文字数 367文字

 二学期になってすぐ、放課後の教室で掃除をしていると、ガチャコと仲良しのユウコから、

「ケイコちゃんが、ヨウイチ君のことやさしいけん好きっていいよったよ」

 といわれた。

 ユウコがいうには、夏休みにガチャコが泊まりにきていたとき、男の子の話になって、ガチャコが告白したらしい。

 オレは顔が赤くなったことがはずかしく、ユウコから離れて、黙ったまま掃除を続けた。

 オレは、今までガチャコを、女の子として意識して見たことがなかった。

 ガチャコがオレに好意を持っているなんて、そんな話を信じられるわけがない。

 ガチャコは、シンヤが好きだったって、みんなにいっていたし……。

 それなのに、なんでオレを好きだなんていったのか、何が何やらさっぱりわからない。

 オレは掃除をしながら考えたが、ユウコが冗談をいったのかも知れないと思い、考えることをやめた。

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