いざ、ミャンマーへ!
文字数 720文字
ミャンマーの旅の思い出は、平成の半ばまでさかのぼる。
今頃になってこうして文章に起こそうと思い立ったのは、ひとりで浸るにはあまりにもったいないほど素晴らしい経験であったことと、昨今テレビやネットで流れてくるニュースがとても辛いものであり、ミャンマーのイメージがただただ悪くなっていくことに耐えられなくなったからだ。
少なくとも私の記憶の中のミャンマーは、ふたりの純真無垢な少女が手渡してくれた黄色い花のようにまばゆい光を永遠に放ち続けるに違いない。
16才の冬。
自分の人生で一、二を争うほどの大きな挫折を知った年だった。そんなとき、9つ離れた兄が、
「一緒にミャンマーにでも行ってみるかい?」
と突拍子もない提案をしてきた。
それに対して私は、つれない声で「発展途上国かぁ」と貧相な心から飛び出した言葉でそっけなく返す。
「パスポートも作らなきゃだからあんまり時間ないけど、まぁちょっと考えてみな」
あまり乗り気ではなかったが、ひとまず地図を取り出してミャンマーという国がどのあたりにあるのか知るところから始めてみた。驚くことに、思っていたよりもずっと面積の広い国であることがわかった。
そこから私は毎晩のようにあれこれと想像をめぐらすようになった。
もしこの場所へ行ったら、
どんな出会いがあるのだろう。
どんな景色が広がっているのだろう。
どんな匂いがするのだろう。
どんな食べ物があるのだろう。
気づけばすっかりミャンマーへの渡航プランに前のめりになっていた。
いまの自分を変えるには、環境を変えるっきゃない!
数日間、考えた末に私は「やっぱり行く!」と兄に告げた。
あのときの自分に声を大にしていってやりたい。
「グッジョブ!」と。
今頃になってこうして文章に起こそうと思い立ったのは、ひとりで浸るにはあまりにもったいないほど素晴らしい経験であったことと、昨今テレビやネットで流れてくるニュースがとても辛いものであり、ミャンマーのイメージがただただ悪くなっていくことに耐えられなくなったからだ。
少なくとも私の記憶の中のミャンマーは、ふたりの純真無垢な少女が手渡してくれた黄色い花のようにまばゆい光を永遠に放ち続けるに違いない。
16才の冬。
自分の人生で一、二を争うほどの大きな挫折を知った年だった。そんなとき、9つ離れた兄が、
「一緒にミャンマーにでも行ってみるかい?」
と突拍子もない提案をしてきた。
それに対して私は、つれない声で「発展途上国かぁ」と貧相な心から飛び出した言葉でそっけなく返す。
「パスポートも作らなきゃだからあんまり時間ないけど、まぁちょっと考えてみな」
あまり乗り気ではなかったが、ひとまず地図を取り出してミャンマーという国がどのあたりにあるのか知るところから始めてみた。驚くことに、思っていたよりもずっと面積の広い国であることがわかった。
そこから私は毎晩のようにあれこれと想像をめぐらすようになった。
もしこの場所へ行ったら、
どんな出会いがあるのだろう。
どんな景色が広がっているのだろう。
どんな匂いがするのだろう。
どんな食べ物があるのだろう。
気づけばすっかりミャンマーへの渡航プランに前のめりになっていた。
いまの自分を変えるには、環境を変えるっきゃない!
数日間、考えた末に私は「やっぱり行く!」と兄に告げた。
あのときの自分に声を大にしていってやりたい。
「グッジョブ!」と。