同情するなら泣いてくれ

文字数 1,711文字

先生。先生も人間の心を察して涙を流されたと、ヨハネによる福音書には書かれていますが・・・。
2018/09/22 05:15
はっきり言っておく。私は同情して泣いたことなど一度も無い。
2018/09/22 05:17
いえ、ヨハネ伝のラザロの死と復活の箇所で、先生はラザロを愛しておられて、「イエスは涙を流された」とハッキリ書いてありますが・・・。
2018/09/22 05:18
ピーター、私はあなたを「岩」と呼ぶ。岩のような堅い信仰を持ちなさい。
2018/09/22 05:23
はい。ですから、先生は涙を流されて、まさに「泣くものと、共に泣かれた」と聖書には・・・。
2018/09/22 05:25
信仰の薄い者よ、聖書をきちんと読みなさい。

ヨハネ伝11章1節から良く読みなさい。

私はマルタと問答をした。

2018/09/22 05:26
はい。先生とマルタの問答は存じております。
2018/09/22 05:30
私はマルタに言ったのだ。

「わたしは復活であり、命である。わたしを信じるものは死んでも生きる。生きていてわたしを信じる者はだれも、決して死ぬことは無い。このことを信じるか」

マルタは「信じる」と答えたのだ。

2018/09/22 05:31
はい。その通りです。
2018/09/22 05:33
マルタもその姉妹マリアも同じことを云ったのだ。

「主よ、もしここにいてくださいましたら、わたしの兄弟は死ななかったでしょうに」

(11章21節と11章32節)


2018/09/22 05:34
「わたしを信じる者は死んでも生きる」

と言う事を「信じる」と言ったマルタだが、マルタもマリアも兄弟ラザロの事で泣いてばかりいた。

わたしの言葉を信じていなかったのだ。

「わたしを信じる者は死んでも生きる」

という言葉を信じていたのなら、マルタもマリアもラザロの事で泣かなくても良かった筈だと思わないのか。

2018/09/22 05:38
はい、その通りだと思います。
2018/09/22 05:40
わたしが心に憤りを覚えたのも、興奮したのも、そして涙を流したのも、マルタやマリアに同情したからではない。

のちの世代の教会では、わたしが同情したから涙を流したとか、人のこころを察しているとか、実に人間的な教えばかり広めている。

この世的な人の事ではなく、父なる神の事を思いなさい。

2018/09/22 05:41
そして聖書をしっかりと読みなさい。

わたしが涙を流したのは、マルタもマリアも一緒にいたユダヤ人たちも、わたしの言葉を信じていなかったからだ。

繰り返し、はっきり言っておく「私を信じる者は死んでも生きる」という言葉を信じていたのなら、ラザロの事で泣かなくても良かった筈だ。

2018/09/22 05:45
でも、マルタもマリアもユダヤ人たちも、ラザロの事で泣いてばかりいました。
2018/09/22 05:48
その通りだ。ヨハネ伝11章36節を読みなさい。

「ユダヤ人たちは、ご覧なさい、どんなにラザロを愛しておられたことか、と言った」

と記されている。

ユダヤ人たちはわたしが流した涙の意味を理解せず、のちのキリスト教会でも同様に理解していない。

2018/09/22 05:49
わたしが憤ったのも、興奮したのも、涙を流したのも、すべて、彼らの信仰が薄かったからだ。

いくらわたしが云っても、信仰を持たないで泣いてばかりいる、彼らの不信仰に憤り、不信仰に興奮し、不信仰に涙を流したのだ。


2018/09/22 05:52
では、同情の涙ではなく、不信仰を嘆いての涙でしたか。。。
2018/09/22 05:57
はっきり言っておく。その通りだ。

わたしは人間的なことでは泣かない。

マルタもマリアもユダヤ人たちも、また、私の十二使徒も、あまりにも不信仰だった。

わたしがいくら云っても信仰を持たないのだ。

彼らは聴くには聴くが、決して悟らず、心で理解していなかった。

2018/09/22 05:58
わたしはあまりにも彼らが不信仰なので涙を流した。

それが、どうだ。のちの世代の教会では「不信仰を嘆いての涙を流した」とは教えず

「泣くものとともに泣いた」などと教えている始末だ。

わたしは2000年続く教会を見ていて、ますます憤り、興奮し、涙を流すことになってしまった。

2018/09/22 06:01
先生は2000年間教会を見ていらしたのですか?
2018/09/22 06:04
ピーター。はっきり言っておく。私はアブラハムが生まれる前から、居るのだ。

そして、この世の終わりまで、あなたがたと共に居る。

父のもとでは、一日は千年のようで、千年は一日のようだという、み言葉を読んだことが無いのか。

2018/09/22 06:05
読んだことがあります。知っています。

「ペトロの手紙 二」3章8節、ですよね。 

2018/09/22 06:07
その通りだ。

あまりにもこの世が不信仰なので、わたしはアブラハムが生まれる前から、この世の終わりまで泣き続けなければならなくなってしまうぞ。

ケファ、信じない者にならないで信じる者になりなさい。

2018/09/22 06:11
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登場人物紹介

「イエス」=約2000年前の十字架上から現代にワープしてきた「主」「神の子羊」

「ピーター」=敬虔なクリスチャン。いつも聖書とイエスについて黙想している。

「聖書の登場人物」=様々な人々

「ナレーション」

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