移動時間は大事に使え

文字数 2,210文字

ロム「はあぁん……」
鬼塚「いや~、どうにか車を用意できて良かったな!」
ベロニカ「鬼塚くんごめんなさいね?誰も免許持ってないから

     運転任せっきりにさせちゃうわね」

ロム「はあぁん……」
鬼塚「いやいや別にイイんすよ!こんくらい大した苦労

   じゃねぇっての。

   あ、リリィちゃん小便行きたくねーか?」

リリィ「オレのこと子供扱いしてんだろー!?」
ジロウ(子供だろうが)

   「それより、旅行から帰ったらテストだよな。単語帳くらい

    やったらどうだ?」

リリィ「うぅ……、ジロウ兄ちゃんそりゃ言わない約束だぜ」
ジロウ「聞き分けねぇな。お前のリュックに

    ニンニクおろして詰めるぞ」

リリィ「やめろよ!それ4回目じゃねぇーか

    もっと別の罰考えてくれよ!!」

鬼塚「どうりで臭いと思ったわけだよ!!?!
ロム「はあぁん……」
レナ「わざわざ旅行先でまで勉強の話なんて

   ガリ勉気取りの馬鹿みたい」

ジロウ「あんだよ?お前リリィの肩持つのか」
レナ「べつに、そんなこと言ってないし」
ロム「はあぁん……」
鬼塚「おぅおぅ~!なんだなんだ見せつけてくれるねえ。

   お前らってそんな仲だったのか?」

ジロウ「?言ってなかったか?」
レナ「そろそろ1年目よね」
鬼塚「いやマジなのかよ!!」
リリィ「嘘だろ!?兄ちゃん。

    オレと結婚してくれるって信じてたのにィー!!」

鬼塚「なんだよ!この藪蛇三角関係は」
ロム「はあぁん……」
ジロウ「リリィ、俺と結婚したいってんなら東大に行くんだな。

    そうすりゃ、まあ考えてやらんでもない」

リリィ「言ってろおぉーーーー!!!!

    うわぁ~~ん!大人は皆汚いんだァー!

    立派な会議室を無駄遣いするんだァー!」

レナ「泣かせちゃったみたい」
鬼塚「あぁ……。なんか楽しい雰囲気作れねーかねぇ」
ベロニカ「だったら、皆でゲームをしましょうよ!」
鬼塚「お!イイね~、なんてゲームだ?」
ベロニカ「ロムがどうして唸っているのか当てる推理ゲームよ」
ロム「俺ちょっと寝るわ。死ぬわ、吐くわ。もう無理だわ」
鬼塚「なんかうるせぇと思ったら、酔ってんのかよ!」
ロム「あぁ……おぉ……、ちょちょちょちょヤバいヤバい」
リリィ「おいぃ!!誰かエチケット袋持ってないかぁー!!」
ジロウ(あ。立ち直ってら)
ロム「あぁ……。なんか、テラ○ォーマーズが再開したら

   元気になる気がする」

鬼塚「思ったより余裕あんぞコイツ!?

   全然どうでもイイ要望ぬかしてんだど」

ロム「あぁ、ひ、ひ、平○耕太からフォローがきたら

   車酔いなんて一発で治る気がするぅ……」

鬼塚「んな饅頭怖いみたいに言ったって、誰も用意できねぇーよ!」
レナ「だらしない人ね。次のパーキングで停めて?

   こんな旅路でも、ゲロ臭い思い出にしたくない」

鬼塚「あぁ?たくっ仕方ねぇーな。15分休憩したらスグ出るぞ」

  (そう言えば、向こうの2人は上手く行ってんのか?)

