第四章;第二話
文字数 2,264文字
「こんにちは。こんなところでどうかされたのですか?」
僕は広場のベンチに座っている女の子に声を掛けていた。
「近所に引っ越してきたので神社にお参りに来たのです。」
女の子はそう言ったが、こんな小さい田舎の町内で、
引越しがあれば噂になっているはずなのだが、引越しの噂は聞いていない。
160センチくらいの可愛い女の子。
細身に見えるが出るところは出ている。
見た目は優しく柔らかそうな感じの子に見えるが、
ちょっと強気の女の子という印象を受けたが、でもキツさは感じない。
表面と内面が違っているような。そんな第一印象の女の子だった。
なぜか僕はその女の子に親友の大輔の話をした。
なぜこの女の子に大輔の話をしたのか。
それは自分でもよく判らない。
しかしこの女の子は僕の話を親身になって聞いてくれた。
僕は大輔が居なくなって、とても寂しかったんだ。
寂しさを誰かに話をすることで僕は慰めて欲しかったんだ。
この女の子はとても優しく話を聞いてくれた。
こんな僕が見ず知らずの女の子に慰められている。
「友人さんもあなたの事を心配してると思いますよ。
どうしているかなとか、元気でいるのかなとか。」
女の子の優しい一言が、僕の心に触れた。
大輔は本当にそのように思ってくれているのかな。
「そうでしょうか。ありがとう。」
女の子が帰ろうと立ち上がった。
「僕は佐伯恭也。城北第二高校の一年です」
僕は自分の名前を女の子に言う。
女の子は僕に振り返った。
「私は三浦結です。今日、城北第一高校に編入学が決まりました」
三浦結。
この名前は僕にとって、とても大切な名前のように思えた。
そして僕の親友・大輔の苗字と同じだった。
「三浦って、三浦大輔を知っていますか?僕の大親友です」
結という女の子は笑顔になった。
「三浦大輔さんの家に住んでいます。私は従妹です」
大輔の従妹、三浦結。
大輔は自分の親戚の話をしたことが無い。
だから従妹が居るとは僕は知らなかった。
「大輔に伝えてください。一言、今までありがとう。と」
僕が女の子に言うと、少し悲しい顔をして、それを振り切るように僕に笑顔を見せた。
そして彼女は走り去って行った。
三浦結。
とても笑顔の可愛い女の子だった。
その笑顔の奥には悲しさがある不思議な笑顔でもあった。
三浦結の笑顔が僕の頭から離れない。
僕は走り去っていく三浦結を見ていた。
☆彡
「あんなすごく可愛い子が引越ししてきたら、
この町内なら噂の一つは立ってると思うんだけどな。」
女の子の名前は三浦結。
親友である大輔の従妹。そして・・・。
私立城北第一高校かよ。頭すっげー良いじゃん。
可愛いだけじゃないぞ。
細身でありながら大きくなく小さくもない、あの胸のふくらみ。
そしてあのちょっと大き目のお尻。かなり良い!
見事に僕のタイプだ。
家に帰り自室に居る僕は妄想の世界にいる。
(すっげー可愛かったな。三浦結。)
あんな子が僕の彼女になってくれたら。
無理だろうな。もうすでに彼氏が居るだろ。
とびっきり可愛い女の子とすっごい美人の女の子。
彼女にするならどっちを選ぶ。
結論、両方とも自分の彼女にはならない。以上。
とても可愛い女の子も、美人の女の子も、
僕なんかの彼女になるわけが無い。
どっちを選ぶ。というのはとても自分勝手で、
完全に相手の事を無視した考え方なのだ。
相手が居てこそ付き合うことが出来るものなのだ。
すっごい自分好み以上の外見だが性格がすごい悪い女の子と、
すっごいブスだけどものすごい性格が良い女の子。
彼女にするのならどっちが良いか?
