15 『ウパデーシャ・サーハスリー』韻文篇(2)

文字数 745文字

そうだね・・・・・・まずは『ウパデーシャ・サーハスリー』から、アートマンについての説明文句をテキトーに拾ってみると・・・・・・
アートマンは、唯一者であり、一切万有であり、一切に遍満し、変化することがなく、清浄無垢であり、物質的なものではなく、虚空のようであり、知識の光を本性とし、常住であり、不生不滅であり、原因でも結果でもなく、見られることなく見るものであり、つねに解脱している・・・・・・
ダメだ、さっぱりわかんないですね・・・・・・
ぼくもだよ
お~い

アートマンを認識対象とすることはできない。

つまり、アートマンについては、そもそもうまく語ることはできないんだよ。

それこそヴィトゲンシュタイン(1889-1951)『論理哲学論考』じゃないが、「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」のかもしれないね

実際、『ウパデーシャ・サーハスリー』には、「言葉はアートマンに達することなく引き返す」(下記参考文献:P77)とある
そんなの逃げですよ、逃げっ

わかってます。だからここでは逃げませんよ~

ホントはね、アートマンについては、『ウパニシャッド』を良く読み、師について学び、瞑想するなり何なりしてさ、あとはもう知的直観にうったえてね、う~ん、神秘的直観というべきかな、覚知に至るしかないってことになるんだろうが、ぼくらは宗教家じゃないし、ガチガチの研究者でもないからね、もう少しラクに構えてね、ちょっと別角度から再アプローチしてみようか

お願いします。

ここで突き放されて、あとは自分で答えを導けっ、なんて言われてもね~

思い切ってバッサリいっちゃいましょう


そうしてください。

ちなみに、別角度からのアプローチって、どんなアプローチですか?

現代の、脳科学
脳科学?
最先端の科学を使わない手はないでしょ~
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登場人物紹介

デンケンさん(49)・・・仙人のごとく在野に生きたいと思う遊牧民的自由思想家

釈愛理(45)・・・真宗大谷派のギャルな御院家さん


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