さかのぼること出発前。
鬼塚「どうすんだよ?」
ロム「どうしよっか?」
キム「だからさ。ご都合主義(テレポート)使えば一発だってば」
鬼塚「お前は黙ってろよ!こうなりゃ中止にするっきゃねーよ」
ロム「いや、実はワゴンバスをもう一台用意できたんだ」
鬼塚「できてんのかよ!?そっちのほうが

   よっぽどご都合主義じゃねええか!」

ロム「たださぁー。7人乗りみたいなんだよねぇ……」
鬼塚「マジか」
ジロウ「この場にいるのは合わせて9人。2人余ってしまうわけか」
キム「なら簡単な話じゃーん!フローラと誰か帰れよ」
フローラ「なんでアタシなのよ!?」
キム「どーせ、そこまでして行く気ないんでしょ?お前」
フローラ「勝手に決めつけてんじゃないわよ!超行きたいわ!!」
ロム「あー、コラコラ喧嘩しないの。温泉宿だって

   9人分で予約してんだから」

鬼塚「その段取りの良さをリアルでも発揮できりゃな……」
ロム「あ"ァ"?」
ジロウ「体力に自信のある2人をロープで引き摺ればどうだ?」
鬼塚「死ぬわ!」
ロム「……ごめんフローラ。向こうの曲がり角の先に

   レンタカーの店あるらしいから、ちょっと見てきてくんね?」

フローラ「なーんだ!なんとかなるんじゃない。

     そういうことなら任せて」

ロム「……キムってバイク持ってたよな?」
キム「ん?ネイキッドのこと?まさか僕だけ

   別行動しろって言ってるの?」

ロム「そうじゃなくってさ、フローラとタンデムで

   別行動してくんないかなー?って」

一同「!」
キム「はぁー!?嫌だよ。なんであんなブスとなのさ」
鬼塚「お前らぁー!そういうことだから

   ちゃっちゃと乗り込んじまえ」

一同「おー!」
キム「ちょ!?なに勝手に決めてんのぉー!?」
ロム「もう決まったことだからさ、言うこと聞こうね。

   ただでさえ予定遅れてるのに、遅れたショックで泣きそうなのに

   ?目クソ出てきた。

   そういうわけだからさ、ここは黙って従ってくんないかなぁー?

   じゃなきゃお前のヘアワックスの中身を

   マヨネーズとすり替えちゃうから。

   あ、迷ったりなんだりしたら電話ちょーだい」

キム「待ってぇ~~!お願い置いてかないでぇ~!!!!
こうして、一同はキムとフローラを置いて出発してしまうのだった。
フローラ「ちょっと~。レンタカー店なんてどこにも……あれ?

     どうなってんの?」

キム「…………。あ、あのさ」
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登場人物紹介

名前:ロム

性別:男性 年齢:これ書いたときは19歳

身長:わかんね 体重:わかんね

出身国:日本 髪・目・肌:顔出しNG

誕生日:1月30日

職業:答えたくない 武装:喧嘩したことない

趣味・特技:アニメ・漫画・ネットサーフィン

好きな物:アメリカンコーヒー・猫・ツンデレ

嫌いな物:人間社会


本作の作者にして登場人物の一人という恥しい男。

自他ともに認めるダメ人間であり、周囲をいつも不快にさせている。

将来の夢は漫画家だか諦めたも同然であり、だからと言って真面目に働こうともしない。

名前:鬼塚竜貴

性別:男性 年齢:18歳

身長:185cm 体重:91kg

出身国:日本 髪・目・肌:茶・金・浅黒

誕生日:8月1日

職業:高校生 武装:拳と脚

趣味・特技:ボクシング

好きな物:ロック・バイク

嫌いな物:インテリ糸目・曲ったこと


良く言えば熱血で、悪く言えば馬鹿な男。

だが、その振舞いは不思議と人を惹きつける。

生来の面倒見の良さで、仲間たちからは『兄貴』と呼ばれ親しまれている。

……のだが、没時空である当作品ではもっぱらダメ人間どもを

取り締まるツッコミに落ちぶれてしまい見る影もない。

名前:天摩昇太郎

性別:男性 年齢:18歳

身長:178cm 体重:87kg

出身国:日本 髪・目・肌:グレー・黒・黄

誕生日:9月24日

職業:高校生 武装:拳と脚

趣味・特技:ゴルフ

好きな物:読書・芸術

嫌いな物:色黒グラサン・考えなしなこと


徹底した合理主義者であり、平和と秩序のためなら手段を選ばない。

邪悪とも言える信念の持ち主だが、間違いなく人々を思っての行動である。

……のだが、没時空である当作品では

他のダメ人間どもと、それを制止する鬼塚のせいで影が薄くなりがち。

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