻す。
ロベスピエールはため息を吐いた。

「地の分と質疑するなど前代未聞だよ。
 君はこの物語の根底さえ否定するつもりかね?」

「うるせー。このピエールが!! だいたいおまえの名前
 聞くとドラクエ5のスライムナイトにしか思えないんだよ!!

「……ほう。確かに私も5のファンだが、
 私をスライム呼ばわりするとは
 良い度胸ではないか。表に出たまえ。決闘だ!!

「上等だこら。どうせなら屋上行こうぜ!!

二人は法廷(四組)のど真ん中で互いの胸ぐらをつかみ、
大舌戦を始めてしまった。学生らしく元気いっぱいである。

実際に殴りあうわけではなく、至近距離で
罵詈雑言を口にするだけの低次元な争いであった。

「裁判官、なにやってるの!? 早くあの2人を止めなさいよ!!

「い、いや、だって……まさか喧嘩が始まるとは……」

ミホに怒鳴られ、トロツキーはたじたじだった。
妻に説教されている旦那の姿そのものである。

(バカな……ロベスさんが自発的に喧嘩を始めたのか……?
 事前に渡された台本にこんなことは書かれてなかったが)

バルサンも呆気に取られていた。

裁判記録(議事録)をとっていた織田信長も、どうしたら
いいか分からず、なぜかあくびをした。

その間もロベス・ケイスケ間の言い争いは続いている。

「このフランス気取りのオカマ野郎が!! 
 人の恋愛事情に口出す奴は馬に蹴られて死んじまえ!! 
 てめえみたいな頭でっかちは女と恋愛したこともねえんだろうが!!

「勝手に決めつけてもらっては困る!! これでも前世は
 下宿先の家のお嬢さんとは恋仲だったのだぞ!!

「はっ? 嘘くせな。ネットで調べると、てめえは
 史上最恐の独裁者であり、偉大なる童貞だったってことになってるぜ!?」

「き、きさま……。なんという名誉棄損だ……
 後世の奴らはよく勉強もせずに適当なことを書きおって」

「しかもてめえも最後はギロチン台に送られて
 首チョンパされたんだろうが。ざまあねえな!!

「本村ケイスケ……貴様は明確に私の敵のようだな……」

ミホは裁判官席に張り付き、トロツキーを怒鳴り続けていた。
その隣にポトも加わり、この2人によってトロツキーは
激しい攻撃を受けることになってしまった。

「おい、裁判官!! 眠たいこと言ってるんじゃないぞ!!
 この状況で裁判を進めるのは無理だろう!?
 そこで今日は中断して明日以降やり直すのはどうだ!?

「う、うーんと……」

「うーんとじゃないんだよ!! あんたが裁判官なんだから
 あんたが早く決めなさいよ!! せっかく裁判が
 できたのにこれじゃ台無しじゃなない!!

トロツキーは半泣きになってしまう。 (>_
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