作例16&17「オフィーリア・ノート」「レディ・マクベス・ノート」(小説・中編)

文字数 1,652文字

『オフィーリア・ノート』と『レディ・マクベス・ノート』は、どちらも、シェイクスピアの戯曲のいわば〈スピンオフ〉小説です。
オフィーリアは、『ハムレット』の主人公、デンマーク王太子ハムレットの恋人。
レディ・マクベスは、『マクベス』の主人公、スコットランドの武将マクベスの妻。
脇役である彼女たちの目から見た、〈もう一つのハムレット〉、〈もう一つのマクベス〉を書いてみました。




じつは、最初期の作品になります。と言っても2年半前です。笑
2022年2月。忘れもしない、ちょうど、未知の疫病のうわさが日本に、そして世界に広まりつつあった頃です。
なぜか夢中で一気に二本、つづけて書きました。彼女たちにインタビューして、口述筆記したみたいな感じでした。

もとの作品、『ハムレット』も『マクベス』も、悲劇なので(シェイクスピア四大悲劇のうちの二つ)、海外でもこの二作は、とてもダークな表紙をつけられていることが多いです。
でも私の小説は、どちらもヒロインの一人語りで、しかも恋愛がメイン。
なので、お花を使ってみたいと思いました。

オフィーリアには、いろいろ迷ったあげく、白薔薇を選択。



レディ・マクベスには、これはもう〈あざみ〉一択と決めていました。スコットランドの国花です。



どちらも素敵な素材が見つかって、喜んでいました。

ところが、ここからが、分かれ目。
「素材が良いと一発で決まる」例と、「素材が良いゆえにかえって苦労する」例、それぞれになっちゃいました!

一発で決まったのは、レディ・マクベスのほうです。



もとの写真に、タイトルは白、作者名は赤で乗せただけです。
どうでしょうか? 短く激しく燃えつきるヒロインのイメージ、伝わるでしょうか。
野戦につぐ野戦。
あ、『マクベス』と言えば魔女の呪い、というイメージをお持ちのかたもあると思いますが、『レディ・マクベス・ノート』に魔女が出てくるかどうかは……、ぜひ読んでお確かめください。^^

さて、オフィーリアが、意外にも難航。
白薔薇、ほのかな赤みを感じるのですが、どうにもその雰囲気がうまく出せないのです。
Canvaが勧めてくる「この写真に使われている色」を選択したら、こうなっちゃいました。



ええー、地味。(@_@)
なんとか赤みを足したくて、ピンクにして、少しくすんでなじませて……



これで決定にしていました。

でも、じつは、なんとなく納得しきれてなかったんです。
やっぱり色がなじんでないような気がして。
同じデザインでもこっち↓は自然に見えるのに。
なぜでしょうか。きっと他にもいろいろ色があるからですね。



なぜか本編よりだんぜん読まれているチャットノベル裏トーク!笑
それはさておき。

不思議なものですね。洗いものか何かしていて、きゅうに
「そうだ、『エフェクト』をかけてみたら?」
とひらめいたんです。
いままでも文字エフェクトなんて何度も使ってきたのに、どうして思いつかなかったかな?

最初の地味なピンクベージュにいったん戻して……



「ネオン」というエフェクトをかけてみます。



えっえっ、不思議、いままで見えなかった赤みが出てきました。
もう一声!
どうしたらいいかな……
「ネオン」の「輝度」を見ると、50%となっています。
これを最大限まで上げて100%光らせたら?



こうなりました!(嬉)

じつは、いまさらこの二篇を読み返しているのには、わけがあるんです。
それぞれの〈お相手〉である『ハムレット』と『マクベス』、
ダイジェスト版をチャットノベルにしようと計画してまして……




表紙はもう作ってあるんです。
というか、以前アップしていたんですけど、チャットに書き替えようと思っていったん下げました。
こちらも大切な作品たちなので、ていねいに仕上げていこうと思っています。

いつかは四大悲劇(『ハムレット』『マクベス』『オセロー』『リア王』)、
それぞれのダイジェスト版と、それぞれのスピンオフ(恋人目線、妻目線)を、ペアで出せたらいいなと思っているんです!
壮大なんだかどうかわからない計画ですけど、私としては、はてしない夢です。^^
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