この究極の選択はよく大輔と話していたな。
これは僕も大輔も同じ意見だったように思う。
外見がすごく良い女の子は自分には釣り合わない。
そこにさらに性格が悪いというのは、どうしようもないくらいの最悪の女の事だ。
よってすごく性格が良い女の子を選ぶ。
でも今日出会った三浦結という女の子。
顔もスタイルもすごい良かった。
性格も話してみた感想で良い子だ。
それで頭が良いってパーフェクトじゃん。
世の中にはあんな子がいるんだね。
今まで出会ったことがないよ。
これを一目惚れというのなら、迷わず言おう。
僕は三浦結という女の子に惚れた。
しかしあんな可愛い子が学校に居るとして、周りの男も放っておくわけが無いだろ。
彼氏は絶対に居る。居ないというのは考えられないとしかいえない。
でも、僕にあんな彼女がいたら・・・。
彼氏も彼女の事をとても大切にするだろうな。
「すっげーむかつく!あいつの彼氏すっげー羨ましい!」
「お兄ちゃん!うるせー!何時だと思ってんだよ。」
隣の部屋にいる弟が怒鳴り込んできた。
「お兄ちゃんさ。家に帰ってきてから本当に変だぞ。
そして夜遅くに自分の部屋で怒鳴っていてさ。
すっげームカつくのはこっちのほうだ!さっさと寝やがれ!」
弟は僕の部屋のドアを力強く閉めた。
バタン!という大きな音を立ててドアが閉まる。
「そういえば俺も大輔に言ってない事があったっけ」
僕には弟がいるということを大輔は知らない。
一言も言ったことが無い。
「俺も大輔の事、悪く言えないよな・・・」
僕は広場のベンチに座っている女の子に声を掛けていた。
「近所に引っ越してきたので神社にお参りに来たのです。」
女の子はそう言ったが、こんな小さい田舎の町内で、
引越しがあれば噂になっているはずなのだが、引越しの噂は聞いていない。
160センチくらいの可愛い女の子。
細身に見えるが出るところは出ている。
見た目は優しく柔らかそうな感じの子に見えるが、
ちょっと強気の女の子という印象を受けたが、でもキツさは感じない。
表面と内面が違っているような。そんな第一印象の女の子だった。
なぜか僕はその女の子に親友の大輔の話をした。
なぜこの女の子に大輔の話をしたのか。
それは自分でもよく判らない。
しかしこの女の子は僕の話を親身になって聞いてくれた。
僕は大輔が居なくなって、とても寂しかったんだ。
寂しさを誰かに話をすることで僕は慰めて欲しかったんだ。
この女の子はとても優しく話を聞いてくれた。
こんな僕が見ず知らずの女の子に慰められている。
「友人さんもあなたの事を心配してると思いますよ。
どうしているかなとか、元気でいるのかなとか。」
女の子の優しい一言が、僕の心に触れた。
大輔は本当にそのように思ってくれているのかな。
「そうでしょうか。ありがとう。」
女の子が帰ろうと立ち上がった。
「僕は佐伯恭也。城北第二高校の一年です」
僕は自分の名前を女の子に言う。
女の子は僕に振り返った。
「私は三浦結です。今日、城北第一高校に編入学が決まりました」
三浦結。
この名前は僕にとって、とても大切な名前のように思えた。
そして僕の親友・大輔の苗字と同じだった。
「三浦って、三浦大輔を知っていますか?僕の大親友です」
結という女の子は笑顔になった。
「三浦大輔さんの家に住んでいます。私は従妹です」
大輔の従妹、三浦結。
大輔は自分の親戚の話をしたことが無い。
だから従妹が居るとは僕は知らなかった。
「大輔に伝えてください。一言、今までありがとう。と」
僕が女の子に言うと、少し悲しい顔をして、それを振り切るように僕に笑顔を見せた。
そして彼女は走り去って行った。
三浦結。
とても笑顔の可愛い女の子だった。
その笑顔の奥には悲しさがある不思議な笑顔でもあった。
三浦結の笑顔が僕の頭から離れない。
僕は走り去っていく三浦結を見ていた。
☆彡
「あんなすごく可愛い子が引越ししてきたら、
この町内なら噂の一つは立ってると思うんだけどな。」
女の子の名前は三浦結。
親友である大輔の従妹。そして・・・。
私立城北第一高校かよ。頭すっげー良いじゃん。
可愛いだけじゃないぞ。
細身でありながら大きくなく小さくもない、あの胸のふくらみ。
そしてあのちょっと大き目のお尻。かなり良い!
見事に僕のタイプだ。
家に帰り自室に居る僕は妄想の世界にいる。
(すっげー可愛かったな。三浦結。)
あんな子が僕の彼女になってくれたら。
無理だろうな。もうすでに彼氏が居るだろ。
とびっきり可愛い女の子とすっごい美人の女の子。
彼女にするならどっちを選ぶ。
結論、両方とも自分の彼女にはならない。以上。
とても可愛い女の子も、美人の女の子も、
僕なんかの彼女になるわけが無い。
どっちを選ぶ。というのはとても自分勝手で、
完全に相手の事を無視した考え方なのだ。
相手が居てこそ付き合うことが出来るものなのだ。
すっごい自分好み以上の外見だが性格がすごい悪い女の子と、
すっごいブスだけどものすごい性格が良い女の子。
彼女にするのならどっちが良いか?
この究極の選択はよく大輔と話していたな。
これは僕も大輔も同じ意見だったように思う。
外見がすごく良い女の子は自分には釣り合わない。
そこにさらに性格が悪いというのは、どうしようもないくらいの最悪の女の事だ。
よってすごく性格が良い女の子を選ぶ。
でも今日出会った三浦結という女の子。
顔もスタイルもすごい良かった。
性格も話してみた感想で良い子だ。
それで頭が良いってパーフェクトじゃん。
世の中にはあんな子がいるんだね。
今まで出会ったことがないよ。
これを一目惚れというのなら、迷わず言おう。
僕は三浦結という女の子に惚れた。
しかしあんな可愛い子が学校に居るとして、周りの男も放っておくわけが無いだろ。
彼氏は絶対に居る。居ないというのは考えられないとしかいえない。
でも、僕にあんな彼女がいたら・・・。
彼氏も彼女の事をとても大切にするだろうな。
「すっげーむかつく!あいつの彼氏すっげー羨ましい!」
「お兄ちゃん!うるせー!何時だと思ってんだよ。」
隣の部屋にいる弟が怒鳴り込んできた。
「お兄ちゃんさ。家に帰ってきてから本当に変だぞ。
そして夜遅くに自分の部屋で怒鳴っていてさ。
すっげームカつくのはこっちのほうだ!さっさと寝やがれ!」
弟は僕の部屋のドアを力強く閉めた。
バタン!という大きな音を立ててドアが閉まる。
「そういえば俺も大輔に言ってない事があったっけ」
僕には弟がいるということを大輔は知らない。
一言も言ったことが無い。
「俺も大輔の事、悪く言えないよな・・・」