第29話:義理の父の死と葬儀

文字数 1,618文字

 もしできたら本当に幸運という事になるだろうと言った。患者さんの一番いけいのは水分補給が少ない事で、日頃から気をつけるべきだと告げた。そのため、かかりつけ医に自分の弱点を見つけてもらう事しかないねと言った。結局、山田賢一さんは父、山田一郎さんの死について納得はできなかったが、仕方がないと、あきらめるしかなかった。

 葬儀場があいてなくて愛川町の斎場で12月27日に葬儀を行うことになった。この知らせを聞いた長女の山田静香さんは呆然として泣き伏した。状況について兄の賢一さんに知らされたが、心情的に納得できなかった。奥さんの山田絹子さんは茫然自失の状態で、その後、何も手に着かない状態だったと知らされた。

12月23日に、山田家に残された奥さんの絹子さん、長男の賢一さん、長女の静香さんが、実家に集まり今後の事を話し合い長男の賢一さんが近々、恋人の武蔵真弓さんと結婚し家を出ると話した。そうなると残された奥さんの百合さんをどうするかという話になり、賢一さんが静香さんに田名の江成家で住まわせて欲しいが、勇三さんに聞いて欲しいと言われ了解した。

 12月24日、その話を静香さんが勇三に話すと、俺は構わないが、両親にも聞いて見ると、答えた。その足で両親に会いに行き15分後帰って来て父の江成正一と母の江成峰子さんが家も広いし部屋数も空いてるから来れば良いと言った。
「何かあったら、お互い様、助け合っていくものよと母が言った」

「これを聞いて勇三が、すまないと頭を下げた」
「その話を静香さんに伝えると、暖かい、お言葉をいただいて、うれしいと泣いた」
 その後、その話を静香さんが実の母に連絡すると母もうれしいと泣いた。

 12月27日の静香さんの父の山田一郎さんの葬式が行われた。葬儀には、山田さんの親族、親戚10人と江成家の親戚10名が参列。愛川までは、田名と山田さんの家から1時間かかりマイクロバスを2台借り山田家、江成家それぞれマイクロバス1台に相乗りして出かけた。その日は幸いに晴れて車も少なくて早めに到着した。

 山田さんは洋服店を閉めてから自分で投資をしていたが、その内容については秘密だったそうで、奥さんにも秘密だった様で誰も知らなかった。そこで葬儀終えた後、静香さんが実家へ行って父の部屋に入り残された3人で調べる異なったので、実家に泊まってくるといって山田家のマイクロバスに乗っていった。

 12月28日16時過ぎ、田名の江成家に帰った。勇三に、その時の話をし始めた。山田一郎さんの部屋に入り机とタンスを調べるとシティバンク・シンガポールの預金通帳とオーストラリア・ニュージーランド銀行の通帳が見つかり、その他、三菱銀行、新生銀行、他、日本の銀行3行の通帳が見つかり日本円の総額が2120万円。

 その他、オーストラリア・ニュージーランド銀行に198万ニュージーランドドル、193万豪ドルの預金が見つかった。シティバンクと新生銀行には外貨のやりとりした形跡は残るものの残金は、ほとんどなかった。そしてニュージーランド・オーストラリア銀行の外貨をどうしたら良いか元銀行マンの静香さんに任されたそうだ。

 相模大野駅から近い山田家の敷地150坪と建坪60坪の豪邸の処理も静香さんにお願いしたいと言われ引き受けたと勇三が聞かされた。静香さんが、勇三さんの友達に相模原で不動産屋している人知らないかと聞かれた。友達には、いないが農協関係で不動産の仕事をしている人がいるから、一度話を聞いて見ても良いし、何なら一度会ってみるかと言われた。

 そこでお願いしたいと言った。そして、波乱の2012年が終わり2013年を迎えた。その後、2013年、勇三は水郷農協での仕事始めの時、山下不動産の山下潤三さんに電話して、一度プライベートな事で相談にのって欲しいと言うと日頃お世話になっている水郷農協さんですから気軽に申しつけ下さいと、いつもの軽い口調で話した。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み